円形脱毛後の回復時に白髪が生える理由とは?
円形脱毛症が回復する際に、白髪で生えてくる場合があります。
白髪が生えてくる事で不安になる方もいらっしゃると思います。
白髪が生えてくるということは毛母細胞が活動しているという事になり、円形脱毛症に関しては良い兆候です。
今回は円形脱毛症の回復時に白髪が生えてくるメカニズムについてのお話しです。
目次
毛根で作られる髪は無色透明!髪の毛の生えるしくみとは
髪は毛根で作られた直後は無色透明の白髪の状態です。
髪の毛は毛母細胞で作られます。毛根の先端の毛乳頭が毛細血管から栄養を取り込み、毛母細胞へ供給し細胞分裂を繰り返し毛髪が形成されます。
毛母細胞の周りにはメラニン色素を作り出すメラノサイト細胞(色素生成細胞)があり、毛母細胞で作られた無色透明な髪は毛根で成長する過程でメラニン色素を取り込む事で色素のある髪が生えます。
また、髪の毛の色はメラニンの量で決まり、メラニンには「ユーメラニン」と「フェオメラニン」があります。ユーメラニンとフェオメラニンの割合で黒髪や白髪、ブラウンやブロンドなどの髪の色が決まります。
円形脱毛症の回復時に白髪が生える原因とは
髪の毛の生えるしくみを見てお分かり頂けるように、髪の毛を作る細胞と髪の色素を作っている細胞は違うという事になります。
円形脱毛症で脱毛した箇所に白髪が生えるという事は毛母細胞が回復したが、まだメラノサイト細胞が回復していない状態で髪が生えてきたと考えられます。
治療により発毛機能が進むことでメラノサイト細胞の働きが戻れば色素のある髪が生えると考えられます。
円形脱毛症の原因
これだけ医療が進歩した現代でも、円形脱毛症の原因は完全には解明されていません。
現段階で有力視されている原因について解説致します。
【自己免疫疾患】
円形脱毛症は、はっきりとした原因が解明されていませんが原因として有力視されているものとして自己免疫疾患があります。
自己免疫疾患とは本来外部からの侵入物を除去する働きのある免疫細胞(Tリンパ球)が何らかの原因により体の一部を異物とみなして攻撃してしまう症状です。
Tリンパ球が毛根を異物と間違えて攻撃し髪の毛が突然抜け、円形脱毛症を発症すると考えられます。
【ストレス】
円形脱毛症の発症はストレスが原因という科学的な根拠はありません。
しかし、ストレスによって円形脱毛症を誘発する可能性があります。
精神的なストレスを受けると交感神経が活発になり交感神経が優位になる事で血管が収縮し毛根に栄養が行き渡らなくなり脱毛が起きます。
またストレスは自己免疫にも影響を与えると考えられます。
円形脱毛症の一般的な治療方法とは
円形脱毛症の治療で日本皮膚科学会が勧めている治療は3つあります。
①ステロイド局所注射療法
②局所免疫療法
③ステロイド外用療法
これらの治療やこれらの治療を併用し、治療効果が無い場合は積極的にかつらの使用を勧めています。
当院が開発したメソセラピー局所免疫療法について
新宿AGAクリニックの院長が開発した独自の治療方法です。
当クリニック内でも治療成績が非常に良い療法です。
特殊な方法で頭皮に局所免疫療法を行います。サイトカインを誘導し同時に成長因子やミノキシジルなどを局所に誘導していく治療です。
非常に安全に治療を行う事ができ、単発型、多発型、蛇行型、汎発型、全頭型と全ての円形脱毛症が治療対象となります。
他院で治療が困難だった方も是非一度メソセラピー局所免疫療法をお試しください。
メラノサイトを活性し白髪を予防する方法
では白髪自体の予防方法はあるのでしょうか。
少しでも白髪の発生を遅らせるために出来ることを次にあげてまいります。
➀生活習慣の見直し
<良質な睡眠>
良質な睡眠をとる事で細胞が活性されます。髪の毛に栄養を与えてくれる成長ホルモンは眠っている間に分泌されます。
<適度な運動>
適度な運動をする事で血流が良くなります。特に有酸素運動は肺から取り込んだ酸素を血液に取り込み全身を巡らせる為、細胞に栄養を巡らせ白髪予防になります。
<禁煙をする>
たばこを吸う事で血管が修復し必要な栄養が行き渡らなくなります。
可能であれば禁煙をし、難しい場合はたばこの量を減らす事が大切です。
②バランスの良い食事やサプリメントの摂取
白髪を予防するにはバランスの良い食事を心がけることが大切です。健康な髪と白髪の予防に必要な栄養素をご紹介します。
<たんぱく質>
髪の主成分は18種類のアミノ酸で構成されるたんぱく質(ケラチン)です。健康な髪のために良質なたんぱく質を摂りましょう。
たんぱく質が多い食材⇒肉、魚、乳製品、大豆など
<ビタミンB群、ビタミンE>
ビタミンB群はたんぱく質の吸収を促してくれ、ビタミンEは血行を促進し髪に栄養を届けてくれます。
ビタミンB群が多く含まれる食材⇒豚肉、レバー、乳製品、卵、
ビタミンEが多く含まれる食材⇒赤身の肉、魚介類、大豆、緑黄色野菜など
<チロシン(銅)>
メラニン色素は体内の「チロシナーゼ」というメラニン生成酵素とアミノ酸の「チロシン」が合わさる事で生まれます。
チロシンが多く含まれる食材⇒チーズ、大豆、玄米、ナッツ類、ひじきなど
食事で摂りづらい栄養はサプリメントで補うこともおすすめです。
関連記事「当院ドクターの監修によるオリジナルサプリメントがついに完成です!」はこちら
③専門医に相談する
円形脱毛症の治療を行い、毛母細胞の回復が進むことでメラノサイト細胞の回復し色素のある髪が生えると考えられます。
円形脱毛症の回復過程で白髪が生える事は良い兆候です。発毛機能の回復が進めば色素のある髪が生えると考えられます。
円形脱毛症は早期の治療が重要です。
当クリニックでは円形脱毛症の治療を積極的に行っております。一人で悩まずご相談ください。
【 経歴 】
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長、多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
【 資格 】
日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、麻酔科標傍医、日本レーザー医学会認定医