脂漏性皮膚炎による薄毛の原因と予防対策とは?
頭皮のベタつきやフケが多く抜け毛が多い場合、脂漏性皮膚炎による脱毛の可能性があります。
今回は脂漏性皮膚炎の症状と原因、予防対策についてご紹介致します。
目次
脂漏性皮膚炎とは?
乳児や思春期、30代~70代に多い皮膚炎で女性より男性に多い症状です。
皮脂が過剰に増えることにより皮脂をエサにしているマラセチアという常在菌(カビ)が大量に繁殖します。
常在菌(カビ)は、ほとんどの人の頭皮や皮膚に存在する常在菌です。
マラセチアはすべての人に対して脂漏性皮膚炎を引き起こすわけではなく皮脂の分泌状況
や高温多湿などさまざまな環境因子によって発症すると考えられます。
また、脂漏性皮膚炎の症状はストレスや冬の乾燥などによっても症状が悪化する場合があります。
マラセチアが皮膚から分泌される皮脂を分解することで皮膚に炎症を起こし更に過剰な皮脂やフケが出る原因となります。過剰に分泌された皮脂が毛穴や毛根を炎症させる事で毛根にダメージを与え抜け毛や薄毛を引き起こす原因になってしまうのです。
過剰な皮脂が酸化することによりニオイの原因にもなります。
脂漏性皮膚炎の症状の特徴
- フケが出る。
- 頭皮に炎症がある。
- 頭皮が赤みを帯びている。
- 強いかゆみや痛みがある。
脂漏性皮膚炎はきちんと治療をしないと慢性化や再発をしやすい為、早めに皮膚科に受診し適切な治療をすることをおすすめいたします。
適切な治療を受ける事で薄毛の改善が期待できますが、AGAやFAGAによる薄毛を併発している可能性がある場合、必ずしも抜け毛や薄毛が改善するとは言い切れません。
脂漏性皮膚炎の対策について
脂漏性皮膚炎になってしまった場合は皮膚科への受診をおすすめいたしますが、日常生活でできる脂漏性皮膚炎の予防や改善対策についてご紹介致します。
➀食生活の見直し
肉類や乳製品に含まれている動物性脂肪ですが、動物性脂肪に含まれる飽和脂肪酸は摂りすぎてしまうことで皮脂分泌が過剰になる原因になります。
糖質(炭水化物)の摂りすぎも皮脂分泌の原因となります。食事の際はバランスを考え、魚や野菜や果物海藻類などもバランスよく摂取しましょう。
また、ビタミンCには皮脂の抑制効果があります。ビタミンCやビタミンB群には皮膚の代謝を改善しダメージの回復を促す働きがあります。
カフェインの含まれるコーヒーやお酒を飲み過ぎることにより皮脂の分泌が増える原因になってしまう為、摂り過ぎに注意しましょう。
②洗髪を見直す
皮脂の多い方でも1日1回の洗髪がおすすめです。(汚れが多い時には2度洗いがおすすめです。)
脂漏性皮膚炎は皮脂の過剰分泌の過剰が原因の為、洗浄力が強いシャンプーを使用すれば良いと思われる方もいらっしゃいますが頭皮に必要な皮脂や常在菌も洗い流してしまう事でかえって皮脂分泌が過剰にさせてしまう原因になる場合がる為、自分の肌質に合ったなるべく頭皮への刺激の弱いシャンプーを選ぶことが大切です。
洗髪の際の注意点
シャンプーを頭につける前に、まずはお湯で髪と頭皮を十分に予洗いしましょう。
シャンプーを手で泡立ててゴシゴシ力を入れないように優しく指の腹で洗う事が大切です。強く洗う事で頭皮に傷をつけ肌トラブルや乾燥の原因を引き起こします。
シャンプー後はしっかり洗い流すことが重要。泡や汚れの洗い残しはニオイの原因になります。
コンディショナーやトリートメントを使用の際は頭皮に付けてしまうと毛穴を塞ぎニオイやベタつきの原因になる場合がありますので毛先や髪の毛を中心に付けます。
洗った後はドライヤーで髪をしっかり乾かします。濡れたまま生乾きで放置してしまうと雑菌が繁殖し脂漏性皮膚炎を引き起こす原因になります。
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③生活習慣を整えるストレスを溜めない
ホルモンバランスに皮脂の分泌量は大きく影響されます。
男性ホルモンが増えると皮脂分泌を抑える女性ホルモンの作用が減ってしまうため皮脂分泌が増えてしまいます。
ストレスがたまると交感神経が優位になりホルモンバランスがくずれ男性ホルモンが増えます。
睡眠不足や飲酒、喫煙、運動不足など生活習慣を見直す事も大切です。十分な睡眠をとることでストレスが軽減する効果もあります。
④紫外線を避ける
紫外線は皮膚へダメージを与えます。紫外線の強い時期は帽子や日傘を利用し頭皮のダメージを避けましょう。帽子は蒸れにくい通気性の良いものを選びましょう。
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治らない場合は早めに皮膚科へ受診を!
食生活や生活習慣を改善して脂漏性皮膚炎を防ぐことが大切ですが脂漏性皮膚炎になってしまった場合、早めに皮膚科への受診をおすすめいたします。
脂漏性皮膚炎が治っても抜け毛や薄毛が改善されない場合はAGAやFAGAなどの原因の可能性があります。
薄毛のお悩みは頭髪専門の当院にご相談ください。
【 経歴 】
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長、多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
【 資格 】
日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、麻酔科標傍医、日本レーザー医学会認定医