55歳男性、円形脱毛症(多発融合型)の患者様
初診時所見(多発型円形脱毛症)
55歳男性の広範囲な多発型の円形脱毛症の患者様です。3カ月前に発症され、大学病院の皮膚科でステロイド30mgの内服2週間からスタート。その後20mg2か月。5mgに減薬され内服継続されるも、効果なく。大学病院への通院をやめたい。通院しながら、アートネイチャーにてウイッグの作成をされ、黒い粉を使用してカモフラージュされ対応されていました。シッカリ結果出る形で治したいということで当院来院されました。
ステロイド内服の副作用として、高血圧や体重増加があったようです。
採血結果では、
ACTH、コルチゾールの有意な低下→薬剤性の副腎皮質機能低下症
高血糖→ステロイド性の糖尿病 を認めました。
当院としては円形脱毛症の治療に関しては、ステロイドの内服、特に長期の内服は懐疑的です。(悪化時のパルス的な使用はあってもいいとは思っておりますが当院では行っておりません)
といいますのも、当院の独自のプロトコルで経験的に改善可能だからです。ステロイドの内服の副作用には多岐にわたりますし、できれば使用は避けたい薬です。もちろん外用や局所注射は行っております。
この患者様に対しての治療方針は、まずステロイドの内服を出されている病院でストップしていただく。(急にステロイドの内服を中止するとショックを起こすことが稀にあるので慎重に出された病院で減らしていっていただく)
その後当院での治療開始とさせていただきました。(初診から一カ月後に開始になりました)
AGAも併発していましたのでそちらの治療も併せて行っています。
①セファランチン、ミノキシジル、デュタステリド内服
②外用(ミノキシジル、ステロイド)
③ステロイド局注
④オーダーメイド発毛メソセラピー
で治療開始しました。
円形脱毛症治療開始1か月目
ステロイドを中止して、体重増加や高血圧認めていたようですが、すっかり治り体調がよくなってきたとのことです。順調な増加を認めています。このまま継続していきます。
円形脱毛症治療開始2か月目
だいぶボリュームが出てきたようで、ウイッグの使用をやめているとのことでした。高価なウイッグだったようで、もったいないですが患者様は喜んでおられます。白髪染めに行かれるようです。円形脱毛症の生えてきた毛髪は初めは白髪が多いです、改善とともに黒くなってきます。AGAで生え際の後退も認めていましたが、こちらも改善してきています。
円形脱毛症治療開始4か月目
かなりの改善を認めています。面積も減ってきましたあともう少しです。黒髪も増えてきました。
円形脱毛治療開始6ヶ月目
半年で円形脱毛に関しては完治に持ち込めました!非常に反応良く改善してくれました。
セファランチン、ステロイド外用は中止しAGAの治療のみに切り替えました。
ステロイド内服の副作用に苦しみながら、治療も結果を出せなかった前医の時期からすると大きな違いです。
当院では多くの症例経験からステロイド内服を行わずに結果を出す施術を行っております。
【副作用等】
ミノキシジル・・・・動悸、むくみ、だるさ、多毛など
メソセラピー・・・・軽度の赤み、むくみ、腫れなど