AGA治療の代表薬、プロペシアに耐性がつく噂は本当?
AGA治療の代表薬と言えばプロペシアです。
日本では、プロペシア(フィナステリド)は2001年から臨床試験を始め、2003年に承認申請、2005年に製造販売承認を取得しているAGA治療薬です。
現在は、世界中でAGAの治療薬として確固たる地位を築いています。
それまで不可能と言われていた男性型脱毛症の治療を可能にしたプロペシアの功績は大きいです。
そんなプロペシアですが、飲み続けるうちに効果を感じにくくなることはあるのでしょうか。
疑問に思われた方も多いのでしょうか。
そこで今回は、プロペシアは続けていくと耐性ができてしまうのか掘り下げていきたいと思います。
目次
プロペシアの効果・特徴について
プロペシアの効果とは
プロペシアの効果は、AGAの進行を抑えることです。
AGAの原因は、男性ホルモン(テストステロン)が還元酵素と結びつき、DHT(ジヒドロテストステロン)という悪玉男性ホルモンに変化することなのですが、プロペシアはこのDHTの産生を抑制します。
したがって、DHTの抑制することにより、抜け毛を減少させ、薄毛になりにくくするのです。
プロペシアの特徴
プロペシアとは、抜け毛を抑える効果のある「フィナステリド」を主成分とした治療薬です。
2005年に、厚生労働省から製造承認を受けてアメリカから日本に広まりました。
あくまでAGAの進行を抑えるAGA阻害薬として使われることが多いです。
プロペシアの耐性、その本当の理由とは?
プロペシアの主成分であるフィナステリドは5αリダクターゼを阻害することによりDHTの産生を抑制します。
その結果、ヘアサイクルを正常に戻してAGAの進行を抑えることができます。
5αリダクターゼの阻害自体には耐性は起きないと考えられますので、プロペシアには耐性がないと判断できると思います。
しかし、プロペシアの効果が弱まったと訴える方は一定数いらっしゃいます。
なぜそのように感じるようになったのでしょうか。
これには、元々の毛母細胞の数が関係していると考えられます。
AGAの方も、そうでない方も毛母細胞は加齢とともに減少していくと言われています。
AGAを発症すると、毛母細胞の数の減りを早めてしまうため、通常よりも抜け毛が増え、新しく生えてくる髪の毛も抜けやすくなっているため薄毛が進行してしまいます。
プロペシアをはじめとするAGA阻害薬は、ヘアサイクルを正常に戻して毛母細胞を温存し、進行を抑えているのですが、これは毛母細胞の劣化を遅らせているに過ぎません。
その結果、毛母細胞は少しずつ減少し、プロペシアの効果を感じにくくなってしまうというのが、プロペシアの耐性の本当の理由なのです。
つまり、プロペシアの耐性がついたのではなく、毛母細胞が寿命を迎えているという事になります。
プロペシアには改善できる限界があった
AGAを発症してから期間が長い患者さんの毛母細胞は、その段階でかなりダメージを受けています。
そのような場合、フィナステリドでしばらくは毛髪が増えたとしても毛母細胞の数はすでに減っています。
数年後に効果のピークを迎え、その後は少しづつ減って行く可能性が高いのです。
まだAGAの進行が初期の患者さんは毛母細胞が多く残っているためフィナステリドによる治療によく反応します。逆にAGA末期の患者さんは治療の反応が悪くなってきます。
その後の経過はどうなるのでしょうか。
AGA初期の患者さんは毛量が増え続け10年経過しても大丈夫です。
AGA末期の患者さんはすぐに毛量のピークを迎え、フィナステリドを内服しているにも関わらず症状が進行していくのです。
AGA治療を早めにスタートする事がいかに大切なことかおわかりいただけるかと思います。
これを機に、ご自身の進行度をチェックしてみて下さい。
AGAの進行度をチェックしてみましょう
ハミルトン・ノーウッド分類という、ご自身のAGA進行度をチェックする指標があります。
下記の図を参照に、ご自身がどのステージまで進行しているかチェックしてみて下さい。
ステージⅠは、AGAの自覚がない初期の患者さんです。
ステージⅡは、よく見るとAGAだと分かる程度です。
ステージⅢは、他人から見てもはっきりとAGAだと分かる程度です。
ステージⅣは、かなり進行してきていて頭部の地肌が見えてきています。
前述のどこに分類されるか、ご自身の進行度を確認してみて下さい。
進行ステージ別に、フィナステリドの効果のピーク目安を記します。
まずステージⅠでは、フィナステリド投与後5年経過しても効果が持続します。
恐らく、10年経過後も効果が期待できると考えます。
同様にステージⅡ~Ⅲまでは、5年間の治療効果はかなり高いことがわかっています。
ステージⅤの治療効果は4年後がピークです。
ステージⅥの治療効果は3年後がピークです。
ステージⅦの治療効果は2年後がピークです。
上記の通り、患者層の最も厚いステージⅡ~Ⅳ程度の患者さんのフィナステリドの治療効果は、10年も経過すれば落ちてくる可能性が高いです。
プロペシアが効きにくくなってしまう前に早めに対策を始めることが重要なのです。
プロペシアの効果を高める方法!
ここまで「プロペシアは耐性と言ができる」という噂の真相についてお話しました。
では、本当にプロペシアが効きにくいケースではどのようにしたらいいのでしょうか・
ここからはプロペシアの服用効果をUPす方法や、プロペシアに代わるお薬について見ていきましょう。
プロペシアの効果をUPさせる、ミノキシジル内服との併用
プロペシアの効果をUPする方法としては、ミノキシジル内服を併用することが得策です。
ミノキシジルの主な効果としては、血流を促し発毛を促進する効果があります。
抜け毛を減少させるプロペシアで薄毛の進行を抑制しながら、強く抜けにくい丈夫な毛髪を生やすことが可能になります。
AGA患者さんの多くが、プロペシアでの抜け毛予防+ミノキシジルでの発毛促進を併用して行っています。
当院で治療する場合、純正のプロペシアとミノキシジルを合わせて1ヶ月12,000円から治療できます。
また、ジェネリックを選択すると、費用を抑えることができます。
下記のリンクから料金表をご参照下さい。
プロペシアに代わる薬について
前述したように、プロペシアの効果に限界を感じ始めた方は、早めにそれに代わる薬に切り替えることをお勧めしております。ここでは、プロペシアに代わる後発医薬品のザガーロについてお話していこうと思います。
プロペシアよりも高い抜け毛抑制効果があるザガーロ
プロペシアの効果に限界を感じ始めた…という方におすすめしたいのがザガーロというお薬です。
ザガーロは、デュタステリドという有効成分が含まれている後発のAGA治療薬です。
このザガーロは、プロペシアと同様にAGAの進行を抑制する薬ですが、プロペシアよりもより抜け毛予防効果が高いと言われています。
年齢的にまだ若年層ですと、デュタステリドの方が毛母細胞の温存効果に優れているので、長期服用を続けるつもりならデュタステリドがより有効と考えます。
本気のAGA治療にはメソセラピーが有効です
お薬での治療自体に限界を感じ始めたという方も多くいらっしゃいます。
発毛を速やかに促すには、各種の成長因子が必要不可欠です。
成長因子を補うことにより、止まっていた髪の成長サイクルを、正常化し発毛を実現します。
当クリニックでは、常に最新の医学研究の知見をもとに、最善の施術方法を採用しております。
メソセラピーを行うことにより、より早期の発毛を実現し、
最終的な発毛結果もさらに高い効果を期待できます。
新宿AGAクリニックの治療法については、こちらのリンクを是非ご参照下さい。
最後に
今回の記事はプロペシアには耐性がつくという噂について検証してみました。
AGAの症状や進行度は人それぞれです。
その方の状態にあった適切な治療を行う事が進行を食い止める近道になります。
自己判断による個人輸入など、真偽のわからないお薬で治療を続けず一度専門クリニックへご相談下さい。
無料カウンセリングのお申し込みはこちらまでお気軽にお問合せ下さい。
【 経歴 】
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長、多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
【 資格 】
日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、麻酔科標傍医、日本レーザー医学会認定医