新型コロナウイルスによる薄毛の正体とは?
世界的なコロナウイルスの蔓延により、急速に様々な研究や発表が行われるようになりました。
ここ最近では、コロナウイルスによる薄毛がニュースにもなりました。
コロナ抜け毛はなぜおこるのでしょうか。
実は、新型コロナウイルス感染症によって薄毛を引き起こす原因は現時点ではわかっていません。
医学的に考えられるのは、
①コロナウイルス感染症では微小循環(血流)が阻害されることがわかっています、それにより頭皮も循環不全に陥っている。
②コロナウイルス感染症では、免疫機構の暴走(サイトカインストーム)が起こるとされれいます、その免疫機構の暴走が円形脱毛症のごとく毛母細胞を攻撃する。
上記のような原因が考えられます。がこれは仮説であり検証が必要です。
今回は、話題のコロナ抜け毛に関して現段階でわかっている内容について解説致します。
目次
コロナウイルスによる薄毛の正体とは?
コロナウイルス感染症は長い自宅待機が続いてしまいます。
長引く自宅待機により生活習慣が乱れることで起こってしまうと考えられます。
このような抜け毛の現象が、今回コロナウイルスの後遺症として報じられたのかもしれません。
コロナウイルスによる抜け毛の原因
では、コロナ感染症による抜け毛を誘発する原因とは一体どのようなことが挙げられるのでしょうか。
考察していきましょう。
頭皮の血流不全
コロナウイルス感染症では、肺胞の微小循環(血流)が阻害され血栓形成してしまう病態があることがわかってきています。実際コロナウイルス感染症患者は血栓溶解療法が多く行われており、良好な成績を残せているようです。
こちらは当院の仮説ではありますが、頭皮の微小循環も阻害され血流不全が起こっているのかもしれません。
免疫機構の暴走
コロナウイルス感染症の重症者では、いわゆるサイトカインストームという免疫機構の暴走が起こるとされています。
サイトカインストームに対してステロイドパルス療法が良好な治療効果を示しているのはよくわかってきました。
毛髪に関しても円形脱毛症のように免疫が影響して発症しているものがありますので、毛母細胞がサイトカインストームの影響を受けているのかもしれません。(あくまでも当院の仮説です)
外出できないことによるストレス
緊急事態宣言の発出により、数か月にわたり外出自粛の生活が余儀なくされました。
現在は宣言解除となっているものの、元通りの生活にはなかなか戻りきれていないのが現状だと思います。
自宅に長く引きこもってしまうと開放感を感じられず、ストレスになってしまう方も多いようです。強いストレスは自律神経の乱れを招きますので、結果的に血流を悪化させ、抜け毛や薄毛の要因になることは十分に考えられます。
関連記事「薄毛の大敵!?5月病やストレスが薄毛に与える影響とは?」はこちらから
テレワークによる運動不足
外出自粛の流れにより、在宅勤務が増えた方も多いと思います。
自宅での作業はデスクワークが中心となるため、必然的に運動不足や、コリによる血行不良も起こりやすい環境になってしまいます。
血行不良は薄毛の大敵とも言える悪習慣です。
血行が悪くなることで髪に必要な栄養が運ばれなくなり、抜け毛になりやすい状態になってしまいます。感染対策をとりつつ、許す範囲でウォーキングなど三密を避けた軽い運動を取り入れるなど工夫が必要かもしれません。
関連記事「血行が悪いと薄毛になりやすい?毛細血管の重要性とは。」はこちらから
栄養バランスの乱れ
外出自粛により、思うように食材を調達できなかったり、気分が塞いで料理が手につかなかったりと、食生活が大幅に乱れてしまう傾向があります。
こうなってしまうと、コンビニ弁当やインスタント食品、宅配サービスなどに頼ることが増えて栄養バランスが偏ってしまい、髪の成長に必要な栄養素が摂りきれなくなってしまいます。
夜更かしや睡眠不足
会社へ行く機会が減る事で夜型の生活習慣になったり、先行きの不安による睡眠不足み見舞われたりと、睡眠習慣への悪影響も起こりがちです。
髪は主に夜育ちますので、夜更かしや睡眠不足は髪の成長にも悪影響です。
成長ホルモンの分泌が低下することで、抜け毛が増え薄毛の原因となりえます。
適度な運動・ストレス緩和・栄養補給を意識しましょう
コロナウイルス蔓延によるストレスと、心身のダメージが大きく影響していると考えられるコロナウイルスによる脱毛。それに加えて栄養失調気味になることで、更に抜け毛が加速すると考えられます。
このような現象は、過度なダイエットの後にも起こる場合があります。
まずは睡眠習慣や適度な運動で健やかな心身の回復をはかり、髪の成長に重要な栄養素をしっかりと補っていくことが大切だと言えそうです。
日ごろの食生活に自信が無いという方や、忙しくて栄養バランスを意識することが難しい場合には、髪に有効な成分を盛り込んだドクターズサプリに頼るのも良い選択です。
関連記事「当院ドクターの監修によるオリジナルサプリメントがついに完成です!」はこちらから
コロナウイルスは正しく恐れて健やかな生活を!
新型コロナウイルスの蔓延は当面続くと考えられます。
しかし、過剰に不安になりすぎることで健やかな生活習慣を乱してしまっては元も子もありません。
不安をゼロにすることは難しいですが、しっかりとした感染対策をすることで正しく恐れ、健康的な生活習慣を保つようにしましょう。
睡眠や生活習慣に問題が無いにも関わらず、薄毛の進行を感じる場合にはAGAやFAGAを疑ってみたほうが良いかもしれません。
AGAやFAGA、円形脱毛症などの各種脱毛症の治療は放置期間が長いほど回復までに時間がかかる傾向があります。気になり始めたら早めに専門医までご相談ください。
【 経歴 】
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長、多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
【 資格 】
日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、麻酔科標傍医、日本レーザー医学会認定医