マカを含む食べ物にはどんなものがある?マカの成分と摂取する方法
マカは一般的な食品よりもビタミン群やミネラル類を多く含むスーパーフードの一種で、南米ペルーのアンデス山脈が原産地です。
厳しい気候に耐えるマカにはさまざまな栄養素が含まれており、調理して摂取したりサプリメントの形で服用したりすると、さまざまな健康上のメリットが得られます。
本記事ではマカに期待できる効果や食事メニューへの利用法、効果や副作用について解説します。記事の後半ではマカの服用に際しての注意点も紹介するため、記事を最後までご覧ください。
目次
マカとは
マカは南米ペルーのアンデス山脈が原産の、アブラナ科の多年生植物の一種です。2000年以上前から現地の住人によって栽培され、スープや発酵飲料に用いられてきた経緯があります。
ペルー政府にとっては外貨を稼ぐための重要な資源のため、種や生のマカを海外へ持ち出すと法律違反に問われます。
日本では主にサプリメントの形でマカが用いられていましたが、長年の研究により国内でもマカの栽培に成功しました。
まだまだスーパーマーケットなどでは見かけることが少ないマカですが、通販サイトなどで購入できる時代となっています。
マカに含まれる成分・栄養素
厳しい気候の下で育つマカには、以下に代表されるさまざまな成分が含まれています。
栄養素・成分 | 主なはたらき |
タンパク質 | 身体の組織を作る原料となる |
不飽和脂肪酸 | コレステロールや中性脂肪を減らす |
カルシウム | 骨や歯の原料となる。筋収縮・神経伝達・血液凝固に関わる |
必須アミノ酸 | 疲労回復・筋力強化、維持・成長促進など |
パルミチン酸 | 抗酸化作用によりビタミンの安定性を高める |
銅 | 血管や骨の健康を維持する |
グルコシノレート類 | 抗酸化作用や解毒作用を持つ |
ステロール | 悪玉コレステロール(LDL)を減らすのに役立つ |
アミド誘導体 | 肌にうるおいを与える |
マカは植物の一種で栄養素ではないため、マカを含む食品はありません。
マカは国内で生産できる時代となっていますが、見た目こそカブに似ているものの非常に辛く、そのまま食べるよりは薬味として用いたり、隠し味として使用したりするケースが多いです。
また、マカは栄養素が豊富なため粉末に加工し、さまざまな食べ物や飲み物に混ぜて摂取する方法もあります。
マカを利用した主な食べ物としては以下の例が挙げられます。
- サーロインステーキのマカ添え
- ピクルス
- カレーなど
マカの独特の辛みは西洋わさび(ホースラディッシュ・レフォール)と似通っており、ステーキや馬刺しなどに添えると風味がアップします。
ピクルスにしてハンバーガーにはさんだり、お酒のおつまみとして食べたりする方法もあります。マカの粉末はカレーなどさまざまな料理に利用可能です。
マカの摂り方
マカの摂取方法は工夫次第でさまざまです。普段の食事に添えて風味を増す方法もあれば、お酒のあてにする食べ方もあります。
しかし、マカはまだまだ一般的に流通している食品ではないため、次の方法で利用されるのが一般的です。
- サプリメントとして摂取する
- パウダーやを食事や飲み物に加える
ここでは、マカの摂取方法について詳しく紹介します。
サプリメントを摂る
マカを摂取する代表的な方法の1つがサプリメントの服用です。
国内はもちろん海外の医薬品メーカーからも、さまざまな種類のマカのサプリメントが販売されています。
サプリメントにはマカ独特の刺すような辛みがないため、誰でも手軽に摂取できる点がメリットの1つです。
パウダーを食事や飲み物に加える
マカを加工したパウダーを、食事や飲み物に加えて摂取する方法もあります。
粉末のマカにはほとんど辛みがなく、きな粉のようなほのかな甘みがあるため、牛乳やヨーグルトに混ぜて食べる方も少なくありません。
また、スパイスの代わりにカレーに入れたり、ポトフに風味付けとして入れたりする食べ方もあります。
マカにはどんな効果がある?
日常的にマカを摂取すると、以下の効果が期待出来ます。
- 滋養強壮・疲労回復
- 性欲の向上
- ED(勃起不全)の改善
- 頭髪環境の改善
- 更年期症状の緩和
- うつ状態の緩和
ただし、マカは医薬品ではないため、摂取したからすぐに期待する効果があらわれる訳ではありません。ここでは、マカに期待できる効果について解説します。
滋養強壮・疲労回復
マカに期待される効果の1つが、滋養強壮や疲労回復です。
マカに含まれる必須アミノ酸のアルギニンには、成長ホルモンの分泌を活発化させる作用があります。
成長ホルモンの分泌量が増加すると細胞分裂が活発化するため、損傷部位を修復したり、疲労を回復したりする効果が期待できます。
性欲の向上
マカには性欲を向上させる効果も期待できます。
マカと性欲との関係について外国人男性(21〜56歳)に対して、1.5g〜3gのマカを投与し、4週目・8週目・12週目に性欲に関する自己認識などを測定するプラセボ対照二重盲検比較試験が行われました。
その結果、マカを投与した群ではプラセボ群に比べ、治療開始8週目から性欲に関する自己認識などに有意な改善が認められました。
血清テストステロンやエストラジオールの分泌量が増加するわけではありませんが、マカにより性欲改善効果が期待できると結論付けられています。
参考:Pub Med
ED(勃起不全)の改善
マカには男性に見られるED(勃起不全)の改善効果も期待出来ます。
海外のED患者(白人男性)50名を対象に、マカの乾燥エキス2.4gを投与するプラセボ対照二重盲検比較試験が行われました。
12週間におよぶ試験により、マカを投与した群ではプラセボ群に比べ、国際勃起機能指標および性行為に対する満足度プロファイルに関して有意な上昇が見られました。
試験の結果から、軽度のED患者に関してはマカの摂取が性的幸福感を高めると結論付けられています。
参考:Pub Med
頭髪環境の改善
マカの摂取には頭髪環境の改善も期待できます。
頭髪改善の環境には、マカに多く含まれる亜鉛のはたらきが関与しています。
亜鉛は体内のアミノ酸を再合成し、髪の毛の元となるケラチンへと再合成する際に欠かせない必須ミネラルの一種です。
新型コロナウイルスの後遺症として脱毛が挙げられていますが、発症者の多くに亜鉛不足が散見されたことはよく知られています。
更年期症状の緩和
マカには更年期症状の改善も期待できます。
閉経間もない外国人女性124名を対象に、ゼラチン化したマカを投与する臨床試験が実施されています。
12週に渡る試験の結果、女性の更年期に多く見られるほてりや過度の発汗、頭痛、神経過敏、性欲の減退などに有意な改善が見られました。
ホルモンバランスの安定
マカには女性ホルモンのバランスを安定させる効果も期待できます。
12週にわたり更年期の女性にマカを投与した結果、女性ホルモンの一種であるプロゲステロンやエストロゲンのバランスを安定させ、エストラジオールの分泌を増加させると確認されました。
うつ状態の緩和
CUMSうつ病モデルのマウスを用いた実験において、マカ由来石油エーテル抽出物に抗うつ様効果があると確認されています。
人間においてもマカをうつ病患者の医療食品として提供できる可能性が示唆されていますが、今後さらなる研究を進める必要があります。
参考:PubMed Central
マカの1日の摂取量や副作用などの注意点
国内で栽培されたマカを飲食用に摂取する場合、過剰摂取する可能性はほとんどないと考えられます。ただし、サプリメントや粉末のマカを摂取する際には注意が必要です。
ここでは、マカの1日の摂取量や副作用の可能性、服用に際しての注意点などを解説します。
マカの1日の摂取量
マカの1日あたりの摂取量は、1.5g〜5.0gが目安です。国内で生産されたマカを食べたり飲んだりする場合は、摂取量に関して気にする必要はありません。
サプリメントを摂取する方は1錠につきどの程度のマカが含まれているのかを確認し、過剰に摂取しないよう気をつけましょう。
マカの副作用や注意点
マカは植物の一種のため、化学的に製造された医薬品のような副作用はありません。ただし、過剰摂取やアレルギーに関しては注意が必要です。
過剰摂取により起こり得る不調としては、消化器系の症状(下痢や吐き気、嘔吐(おうと)、食欲不振、胃の不快感など)やホルモンバランスの乱れなどが挙げられます。
また、マカはアブラナ科の植物のため、ブロッコリーやキャベツに対してアレルギーをお持ちの方は注意が必要です。
サプリメントでマカを摂取する方は、商品選びにも気をつける必要があります。
日本と海外ではサプリメントに関する安全基準が異なるため、可能な限り国内製のマカのサプリを利用するのがおすすめです。
薬を飲んでいる方は医師に相談
何らかの病気を治療中の方や服用中の医薬品がある方は、マカのサプリメントを服用する前にかかりつけ医に相談してください。
医薬品の多くに飲み合わせがあるため、マカに限らずサプリメントを服用すると、思わぬ健康被害を招く恐れがあります。
マカの効果が出るまでの時間は?
マカは風邪薬やアレルギー薬などの化学的に製造された医薬品ではないため、服用したからといってすぐには効果が実感できません。
さまざまな研究でマカの効果があらわれるまでの時間に言及していますが、個人差が大きいため「服用してから〇週間で効果がでる」と断言できないのも事実です。
サプリメントは体質を改善する目的で継続的に服用するのが基本のため、最低でも半年以上は服用して体調変化を慎重に観察するようにしましょう。
マカによる抜け毛や脱毛の心配はない
マカを摂取するとはげると言われるケースがありますが、基本的には抜け毛や脱毛の心配はないと考えてよいでしょう。
抜け毛や脱毛が起こると言われる理由は、精力の強い男性がはげやすいとの古くからの固定観念があるためです。
確かにマカの服用により男性に見られるEDや性欲の低下の改善が期待できますが、男性ホルモンの一種であるテストステロンの分泌量が増加するとのエビデンスをともなうデータはありません。
そもそも、薄毛に関わっているのはテストステロンではなくジヒドロテストステロンです。そのため、マカの服用による抜け毛や脱毛を心配する必要はありません。
AGA治療に関するご相談なら新宿AGAクリニックへ
アンデスの厳しい気候で育つマカには、滋養強壮や疲労回復などさまざまな健康に資する効果が期待できます。また、マカには亜鉛が多く含まれているため、頭髪環境を改善する際にも有益です。
ただし、マカは化学的に製造された医薬品ではないため、髪の毛を増やす効果は期待できません。抜け毛や脱毛が気になる方は、専門のクリニックで治療を受ける必要があります。
新宿AGAクリニックでは男性だけでなく、女性の薄毛の悩みも専門的に扱っています。カウンセリングは無料のため、髪の毛に関するお悩みなどお気軽にご相談ください。

【 経歴 】
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長、多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
【 資格 】
日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、麻酔科標傍医、日本レーザー医学会認定医