ホホバオイルの使い方|頭皮ケアの基本とコツをわかりやすく紹介

ホホバオイルは人工心臓の潤滑油として用いられるほど安全性の高い植物性ワックスの一種で、肌のうるおいを保ったり頭皮や髪の毛の状態を良好に維持したりする目的で使用されています。
高温下でもほとんど品質が変わらないなど安定性にも優れており、消費期限も比較的長いため、日々のスキンケアや頭皮ケアに有益です。
本記事ではホホバオイルが頭皮ケアに向いている理由や基本的な使いかた、使用上の注意点などを解説します。
目次
ホホバオイルとは?
ホホバはアメリカ南西部からメキシコ北部にかけて自生する、ナデシコ目に属する常緑広葉樹の一低木です。
樹高は2〜4メートル程度ですが、主根が深さ10メートルの地点から水を吸い上げるなど、砂漠の乾燥した気候に対して高い順応性があります。
ホホバオイルはホホバの種子から抽出された植物性ワックスの一種です。
ゴマ油や菜種油などその他の植物油とは異なり、液状のワックスエステルが主成分のため、食用ではなく美容目的で用いられたり、工業用油脂として用いられたりしています。
植物油に限らず油脂は一般的に熱に弱い傾向がありますが、ホホバオイルは高温環境下でも劣化しにくい点が特徴です。
アメリカの先住民もホホバオイルの性質に着目し、美容や医療目的で使用していました。
現在でもさまざまな化粧品にホホバオイルが配合され、主にスキンケア分野で重宝されています。
ホホバオイルが頭皮ケアに向いている理由
ホホバオイルはスキンケアに用いられるほか、日々の頭皮ケアにも役立ちます。
ホホバオイルが頭皮ケアに向いている主な理由は以下の3つです。
- 頭皮の乾燥を防げる
- 余分な皮脂や汚れを落とせる
- 頭皮の調子を整えてくれる
それぞれの理由についてさらに詳しく解説します。
頭皮の乾燥を防げる
ホホバオイルが頭皮ケアに向いている理由の1つが、頭皮の乾燥を防げる点です。
頭皮が乾燥すると外部からのダメージを防ぐ能力=バリア機能が低下し、頭皮環境の悪化によるトラブルを招きやすくなります。
また、頭皮が乾燥するとバリア機能を保とうとかえって皮脂の分泌量が増加し、思わぬ頭皮トラブルを起こすリスクが増加します。
男性の方は自分がオイリー肌と思っている方が多いですが、乾燥により皮脂の分泌量が増加しているケースも少なくありません。
ホホバオイルを用いて頭皮ケアを行うと、頭皮の皮脂量を適切に保つ効果が期待できます。
余分な皮脂や汚れを落とせる
ホホバオイルが頭皮ケアに向いている理由としては、日々のスキンケアの際に余分な皮脂や汚れを落とせる点も挙げられます。
ホホバオイルには皮脂と混じり合いやすい性質があるため、シャンプーだけでは取り除けない、古くなった皮脂を落としやすい点がメリットの1つです。
古くなった皮脂を取り除き、頭皮環境を良好に保つことで、髪の毛の健全な成長をサポートする効果も期待できます。
頭皮の調子を整えてくれる
頭皮の調子を整えてくれる点も、ホホバオイルが頭皮ケアに向いている理由の1つです。
ホホバオイルにはオレイン酸やエルカ酸、エイコセン酸などの不飽和脂肪酸が含まれており、頭皮ケアに用いると肌のうるおいや滑らかさを保ちやすくなります。
ホホバオイルの基本的な使い方
次に、ホホバオイルの基本的な使い方について解説します。
ホホバオイルの効果を十分に得るためにも、以下の手順を意識して頭皮ケアに取り組みましょう。
- 髪をブラッシングする
- ぬるま湯で予洗いする
- ホホバオイルを塗ってマッサージする
- シャンプーをする
- タオルドライの後にもホホバオイルを塗る
- ドライヤーで髪の毛を乾かす
それぞれの手順について詳しく解説します。
髪をブラッシングする
ホホバオイルを用いて頭皮ケアする前に、まずは髪の毛を十分にブラッシングしておきましょう。
シャンプーの前にブラッシングすることで髪の毛の汚れやほこりが落ち、洗髪時に髪の毛が絡んでダメージを受ける状況を回避できます。
また、ブラッシングによって頭皮が刺激されると、血行を促進し頭皮マッサージと同じような効果が得られます。
ぬるま湯で予洗いする
髪の毛を十分にブラッシングでとかしたら、髪の毛だけでなく頭皮もぬるま湯でしっかりと予洗いしましょう。
頭皮を予洗いすることで余分な皮脂を落とし、シャンプーの時間を短縮できます。
シャンプーの時間を短縮できると、髪の毛や頭皮に加わるダメージを減らせる点がメリットの1つです。
ホホバオイルを塗ってマッサージする
髪の毛と頭皮を予洗いしたら、500円玉程度の大きさになるよう手のひらにホホバオイルを出し、頭皮全体に塗り広げてください。
ホホバオイルを手のひらで温めてから使用すると、頭皮に優しくなじみやすくなります。
頭皮全体にホホバオイルを塗り広げたら、オイルを頭皮に浸透させるイメージで指の腹を用いて頭皮マッサージを行いましょう。
頭皮マッサージを終えたらもう一度ホホバオイルを頭皮全体に塗布し、15分ほど放置して浸透するのを待ちます。
シャンプーをする
ホホバオイルを2回頭皮に浸透させたら、シャンプーを手のひらで泡立ててから何箇所かに分けて付け、指の腹でマッサージするイメージで頭皮を洗いましょう。
ホホバオイルも油脂の一種のため、通常のシャンプーの時よりもしっかりと洗うのがポイントです。
洗い終えたらシャンプーが頭皮に残らないよう、十分にすすいでください。
タオルドライの後にもホホバオイルを塗る
シャンプーを終えたら毛先から水滴が落ちない程度にタオルドライし、再度ホホバオイルを塗布します。
ドライヤーの前にホホバオイルを塗布することで、髪の毛にうるおいを与え、頭皮のバリア機能を高める効果が期待できます。
ドライヤーで髪の毛を乾かす
タオルドライとホホバオイルの塗布を終えたら、髪の毛を持ち上げるようにして根元からドライヤーで乾かしましょう。
8割方乾いたら冷風に切り替えて仕上げます。
髪の毛や頭皮へのダメージを避けるため、ドライヤーは動かしながら使用するのがポイントです。
ホホバオイルを使う際の注意点
ホホバオイルを使用する際は以下の4点に注意してください。
- 固まったホホバオイルは溶かしてから使う
- シャンプーの際に洗い残しがないようにする
- ホホバオイルの使用頻度に注意する
- 初めて使う時はパッチテストを行う
それぞれについて解説します。
固まったホホバオイルは溶かしてから使う
ホホバオイルが固まっている場合は、溶かしてから使用してください。
気温が10℃以下になるとホホバオイルが固まり始めますが、湯煎するなどして温めると元の状態に戻ります。
固まっても品質的には問題ありませんが、局所に多量のホホバオイルが付着すると、かえって毛穴詰まりを招く恐れがあるため注意してください。
シャンプーの際に洗い残しがないようにする
ホホバオイルを使用して頭皮ケアする際には、シャンプーの洗い残しがないよう注意しましょう。
シャンプーには頭皮や髪の毛にとって刺激が強い成分が含まれており、洗い残しにより頭皮環境が悪化すると、髪の毛や頭皮のトラブルを起こしやすくなります。
また、ホホバオイルが浴室の床に残ると滑ってケガをする危険性があるため、いつも以上にしっかりと洗い流すよう意識してください。
ホホバオイルの使用頻度に注意する
ホホバオイルは人工心臓の潤滑油に使用できるほど安全ですが、頭皮ケアに用いる際は使用頻度に気をつける必要があります。
ホホバオイルを使用したスペシャルケアは、月に1度程度で十分と考えられています。
頻繁にホホバオイルを用いて頭皮ケアを行うと、かえって頭皮を守るための皮脂が失われ、頭皮環境の悪化を招くため注意が必要です。
初めて使う時はパッチテストを行う
ホホバオイルを初めて使う方は、パッチテストを行いアレルギー反応が見られないか確認してください。
特に非精製のホホバオイルは純度が高いゆえに効果・効能が強く、人によってはアレルギー反応を引き起こす可能性があります。
二の腕の内側など人の目に触れにくい箇所でパッチテストを行い、かゆみや赤みが生じないか確認しておきましょう。
無印良品のホホバオイルは頭皮ケアに使える?
無印良品は高品質の商品を適正価格で提供するのをモットーとしている、プライベートブランドの1つです。
無印良品でもホホバオイルを販売していますが、頭皮ケアに使用しても問題ないと言われています。
精製済みのホホバオイルのため、アレルギーを起こすリスクが比較的低く、安全性が高い点がメリットの1つです。
無印良品の公式サイトには、ホホバオイルに関してアレルギーテスト済みであり、香料や着色料を使用していない旨が記載されています。
ただし、アレルギーテスト済みだからといって、絶対にアレルギー反応が出ない訳ではありません。
ホホバオイルは薄毛にも効果がある?
ホホバオイルを用いて定期的にケアを行うと、頭皮環境を良好に保つ効果が期待できます。
しかし、ホホバオイルを使用しているからといって、抜け毛や薄毛のリスクを改善に回避できるわけではありません。
直接的な抜け毛予防・発毛効果はない
ホホバオイルは頭皮環境を良好に保つ際に有益なアイテムですが、直接的に抜け毛を予防したり、発毛を促進したりする効果はありません。
現在のところ直接的に抜け毛を予防できるのは、AGA(男性型脱毛症)治療に用いられるプロペシア(フィナステリド内服薬)およびザガーロ(デュタステリド内服薬)です。
また、発毛を促進する効果に関しては、第一類医薬品に分類されるミノキシジルにのみ認められています。
抜け毛の量が増えているのにホホバオイルだけで対処しようとすると、薄毛の進行を招く恐れがあるため注意が必要です。
頭皮環境の改善で薄毛・抜け毛の予防や改善に期待ができる
ホホバオイルを用いて頭皮環境を改善すると、誤った頭皮ケアが原因の抜け毛を予防・改善する効果が期待できます。
例えば、皮脂の過剰な分泌により毛穴詰まりを起こし、髪の毛の成長が阻害されているケースでは、ホホバオイルを用いた頭皮ケアが効果を発揮すると考えられます。
抜け毛や薄毛の原因はさまざまなため、自分の判断ではなく専門医の診察を受け、ホホバオイルを用いたケアが適切か判断してもらいましょう。
薄毛・抜け毛を治療するなら専門クリニックが確実
抜け毛量の増加にともない薄毛が目立ち始めている方は、専門クリニックを受診して適切な治療を受けるのがおすすめです。
薄毛や抜け毛はさまざまな原因で起こりますが、AGA(男性型脱毛症)を発症している場合、セルフケアでの改善は期待できません。
AGAは思春期以降に見られる進行型の脱毛症のため、適切な対処を怠るとゆっくりと確実に薄毛が進行します。
専門クリニックでは症状の進行速度や程度により、一人ひとりに合った治療法を提案してくれます。
AGA治療に関するご相談なら新宿AGAクリニックへ
ホホバオイルを用いたケアは頭皮環境を良好に保ち、健康な髪の毛の成長をサポートする際に有益です。
ただし、使用頻度が高いとかえって頭皮環境の悪化を招く恐れがあるため、月に1度程度にとどめるのがポイントです。
抜け毛量の増加にともない薄毛が目立ち始めている方は、AGAの疑いもあるため早めに専門医の診察を受ける必要があります。
AGAは進行型の脱毛症のため、ホホバオイルはもとより頭皮ケアや生活習慣の見直しでは改善が期待できません。
抜け毛や薄毛に関するお悩みや治療法に関する相談がある方は、新宿AGAクリニックの無料カウンセリングまでお気軽にお問い合わせください。

【 経歴 】
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長、多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
【 資格 】
日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、麻酔科標傍医、日本レーザー医学会認定医
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