女性の薄毛治療薬の効果と副作用について解説
女性の薄毛は加齢や生活習慣などさまざまな原因によって起こります。
女性の薄毛は専門クリニックで治療ができます。薄毛が気になり始めたら出来るだけ早いタイミングで治療をすることをおすすめいたします。
今回は治療薬の効果と副作用についてご紹介致します。
目次
女性の薄毛の原因は?
女性の薄毛は主にびまん性脱毛、産後脱毛、牽引性脱毛が考えられます。
それぞれの原因についてご説明致します。
びまん性脱毛
男性の薄毛「AGA(男性型脱毛症)」は男性ホルモンが原因で髪の生え際や頭頂部などの一部から薄くなることが多いですが女性の場合は「びまん性脱毛症」といって髪の毛全体が薄くなることが特徴です。
加齢により女性ホルモンが減少することで女性の体内にも存在する男性ホルモンが優位になる事で髪の成長期が短くなり薄毛の原因になります。これを「FAGA(女性男性型脱毛症)」といいます。
また、20代、30代でもストレスや過度なダイエット、生活習慣の乱れなどによりホルモンバランスが乱れることや血流不足により薄毛の原因になります。
【 健康的なヘアサイクル 】
- 成長期⇒2~6年 毛が生えて成長が止まるまでの期間
- 退後期⇒1~2週間 成長が止まり休止期を迎えるまでの期間
- 休止期⇒3~4か月髪の毛の成長が完全に止まり成長期に向けて準備を行う期間
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産後脱毛
妊娠中は女性ホルモンのエストロゲンが多く産生される為、髪のヘアサイクルの成長期が長くなります。
出産するとホルモンバランスが元に戻り長くなっていたヘアサイクルの成長期も元に戻る為、抜け毛が増え薄毛の状態になります。
出産後半年くらいで回復する方が多い症状ですがなかなか元に戻らず悩む方も多い症状です。授乳中に薄毛治療薬の処方は出来ませんが授乳中でも安心なサプリの取り扱いもございます。
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牽引性脱毛
同じ分け目や髪を束ねる事により髪の毛を引っ張る力を加える事で頭皮がダメージを受け頭部の血行が悪くなり髪に必要な栄養が十分に届かなくなることで髪の毛が細くなり薄毛の原因になります。
また、同じ分け目にしていることで紫外線などの刺激も受けやすくなる為、薄毛の原因になる場合があります。
薄毛治療薬
男性の薄毛治療薬は、原因となるDHT(ジヒドロテストステロン:抜け毛ホルモン)を抑制する薬が普及していますが、女性の抜け毛の原因は男性に比べて複雑であるため、確立された治療薬についてはまだ研究段階です。
では、現段階で女性の薄毛治療に使われるお薬にはどのようなものがあげられるのでしょうか。また、その副作用についても解説します。
スピロノラクトン⇒びまん性脱毛、FAGAの治療薬
スピロノラクトンは古くから、高血圧の治療薬として使われてきました。
スピロノラクトンは利尿作用効果が高く血管内の水分を尿として対外に排出することで血管内の圧が下がり血圧を下げます。
スピロノラクトンはなぜ女性の薄毛に効果があるでしょう?
利尿効果とは別に男性ホルモン(アンドロゲン)の働きを抑える作用があります。
女性の薄毛のびまん性脱毛は女性ホルモンより男性ホルモンが優位になることでヘアサイクルが短くなり起こります。
スピロノラクトンは男性ホルモンの産生自体を抑制し、男性ホルモンの作用する受容体を抑える事で男性ホルモンが働けなくなります。スピロノラクトンは健康な髪を生成するために大切な成長期を長くし髪の毛のヘアサイクルを改善させる効果があるのです。
スピロノラクトンの副作用
頻尿、口渇、低血圧、生理不順、乳房痛、多毛、不整脈、胸痛、吐き気、全身倦怠感、脱力、頭痛、発心、高熱、手足や顔のむくみなど
スピロノラクトンは投与量が多ければ多いほど副作用が起こりやすいお薬です。
当院では症状により1日の服用量は25mg~100mgと低用量のための副作用が問題になることはほぼありません。
もしも副作用が出た場合は内服の中止や減量などの対策を行うため医師にご相談頂きます。
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ミノキシジル⇒びまん性脱毛、FAGA、牽引性脱毛の治療薬
ミノキシジルは元々、血管拡張作用があり米国で血圧を下げる(高血圧の)薬として作られましたが頭皮の血流も改善されることから発毛効果があるとされ薄毛治療薬として改良された薬です。
ミノキシジルには内服薬と外用薬があります。
ミノキシジルは血管拡張作用により毛母細胞へより多く栄養や酸素を届けることで発毛を促します。
ミノキシジルの副作用
頭痛、動悸、息切れ、めまい、不整脈、多毛、手足や顔のむくみ、かゆみやかぶれ(外用薬)など
発毛に効果的なミノキシジルですが他の薬と同じように副作用があります。
しかし、起こる確率はそれほど高くありません。
スピロノラクトンと同様に投与量が多いほど副作用が起こりやすいお薬です。症状などにあわせて1日の服用量は2.5㎎~10㎎を処方致します。
もしも副作用が出た場合は内服の中止や減量などの対策を行うため医師にご相談頂きます。
女性の薄毛治療に使用する場合、スピロノラクトン、ミノキシジル共に長期間の投与が必要なため長期的な安全が重要となります。
低用量のスピロノラクトン、ミノキシジルは長期的な使用でも女性の薄毛治療薬として安心安全な薬剤です。
※妊娠中、授乳中の服用はできません。
まとめ
女性の薄毛の症状は食生活や生活習慣などを見直しても改善されない場合は早めに専門医に相談する事をおすすめ致します。
女性の薄毛治療には症状に合わせて内服薬、外用薬、サプリメント、注入治療(メソセラピー)などによる治療があります。
お悩みの状態に適した治療方法を専門医がご提案致しますので、お悩みの方はお一人で悩まず当院までお気軽にご相談ください。
>>新宿AGAクリニックのFAGA治療(女性の薄毛治療)についてはこちらから
【 経歴 】
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長、多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
【 資格 】
日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、麻酔科標傍医、日本レーザー医学会認定医