枕につく抜け毛が多い?20本以上ついているとやばいのか?
朝起きたときに枕に抜け毛がついていると、薄毛になるかもしれないと心配する方もいるでしょう。抜け毛は毎日のように見られる生理現象の一種ですが、何本程度の抜け毛であれば正常の範囲内なのでしょうか。
こちらの記事では、枕に抜け毛がつく原因や注意すべき本数、枕以外の抜け毛のチェック法について解説します。記事の後半では抜け毛が気になる際の対策法も紹介しているので、抜け毛にお悩みの方は参考にしてください。
目次
枕に抜け毛がつくのはなぜ?
抜け毛はだれにでも見られる生理現象の一種であり、枕に数本程度の髪の毛が付着しているからといって、過度に心配する必要はありません。
しかし、以前と比べて枕につく髪の毛が増えているようであれば、以下のような原因が疑われます。
- 頭皮環境が良くない
- 寝具が清潔でない
- 季節的要因で髪が抜けている
- 生活習慣が乱れている
- AGAを発症している
- AGA以外の脱毛症を発症している
はじめに、枕に抜け毛がつく主な原因について解説します。
頭皮環境が良くない
枕に付着する髪の毛が目立つ場合、頭皮環境が良くない可能性があります。抜け毛はだれにでも見られる生理現象の一種であり、1日あたり50本から100本程度は抜けて当たり前です。
ただ、抜け毛の多くはシャンプーの際に起こるため、洗髪をしていないと寝ている間に髪の毛が抜け落ち、枕に付着する可能性が高くなります。
また、シャンプーをした後に髪の毛をぬれたままにしていると、キューティクルが開きっぱなしになりダメージを受けやすくなるため注意が必要です。
髪の毛がダメージを受けやすい状態で寝ると、寝返りをした際に髪の毛が切れたり抜けたりするリスクが増加します。
寝具が清潔でない
枕カバーや寝具は一見きれいなようでも、目視では確認できない無数の雑菌が付着しているケースも珍しくありません。
雑菌が付着した寝具で寝ていると、就寝中の頭皮環境が悪化し、抜け毛リスクが増加する可能性があります。
朝起きたときに頭皮のかゆみや赤みがある方は、枕カバーやシーツが不潔になっていないか確認することをおすすめします。
季節的要因で髪が抜けている
日本人の毛髪はおよそ10万本あり、ヘアサイクルによって1日50本から100本程度の髪の毛が抜け落ちては生え変わっています。
しかし、春先や秋口など季節の変わり目になると、抜け毛の本数が150本から200本程度に増える傾向があります。
抜け毛の本数が増えれば、その分、枕に付着する髪の毛が増えるのは当然です。季節の変わり目に見られる一時的な抜け毛量の増加であれば、過度に心配する必要はありません。
生活習慣が乱れている
枕に付着する髪の毛が増えている方は、生活習慣が乱れていないか確認してみましょう。例えば睡眠不足や睡眠の質の低下が続くと、就寝中に分泌される成長ホルモンの量が減少します。
成長ホルモンの分泌量が減少すると、毛母細胞の分裂が鈍くなり、髪の毛が成長しきらないうちに抜け落ちるリスクが増加します。
また、運動不足も抜け毛リスクを増加させる要因の1つです。運動不足が原因で筋肉量が減少すると、全身の血液循環が悪くなります。
血液循環が悪くなると、髪の毛の成長に必要な栄養素が頭皮へと送り届けられなくなり、抜け毛リスクを増加させる可能性があります。
AGAを発症している
毎日多くの抜け毛が枕に付着している方は、AGAを発症している可能性があります。AGAは男性に見られる代表的な脱毛症で、思春期以降に発症してゆっくりと進行するという点が特徴です。
AGAは基本的に完治することがなく、適切な治療を行わないと確実に薄毛になってしまいます。抜け落ちた髪の毛が細くて弱々しい方や、抜け毛が短い方は要注意です。
AGA以外の脱毛症を発症している
父親や祖父などが薄毛ではないのに抜け毛が目立つ方は、AGA以外の脱毛症を発症している可能性があります。
例えばいつも同じ箇所で髪の毛を分けている方や、長髪を後ろで束ねている方は、局所の血行不良により抜け毛が生じる牽引性(けんいんせい)脱毛症を発症している可能性があります。
また、まとまった量の髪の毛がごっそりと枕に付着している方は、円形脱毛症を発症している恐れがあるため注意が必要です。
その他にも、脂漏性脱毛症やびまん性脱毛症、粃糠性(ひこうせい)脱毛症など、さまざまな脱毛症により抜け毛を引き起こす可能性があります。
枕につく抜け毛の本数はどのくらいが正常?
枕につく抜け毛の本数に関しては、どのくらいであれば正常というエビデンスはありません。しかし、1日の抜け毛がおよそ50本から100本であることを鑑みると、ある程度の目安の本数は算出可能です。
5~10本
1日に抜け落ちる髪の毛の本数はおよそ50本から100本とされており、全体のおよそ6割から8割がシャンプーの際に抜けると考えられています。
逆に考えると、シャンプー以外のタイミングで抜け落ちる髪の毛の本数はおよそ10〜40本です。そのため、枕につく髪の毛の本数が5〜10本であれば正常の範囲内と考えて良いでしょう。
10~20本
シャンプー以外のタイミングで抜け落ちる髪の毛の本数は、およそ10〜40本という計算ですが、寝ている間だけ髪の毛が抜ける訳ではありません。
ブラッシング中やドライヤーを掛けている際にも髪の毛は抜けやすいため、10〜20本の髪の毛が枕についているようであれば要注意と言えるでしょう。
ただし、春先や秋口など季節の変わり目には抜け毛が増加する傾向にあるため、一時的な抜け毛量の増加であれば過度に心配する必要はありません。
20~30本
枕につく抜け毛の本数が20〜30本の方は要注意です。シャンプー以外のタイミングで抜け落ちる髪の毛の本数はおよそ10〜40本ですが、その大半が就寝中に起こるとは考えにくいです。
枕に20〜30本の抜け毛が見られる方は、1日トータルで100本以上の抜け毛が起こっていると考えられます。長期にわたり多くの抜け毛が枕に付着している方は、何らかの脱毛症を発症している可能性が疑われます。
特にAGAを発症するとセルフケアでの改善が困難なため、専門のクリニックで相談するのがおすすめです。
枕の付着以外に抜け毛が気になる瞬間は?
朝起きたときに枕についている髪の毛が気になる以外にも、以下2つのタイミングで抜け毛が気になる方が多いです。
- シャンプー
- ドライヤー
枕についている抜け毛が少ない方であっても、上記のタイミングで抜け毛が気になる際には注意が必要です。
シャンプー
枕以外に、抜け毛が気になる箇所の1つがお風呂の排水溝です。先述の通り1日に抜け落ちる髪の毛はおよそ50本から100本で、そのうちの6割から8割がシャンプーの際に抜け落ちます。
つまり、毎日およそ30本から80本の髪の毛がシャンプーの際に抜け落ち、排水溝にたまる計算です。
排水溝にたまる髪の毛はヘアサイクルの休止期を迎えて抜け落ちているため、上記の本数であれば過度に心配する必要はありません。
しかし、以前に比べて排水溝にたまる髪の毛が増えている方や、しばしば抜け毛によってお湯の流れが悪くなる方などは注意が必要と言えます。
ドライヤー
ドライヤーをかけ終えた際に、床に散らばっている抜け毛が気になるケースも多いのではないでしょうか。
排水溝にたまる髪の毛と同様、以前と比べて床に散らばっている抜け毛が急激に増えていなければ、過度に心配する必要はないでしょう。
しかし、急に抜け毛が増えたと感じている方は注意が必要です。
短い抜け毛が枕についていると良くない?
ヘアサイクルとは、髪の毛が生えてから抜け落ちる周期のことで、主に以下の3期に分けられます。
- 成長期…毛母細胞の分裂が活発化する時期。ヘアサイクル全体のおよそ85〜90%を占める。
- 退行期…毛母細胞の分裂が鈍くなる時期。ヘアサイクル全体のおよそ1%を占める。
- 休止期…髪の毛が抜け落ちるのを待つ時期。ヘアサイクル全体のおよそ10〜15%を占める。
枕に短い抜け毛がついている場合、何らかの脱毛症の発症にともない、ヘアサイクルの成長期が短縮している可能性があるため注意が必要です。
枕につく抜け毛を減らす・対策する方法は?
枕につく抜け毛が気になる方は、以下4つの対策に取り組むのがおすすめです。
- 正しいヘアケアを行う
- 寝具を清潔に保つ
- 生活習慣を見直す
- AGA治療を行う
ここでは、枕につく抜け毛を減らすための対策について解説します。
正しいヘアケアを行う
枕につく抜け毛が気になる方は、以下の誤ったヘアケアを行っていないかチェックしてみてください。
- 髪を洗わずに寝る日がある
- 1日に2回以上シャンプーをする
- 指先で頭皮をゴシゴシ擦っている
- ドライヤーをかけずに自然乾燥させている
- 頭皮への刺激が強いシャンプーを使っている
髪の毛や頭皮を不潔にしているのはもちろん、シャンプーの回数が多すぎると頭皮を守るべき皮脂が失われ、頭皮環境の悪化による抜け毛を引き起こしやすくなります。
また、指先で頭皮をゴシゴシ擦ったり、洗髪後に自然乾燥させたりしていると、頭皮に炎症を起こしたり、雑菌が繁殖したりするリスクが増加します。
適切に洗髪を行っているのに頭皮のかゆみや赤み、抜け毛が気になる方は、洗浄力の強すぎるシャンプーを使っていないか確認してください。
合成界面活性剤を配合したシャンプーは洗浄力が強いため、頭皮を守るべき皮脂まで洗い流す可能性があります。
抜け毛を予防・改善するためには、アミノ酸系の洗浄力がマイルドなシャンプーがおすすめです。
寝具を清潔に保つ
寝具を不潔にしていると寝ている間に頭皮の雑菌が繁殖し、抜け毛リスクを増加させる恐れがあります。
枕を洗うのは大変なので、枕カバーやバスタオルなどをかけ、1週間に1〜2回程度洗うのがおすすめです。
汗かきの方や暑い夏の時期には、枕カバーやバスタオルを洗う頻度を増やすと良いでしょう。
生活習慣を見直す
睡眠不足や睡眠の質の低下が続くと、寝ている間に十分な量の成長ホルモンが分泌されず、髪の毛の成長を妨げる恐れがあります。
適切な睡眠時間に関しては専門家の間でも意見が分かれますが、一般的には6時間から7時間の睡眠が推奨されています。
また、睡眠の質の低下を避けるため、寝る直前までスマホやテレビの明るい画面を見ないようにしてください。
脂っこい食事やスナック菓子、ジャンクフードなどは皮脂の過剰な分泌を招き、頭皮環境を悪化させる恐れがあります。
健康診断で中性脂肪が多いと診断される方や血圧が高い方などは、日常の食習慣を見直すことも重要です。
AGA治療を行う
上記のセルフケアで抜け毛があまり減らない方は、AGAを発症している可能性も疑われます。
AGAは進行型の脱毛症で、生活習慣の見直しでは改善が困難なため、専門のクリニックで適切な治療を受ける必要があります。
AGAクリニックではプロペシアやザガーロ、ミノキシジルなどのAGA治療薬を用いて症状の改善を図るのが一般的です。
ある程度進行してしまった薄毛に関しては、自毛植毛の施術で改善を図るケースもあります。
AGA治療に関するご相談なら新宿AGAクリニックへ
AGA治療に関するご相談なら、新宿AGAクリニックまでお気軽にお問い合わせください。1日あたり50〜100本の抜け毛はだれにでも見られるため、枕につく髪の毛が5〜10本程度なら過度に心配する必要はありません。
しかし、毎日のように100本以上の抜け毛が続いたり、枕につく髪の毛が20〜30本と多かったりするケースでは注意が必要です。
セルフケアで抜け毛が改善しない方は、AGAを発症している可能性も疑われます。新宿AGAクリニックでは薄毛や抜け毛を専門的に治療しています。
カウンセリングは無料で受けられるため、抜け毛や薄毛のお悩みがある方は、カウンセラーまでお問い合わせください。

【 経歴 】
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長、多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
【 資格 】
日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、麻酔科標傍医、日本レーザー医学会認定医
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