髪にまつわるうわさ話
誰でも一度は耳にしたことがある、髪の毛の噂。
情報はとても多く実際、何を信じればいいのかわからなくなりませんか?
しかも、その噂を信じて実践していたのに効果が全くなかったら、とても悲しい気持ちになりますよね。
そこで今回は、よく耳にする髪についての噂話をいくつか集めてみました。
皆さんの参考になりますように。
目次
Q:頭皮をブラシでたたくと毛は生える!?
A:ウソ
当院でもカウンセリング時によく“頭皮をブラシでたたいてケアいます”と教えて下さる方がいらっしゃるのですが、残念ながらブラシでたたいても毛は生えてきません。
頭皮マッサージによって血流を良くする事は頭皮にとっては良いことです。
これまで届かなかった栄養素や酸素が届くようになれば髪質の改善ができる可能性はありますが、髪を生やすほどの効果はありませんし、頭皮に傷をつける可能性がありますので、こだわりすぎないようにしましょう。
Q:海藻を食べれば薄毛にならない!?
A:ウソ
今ある髪の毛の“成長”を助ける食べ物として海藻類はおススメですが、薄毛の進行を止めることや発毛となると効果は望めませんので海藻類を食べても薄毛は進行します。
しかし、海藻類に多く含まれるミネラルは髪の主成分であるタンパク質“ケラチン”の合成を促進し、髪に良い効果をもたらすと同時に髪の成長に必要な栄養素の1つです。
体内で生成することができない栄養素なので、サプリメントなどによって外から補う必要があります。
そのため、多くの育毛サプリメントには亜鉛や海洋性タンパク質が含まれていて、定番成分の1つになっています。
また、海藻類の色の正体であるクロロフィルaはケラチンと結合しやすい性質を持っているので、髪の毛を強化する働きがあります。
当院でも髪に必要な海洋性タンパク質やビオチン配合の医師監修オリジナルサプリを取り扱っており、治療と併用していただくと効果は上がります。
関連記事「当院ドクターの監修によるオリジナルサプリメントがついに完成です!」はこちら
Q:体毛が濃いと薄毛になりやすい!?
A:どちらとも言えない
体毛の濃さと頭髪の薄さの両方に男性ホルモン(テストステロン)は関係しています。
テストステロンは髭などの体毛や筋肉、男性の身体形成には欠かせないもので、薄毛の原因ではありません。
薄毛の原因はジヒドロテストステロンで薄毛へ導きます。
テストステロンと還元酵素が結びつくことによりジヒドロテストステロンが分泌されます。
そのため、テストステロンが多ければ多いほどジヒドロテストステロンの分泌量が増える可能性は高くなると考えられます。
毛深いと必ず薄毛になるとは言い切れませんが、薄毛の症状がでた場合は進行しやすい傾向はあります。
AGAについては当院ホームページでも解説していますので、詳しくはそちらをご覧ください。
Q:薄毛は遺伝する!?
A:ホント
AGA(男性型脱毛症)=AndroGeneticAlopeciaとは遺伝という意味です。
親が薄毛だと必ず薄毛になるというわけでもありませんが、遺伝的要因が強い症状であることは間違いありません。
遺伝については別のコラムでもご紹介していますので、詳しくはそちらをご覧ください。
Q:帽子で薄毛になる!?
A:ウソ
帽子をずっとかぶることにより薄毛になるという根拠はありませんし、正しくかぶれば紫外線予防やおしゃれアイテム、はたまた気になる部分の毛量を隠すこともできるので薄毛になるかもしれないと思って帽子を避ける必要はありません。
ただし帽子を長時間被ることにより蒸れて頭皮環境が悪くなる、帽子の向きを変えたり脱着が多いと摩擦が生じ髪にダメージを与えるのも事実です。
蒸れたからといってすぐに薄毛になるわけではありませんが、正しくかぶらない場合やケアを怠っている場合は薄毛のリスクを高める可能性がありますので、毎日の洗髪や帽子を清潔に保つことが大切です。
Q:イソフラボンは薄毛の改善になる!?
A:ウソ
イソフラボンには女性ホルモンと似た働きがありますが、残念ながら摂取しただけで薄毛を改善できるほどの効果は出ません。
しかし、イソフラボンには女性ホルモンの“エストロゲン”と非常によく似た物質が含まれており、摂取することにより女性ホルモンの働きが活性化され、男性ホルモンの働きを弱めると共に、皮脂の分泌の抑止力や予防として効果があると考えられています。
また、高い抗酸化作用があり、増えすぎた活性酸素を抑えることにより細胞の老化を抑え白髪の原因となるメラノサイトへの影響も予防できると考えられています。
髪の毛には良いという事実はありますが、目に見えるほどの効果はまずないと考えられます。
Q市販の育毛剤で毛が生える!?
A:ウソ
市販の育毛剤で髪の毛が生えることは期待できません。
育毛剤は今ある髪の毛を育てることを目的としている商品で、髪に必要な栄養や頭皮にうるおいを与えてくれる保湿剤などが含まれており頭皮環境を整えてくれる手助けをしてくれますが、毛を生やす効果はありません。
薄毛対策として使用するのであれば、ミノキシジル配合の商品を使用してください。
これらは発毛を目的としている為、継続的に使用することにより薄毛の改善が見込めます。
当院では医師の処方がないと出すことのできない高濃度のミノキシジル15%外用薬をご用意しております。
関連記事「AGAに市販の育毛剤って効果あるの?AGA治療薬について徹底解説!」はこちら
まとめ
髪にまつわる噂はたくさんありますが、医学的根拠がなく信憑性の低い情報もあります。
情報に惑わされ間違ったケアを続けた結果、悩みや改善されないままAGAは進行していきます。
まずは専門クリニックに相談し、適切な処置をしていきましょう。
【 経歴 】
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長、多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
【 資格 】
日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、麻酔科標傍医、日本レーザー医学会認定医