毛髪再生医療の費用は?効果やデメリット、実用化についても解説

AGA治療を続けていても、鏡の前で「髪が思ったほど増えていない」と感じる方も多いのではないでしょうか。
そうした停滞期に挙がる選択肢のひとつが、毛髪再生医療です。
ただし料金はクリニックによって異なり、判断材料が足りないまま検討が止まってしまいがちです。
本記事では、毛髪再生医療の種類別の費用相場、実用化の現状、効果を実感するまでの期間、そして事前に知っておきたいデメリットまで解説します。
費用と効果のバランスを見極めるための材料としてお役立てください。
目次
毛髪再生医療とは?従来のAGA治療との違い
毛髪再生医療という言葉は、PRPや培養細胞を用いる治療など、毛髪の成長や脱毛症の改善を目的とした再生医療関連の治療を指して使われています。
ただし、治療法によって使用する成分や作用機序、科学的根拠は異なります。
AGA治療では、フィナステリドやデュタステリドによってDHTの産生を抑える治療や、ミノキシジル外用などが用いられます。
一方、PRPや培養細胞を用いる治療では、異なる仕組みから毛髪への作用が研究されています。
毛髪再生医療の主な種類と特徴
ここでは、毛髪再生医療の主な種類と特徴についてまとめていきます。
| 種類 | 注入するもの | 特徴 |
| 毛髪再生メソセラピー | 成長因子やビタミンを含む薬剤 | 1回の負担が軽く、回数を重ねる前提 |
| PRP療法 | 自分の血液から作る多血小板血漿 | 自己血液由来で、国内外の報告が蓄積 |
| 幹細胞培養上清液 | 幹細胞を培養した際に得られる上清液 | 採血が不要。検証が進行中の段階 |
| S-DSC | 自分の毛球部毛根鞘細胞を培養したもの | 大学病院が中心。細胞培養の工程を伴う |
いずれも頭皮への投与・注入を伴う治療として提供されることがありますが、医学的・法的な位置づけは同一ではありません。
メソセラピーは既製の薬剤を用いるため導入しやすく、PRP療法は採血した血液を遠心分離して作製します。
幹細胞培養上清液は、自分以外の細胞に由来する成分を使う点が特徴です。
一方でS-DSCは、自分の細胞を体外で増やす工程が加わります。
この工程の重さの差が、費用差につながることがあると理解しておくと整理しやすいでしょう。
毛髪再生医療の実用化はいつから始まったのか
毛髪再生医療の実用化は、すでに始まっています。
PRP療法など、再生医療等安全性確保法の対象となる治療は、必要な手続きを行った医療機関で提供されています。
一方、メソセラピーは使用する製剤や方法によって位置づけが異なります。
培養細胞を用いるS-DSCについても、大学病院などが提供を開始しています。
実用化を待つ段階は過ぎていると考えてよいでしょう。
参考:東邦大学 プレスリリース「S-DSC®を用いた毛髪再生医療の提供を開始」
【種類別】毛髪再生医療の費用相場
本記事で取り上げるAGAに対するPRPやS-DSCなどは原則として保険適用外の自由診療であり、費用は全額が自己負担となります。
同じ再生医療という枠の中でも、薬剤を注入するだけの治療と細胞を培養する治療では、価格帯が離れるケースもあります。
| 治療の種類 | 1回あたりの目安 | 総額の目安 |
| 毛髪再生メソセラピー | 3万〜10万円前後 | 6〜12回で20万〜80万円 |
| PRP療法 | 5万〜20万円 | 2〜3回で15万〜60万円 |
| 幹細胞培養上清液 | 5万〜15万円前後 | 10万〜20万円前後 |
| S-DSC | 培養を含む一括費用 | 約230万〜350万円(税抜) |
表のとおり、注入治療の中でもS-DSCだけが別の価格帯に位置します。
「毛髪再生医療=数十万円」と一括りにすると見積もりで驚くことになるため、どの種類を指しているのかを最初に確認しておきましょう。
参考:東京医科大学病院皮膚科「S-DSC®を用いた毛髪再生医療」
毛髪再生メソセラピー・PRP療法の費用相場
現実的な選択肢として検討しやすいのは、毛髪再生メソセラピー・PRP療法でしょう。
毛髪再生メソセラピーは1回3万〜10万円前後で、月1回のペースを半年から1年続ける設計が一般的です。
総額では、20万〜80万円あたりに収まると考えられます。
PRP療法は1回5万〜20万円と単価が上がるものの、施術間隔が2〜3ヵ月と長い点が違います。
効果判定までに1〜3回程度の治療を見込むクリニックが多く、期間あたりの費用負担は毛髪再生メソセラピーと近い水準になることもあるでしょう。
単価だけではなく年間の総額で考えると、比較の精度が上がります。
S-DSC毛髪再生医療の費用が高額になる理由
S-DSCが200万円台後半という水準になるのは、治療そのものより製造工程に理由があります。
S-DSCは、後頭部の脱毛していない部位から直径5mm程度の頭皮組織を採取し、専用の細胞培養加工施設へ運ぶところから始まります。
そこで毛球部毛根鞘細胞だけを取り出し、無菌状態で約3週間かけて培養したうえ、品質試験を経て凍結保存する流れです。
こうした複数の工程が必要になる点が、一般的な注入治療とは異なります。
内服薬・植毛と比較したAGA治療費用の総額
AGA治療費用の総額を、10年単位で比較してみます。
| 治療法 | 費用の目安 | 10年間の総額目安 |
| 内服薬のみ | 月5,000〜1万円 | 60万〜120万円 |
| 内服+外用の併用 | 月1万〜3万円 | 120万〜360万円 |
| 内服+メソセラピー | 月2万〜5万円 | 240万〜600万円 |
| 自毛植毛 | 1回50万〜150万円 | 50万〜150万円+維持の内服費 |
| S-DSC | 一括230万〜350万円 | 同額+再投与分 |
※メソセラピー、PRP、幹細胞培養上清液の費用は、使用製剤、投与量、施術回数などによって異なります。
内服薬は月額が軽い反面、続ける限り支払いが発生します。
自毛植毛については、移植した毛髪はAGAの影響を受けにくいとされていますが、移植していない既存毛の脱毛が進行する可能性があるため、術後も薬物治療を続ける場合があります。
月額の安さと総額の安さは一致しないという点が、この表から読み取れるでしょう。
一般的には、ガイドラインで推奨度の高い治療を含め、症状や費用、希望に応じて治療法を検討します。
毛髪再生医療の費用を抑える3つの方法
1つ目は、モニター制度の活用です。
症例写真の提供に同意することで、割引されるケースがあります。
ただし撮影範囲や公開方法の条件を、契約前に文書で確認しておきましょう。
2つ目は、総額を明示するクリニックを選ぶことです。
1回あたりの単価だけを提示され、後から回数を追加されると予算が崩れやすくなります。
3つ目は医療費控除ですが、ここは誤解が多い部分です。
国税庁は容姿を美しくするための費用を控除の対象外としており、美容目的と判断されるAGA治療は原則として対象になりません。
このため、控除を前提に予算を組むのは避けるべきでしょう。
参考:国税庁|タックスアンサーNo.1122「医療費控除の対象となる医療費」
毛髪再生医療の効果と実感できるまでの期間
毛髪再生医療に期待できる変化は、髪質、抜け毛の量、そして新しい毛の3段階に分かれます。
順番に現れるため、どの段階を見ているかで手応えの感じ方も変わってくるでしょう。
ハリ・コシの改善
最初に自覚しやすいのが、髪の手触りの変化です。
注入した成長因子が毛母細胞の働きを支えることで、細く柔らかくなっていた毛が、少しずつ芯のある状態へ戻っていきます。
本数そのものが増えていなくても、1本1本が太くなれば全体のボリュームは回復して見えるようになります。
また、セットが決まりやすくなった、という変化が最初のサインになるケースもあります。
抜け毛の減少
ヘアサイクルが乱れると、成長期が短縮して休止期の毛が増えます。
注入治療は頭皮の血流と栄養供給を後押しし、成長期を保ちやすい環境を整える狙いがあります。
シャンプー時や枕に残る毛量が減ってくると、進行が鈍ってきた目安と考えられるでしょう。
発毛促進
産毛のような新しい毛が立ち上がってくるのは、3段階の中でも後半に位置します。
毛包が消失していない部位であれば、休眠状態の毛包が再び動き出す余地が残されています。
S-DSCの臨床研究では、注入12ヵ月後の外観写真評価において、改善と判定された割合は全体で3割、男性で2割、女性で4割という結果が示されました。
女性、40代以上、進行度が初期段階の方ほど良好な傾向があったと報告されています。
毛髪再生医療は誰にでも同じ結果が出る治療ではないという前提は押さえておきたいところです。
参考:東京医科大学病院皮膚科「S-DSC®を用いた毛髪再生医療」
効果を実感できるまでの期間の目安
変化を感じ始める時期は、おおむね3〜6ヵ月が目安です。
髪には成長期・退行期・休止期というサイクルがあり、休止期の毛包が動き出して目に見える長さになるまで、どうしても数ヵ月を要します。
このため、治療から1〜2ヵ月で治療の効果を判断してしまうと、効果が出る前に中断することになりかねません。
写真を毎月同じ角度で記録しておくと、主観に左右されない比較ができます。
毛根再生治療は効果ないと言われるのはなぜ?
毛髪再生医療の効果を感じられなかったという声には、いくつか共通した背景があります。
1つ目はAGAが進行して毛包の軟毛化が進んでおり、治療による改善が得られにくくなっている場合です。
再生医療は残っている毛包を活性化する治療であり、失われた組織を作り直すものではありません。
2つ目は回数不足で、効果が出る前に治療を中断するケースが該当します。
3つ目は睡眠不足や喫煙など、頭皮の血流を妨げる生活習慣の放置です。
なお、治療効果には個人差があり、AGAの進行度や治療法、投与方法、治療回数など複数の要因が関係します。
毛髪再生医療のデメリット|AGA治療はしないほうがいい?
ここでは、毛髪再生医療のデメリットについて解説します。
費用が高額で効果に個人差がある
毛髪再生医療が自由診療である以上、数十万円から数百万円が全額自己負担となります。
このうえで、効果が保証されているわけではありません。
日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」では、成長因子導入および細胞移植療法の推奨度をC2(行わないほうがよい)としています。
当時は有効性に関する十分な検証が不足していたことに加え、再生医療等安全性確保法への対応が必要で、広く一般に実施できる段階ではないことなどが理由として挙げられています。
同ガイドラインでは、AGAに対するフィナステリド・デュタステリド内服と、男女のミノキシジル外用は推奨度Aとされています。
なお、フィナステリド・デュタステリドはFAGAには推奨されていません。
参考:日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」
施術時の痛み・ダウンタイムがある
頭皮に針を刺す以上、痛みを伴う可能性があります。
S-DSCの臨床研究でも、投与部位の紅斑、腫れ、痛み、出血、投与時の緊張に伴う気分不良、投与後の頭痛が報告されています。
いずれも症状は軽く、短時間で回復したとされています。
実際の施術では、麻酔クリームや極細針、笑気麻酔などを組み合わせて負担を減らします。
痛みが苦手な方は、麻酔の選択肢をカウンセリングで確認しておくと安心でしょう。
参考:東京医科大学病院皮膚科「S-DSC®を用いた毛髪再生医療」
治療を受けられないケースがある
体質や既往によっては、毛髪再生医療は適応外となります。
S-DSCでは、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、成人T細胞白血病ウイルスの検査で感染が確認された方は受けられません。
また、局所麻酔薬で過敏症の既往がある方、妊娠中または授乳中の女性も対象外です。
PRP療法でも、血液疾患や服薬内容によって制限が生じます。
持病やアレルギーは初診時に申告することが、安全に治療するうえで大切です。
AGA治療に関するご相談なら新宿AGAクリニックへ
毛髪再生医療の費用は、メソセラピーの数十万円からS-DSCの200万円台後半まで幅があります。
判断の軸になるのは単価ではなく、総額です。
新宿AGAクリニックでは、頭皮の状態を確認したうえで、追加費用の不安がない明朗な料金体系のもと、必要な治療だけを組み合わせたプランをご提案します。
また、新宿という立地を活かし、短時間で無理なく通院いただけます。














