ノコギリヤシに副作用はある?逆効果なのか?育毛効果についても解説

ノコギリヤシに副作用はある?逆効果なのか?育毛効果についても解説

ノコギリヤシはソウパルメットとも呼ばれるヤシ科の植物で、古くから男性や女性に見られる生殖障害や、さまざまな原因で起こる咳(せき)などの症状を改善する目的で用いられてきました。

 

また、海外で実施された無作為化二重盲検プラセボ対照臨床試験では、ノコギリヤシが男性に見られる前立腺肥大症の改善に役立つとわかりました。

 

前立腺肥大症の発症にはジヒドロテストステロンが深く関わっており、同じ原因で起こるAGAに関してもノコギリヤシが効果的なのではないかと考えられています。

 

しかし、医学的根拠はありません。 しかし、最近ではノコギリヤシが前立腺肥大症の改善に役立たないという意見もあるため、有用性は明らかになっていません。

 

参考:NIH_天然ヘアサプリメント:味方か敵か?ノコギリヤシ、脱毛症に関する系統的レビュー

 

本記事ではノコギリヤシの効果や起こり得る副作用、使用上の注意点、サプリメントの選び方などについて解説します。

ノコギリヤシとは

はじめに、ノコギリヤシがどのような植物なのか解説します。

 

有効成分についても紹介するので、抜け毛や薄毛に悩んでいる方は参考にしてください。

ノコギリヤシについて

ノコギリヤシはアメリカの南西部に自生するヤシ科の低木で、アメリカの先住民は古くから泌尿器系のトラブル(前立腺肥大症など)に対する伝統的な治療薬として用いてきました。

 

1800年代後半になるとヨーロッパからの入植者もノコギリヤシの効果に注目しはじめ、泌尿器系のトラブルを治療する際に用いるようになりました。

 

実際に、海外で行われた臨床試験では、ノコギリヤシ投与群ではプラセボ群に比べ、最大尿流量が増加し、排尿後の残尿量が優位に減少したと結論付けられています。

 

参考:ノコギリヤシ(Serenoa repens)抽出物の良性前立腺肥大症への使用

ノコギリヤシに含まれる配合成分

ノコギリヤシの有効成分は、オレイン酸などの脂肪酸、植物ステロール(β-シトステロール)などです。

 

ノコギリヤシの有効成分である脂肪酸には、テストステロンがジヒドロテストステロンへと変化するのを阻害する作用があると考えられています。

 

なお、ノコギリヤシのサプリメントにも、果実から抽出した必須脂肪酸、植物ステロールが含まれています。

ノコギリヤシの副作用や注意点

ノコギリヤシを経口摂取した場合、長期服用でも安全である可能性が高いと考えられています。

 

ただし、ノコギリヤシには脂肪酸が含まれているほか、男性ホルモンにはたらきかける作用があるため、以下の副作用を起こす可能性があります。

 

  • 胃の不調が起こる
  • ホルモンバランスが変化する可能性がある
  • 腎臓や肝臓への負担がある
  • 高血圧の方は注意する
  • 妊娠中・授乳中の女性は服用を避ける

 

それぞれについて解説します。

 

参考:Web MD ノコギリヤシー用途・副作用

胃の不調が起こる

ノコギリヤシを服用した場合、胃の不調や吐き気、下痢などの消化器系症状が見られる可能性があります。

 

特にサプリメントでノコギリヤシを摂取する場合、亜鉛などのミネラルが含まれている商品には注意が必要です。

 

亜鉛をはじめとするミネラル類は胃への刺激が強いため、パッケージの説明を熟読し、食後の服用や用量の順守を心がける必要があります。

ホルモンバランスが変化する可能性がある

ノコギリヤシを服用すると、ホルモンバランスが変化する可能性があります。

 

ノコギリヤシが前立腺肥大症の治療に有効とされるのは、テストステロン(男性ホルモンの一種)が、活性の高いジヒドロテストステロンへ変化するのを抑制すると考えられているためです。

 

このジヒドロテストステロンは前立腺の受容体と結合し、組織の肥大を誘発して排尿困難や残尿感などの症状を引き起こします。

 

ノコギリヤシの作用でジヒドロテストステロンの生成が抑制されると、前立腺肥大症の症状を緩和するのに役立ちますが、体質によってはホルモンバランスの変化を起こす可能性があります。

腎臓や肝臓への負担がある

ノコギリヤシに限らず、サプリメントの有効成分は肝臓で代謝され、腎臓で排出されるのが基本です。

 

規定量を守っていれば過度の心配はありませんが、用法・用量を守らないと肝臓などへの負担が増大する可能性があります。

 

ノコギリヤシを含むサプリメントは規定量よりも多く服用しても効果は変わらないため、用法・用量を守って正しく服用しましょう。

高血圧の方は注意する

高血圧の方はノコギリヤシに限らず、サプリメントや医薬品を服用する際に通常以上の注意が求められます。

 

これは、サプリメントや医薬品に含まれる成分が原因で降圧剤の作用が増強・減弱すると、思わぬ健康被害のリスクを高める恐れがあるためです。

 

降圧剤を服用中の高血圧の方は、ノコギリヤシなどのサプリメントを服用する前に、かかりつけ医や専門医に相談しましょう。

妊娠中・授乳中の女性は服用を避ける

ノコギリヤシは男性ホルモンに作用するはたらきがあるため、妊娠中・授乳中の女性は服用を避けましょう。

 

ノコギリヤシにはジヒドロテストステロンの生成を抑制する作用がありますが、ジヒドロテストステロンは男児の生殖器の成長に欠かせないホルモンでもあります。

 

このため、妊娠中・授乳中の女性はノコギリヤシの扱いに注意が必要です。

 

参考:厚生労働省『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』_ノコギリヤシ

ノコギリヤシの効果

ノコギリヤシには、主に以下2つの効果が期待されています。

 

  • AGAの改善
  • 前立腺肥大症の改善

 

それぞれについて解説します。

AGAの改善

AGA(男性型脱毛症)の発症には、男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロンが深く関わっています。

 

これは、ジヒドロテストステロンがアンドロゲン受容体と結合しTGF-βが生成されると、ヘアサイクルの成長期が短縮されて抜け毛リスクが増加するためです。

 

ノコギリヤシにはジヒドロテストステロンの生成を抑制する作用があるため、AGAによる抜け毛を予防する効果が期待できるとされています。

 

海外で行われた非盲検試験では、ノコギリヤシ抽出物を摂取した38%に毛髪の成長が確認されたとの報告があります。

 

参考:NIH=男性型脱毛症におけるフィナステリドとノコギリヤシの比較有効性:2年間の研究

 

しかし、中にはノコギリヤシは薄毛治療に効果はないという論文もあるため、その有用性は今後明らかにしていく必要があります。

 

参考:コクラン_良性前立腺肥大症に対するセレノア・レペンス

前立腺肥大症の改善

ノコギリヤシには、前立腺肥大症の改善効果も期待されています。

 

しかし、その有用性が示されている調査結果やは、小規模なものや古いものが多いのが現状です。

 

現在では、ノコギリヤシが前立腺肥大症を改善するとは考えにくいという声も多数あります。

 

ノコギリヤシは国内では現在のところサプリメントの扱いですが、海外では前立腺肥大症の治療薬として扱われる場合もあります。

ノコギリヤシが逆効果と言われる理由

ノコギリヤシのサプリメントを摂取した方の中には効果がない、逆効果と感じる方もいます。

 

理由としては、以下の4点が挙げられます。

 

  • ノコギリヤシの有用性はあまりわかっていない
  • 使用期間が短い
  • サプリだけで薄毛は改善できない
  • 有効成分の含有量が少ない

 

それぞれについて解説します。

ノコギリヤシの有用性はあまりわかっていない

ノコギリヤシが逆効果と言われる理由の1つが、ノコギリヤシの有用性が現在のところあまりわかっていない点にあります。

 

海外ではノコギリヤシを前立腺肥大症の治療薬として用いる国があり、AGA(男性型脱毛症)への効果に関する研究も実施されています。

 

一方、国内においてはノコギリヤシはサプリメント(栄養補助食品)の扱いであるため、医薬品のような研究は行われていないのが現状です。

 

海外でもAGAに関する効果に関しては研究途上で、まだ十分なデータが集まっているとは言えない段階です。

 

しかし、海外ではノコギリヤシの摂取による毛髪の成長が確認されており、逆効果とまでは言えないでしょう。

使用期間が短い

ノコギリヤシが逆効果と感じる方の多くに、使用期間の短さが見られます。

 

薄毛の治療薬であっても、効果が実感できるまでにおよそ半年が必要とされています。

 

サプリメントは体質を改善する目的で用いられるため、医薬品以上に継続的な服用が必要です。

サプリだけで薄毛は改善できない

ノコギリヤシに限った話ではありませんが、サプリだけで薄毛を改善するのは困難と言えます。

 

海外で行われた非盲検試験の結果、ノコギリヤシ抽出物を摂取した38%に毛髪の成長が確認されたと報告されました。

 

ただ、同試験のなかでフィナステリド(AGAの代表的な治療薬)を服用した群では、およそ68%に改善が見られたと報告されています。

 

AGAは主に遺伝的な要因により発症するため、サプリメントだけで改善しようとするのではなく、治療薬の服用が必要であると考えられます。

 

参考:NIH=男性型脱毛症におけるフィナステリドとノコギリヤシの比較有効性:2年間の研究

有効成分の含有量が少ない

ノコギリヤシのサプリメントが効かない、逆効果と感じる方は、有効成分の含有量が少ないサプリメントを服用している可能性があります。

 

ノコギリヤシ抽出物を摂取した38%に毛髪の成長が確認された臨床試験では、1日320mgを24ヵ月にわたり投与したとされています。

 

サプリメントを購入・服用する際は、ノコギリヤシ抽出物の含有量に注意しましょう。

 

参考:NIH=男性型脱毛症におけるフィナステリドとノコギリヤシの比較有効性:2年間の研究

ノコギリヤシサプリの選び方

ノコギリヤシサプリの効果を十分に得るためには、以下の4点を意識して商品を選ぶ必要があります。

 

  • 有効成分の含有量が高いもの
  • 国内GMPに認定されているもの
  • 「ノコギリヤシエキス」の記載があるもの
  • 抽出方法が記載されているもの

 

ここでは、ノコギリヤシサプリの選び方について解説します。

有効成分の含有量が高いもの

ノコギリヤシサプリの効果を十分に得るためには、有効成分の含有量が多い商品を選ぶのがポイントです。

 

海外でノコギリヤシによる毛髪の成長が確認された臨床試験では、24ヵ月にわたりノコギリヤシ抽出エキスを毎日320mg投与しています。

 

研究では一定量が使用されていますが、適切な摂取量については製品ごとの表示を確認することが重要です。

 

参考:NIH=男性型脱毛症におけるフィナステリドとノコギリヤシの比較有効性:2年間の研究

国内GMPに認定されているもの

ノコギリヤシのサプリメントを購入する際は、国内GMPに認定されている商品を選びましょう。

 

国内GMP(GoodManufacturingPractice:適正製造規範)に認定されているサプリメントであれば、品質と安全性が担保されていると考えられます。

 

サプリメントの容器にGMP製品マークがあるかチェックしてから、購入しましょう。

「ノコギリヤシエキス」の記載があるもの

ノコギリヤシのサプリメントを購入する際は、成分表に「ノコギリヤシエキス」の記載がある商品を選ぶ必要があります。

 

髪の毛の成長にはノコギリヤシ以外にも亜鉛や鉄分、たんぱく質などが必要ですが、主成分がノコギリヤシ抽出物かどうかを確認しましょう。

 

具体的には、商品の裏面にある成分表は、含有量が多い順に記載されています。

 

ノコギリヤシが上位に表示されているかを確認する必要があります。

抽出方法が記載されているもの

ノコギリヤシのサプリメントを購入する際は、エキスの抽出方法が記載されている商品を選ぶのがポイントです。

 

これは、エキスを抽出する方法によって、商品に含まれるノコギリヤシの濃度が変化するためです。

 

抽出方法によって成分量が異なる場合があるため、製品情報を確認することが大切です。

AGA治療に関するご相談なら新宿AGAクリニックへ

AGA治療に関するご相談なら、新宿AGAクリニックまでお気軽にお問い合わせください。

 

ノコギリヤシには男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロンの生成を抑制する作用があり、前立腺肥大症を予防・改善する際に効果的とされています。

 

ジヒドロテストステロンはAGAの発症にも深く関わっているため、ノコギリヤシのサプリメントを服用すると抜け毛を予防する効果が期待できるでしょう。

 

しかし、ノコギリヤシの有用性に関しては確認されていないため、その点は認識しておきましょう。

 

また、主に遺伝が原因で起こるAGAに関しては、ノコギリヤシのサプリメントより治療薬の服用が効果的です。

 

AGA治療薬に関する質問や費用に関するご相談など、無料カウンセリングまでお気軽にお問い合わせください。

 

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大藪 顕

大藪 顕 新宿AGAクリニック院長

【 経歴 】
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長、多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長

【 資格 】
日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、麻酔科標傍医、日本レーザー医学会認定医

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