発毛剤だけでAGAの症状は改善するの?
当院でもAGAの治療薬として発毛剤のミノキシジル外用薬を取り扱っております。
AGAの症状でご相談にいらっしゃる方の中には内服薬の服用に抵抗がある為、発毛剤だけを使用できないかとご相談頂くことがあります。
発毛剤にはもちろん発毛効果はありますがAGAの症状の場合、発毛剤だけを使用してもAGAの症状を改善させることは難しいです。
今回はAGAの治療で発毛剤だけを使用しても改善が難しい理由と、育毛剤と発毛剤の違い、AGAに効果のある治療法についてご紹介致します。
目次
育毛剤と発毛剤って何が違うの?
AGAの症状で相談に来院される患者様のお話を聞くと、過去に市販の育毛剤や発毛剤を使用されたことがある方が多くいらっしゃいます。
【育毛剤】
育毛剤には発毛効果はありません。
育毛剤と呼ばれる製品はドラッグストアやインターネットなどで多く販売されておりますが髪が育ちやすいように血行をよくする成分や頭皮環境をよくする生薬やビタミン剤などの成分が配合されているものが多いです。
AGAの症状の場合、頭皮環境を整える事は髪にとって悪いことではありませんが育毛剤を使用してもAGAの症状が改善することはありません。
関連記事「AGAに市販の育毛剤って効果あるの?AGA治療薬について徹底解説!」はこちらから
【発毛剤】
発毛剤は血管拡張作用があるミノキシジルが主成分で発毛効果があります。
医師に処方してもらうか低濃度のものはドラッグストアで販売されております。
医薬品に分類されており発毛効果があることは厚生労働省によって認められております。
しかし、AGAの症状の場合、発毛剤の使用だけでは薄毛の症状を改善させることはできません。なぜ発毛剤だけでは改善することが難しいのかはこの後の『AGAの原因について』でご説明いたします。
AGAとは?
AGAは男性型脱毛症『Androgenetic Alopecia』の略で進行性の脱毛症です。
男性ホルモンと遺伝が関連した脱毛症です。
また、AGAは完治しない症状です。
AGAの原因について
男性ホルモンの一種であるテストステロンが毛乳頭細胞に多く存在する5αリタクターゼと結びつくことにより、ジヒドロテステステロン(DHT)という強力な男性ホルモンに変換されます。
ジヒドロテストステロン(DHT)が毛包のホルモン受容体(アンドロゲンレセプター)に結合することでヘアサイクルが乱れ短くなることで薄毛の原因になります。
ヘアサイクルは「成長期」⇒「退後期」⇒「休止期」の3段階を2~6年かけて繰り返す事が理想ですが、AGAの場合、成長期が著しく短くなり、数か月~1年のヘアサイクルになる為、十分成長する前に抜け落ちてしまいます。
一生のうち一つの毛根で繰り返されるヘアサイクルの回数には限りがあります。
AGAの症状は、発毛剤で髪を生やす治療を行っても症状を食い止める事ができない為、フィナステリド(プロペシア)やデュタステリド(ザガーロ)などを服用しAGAの進行を食い止める事が最も重要です。
効果のあるAGA治療法について
では、効果のあるAGA治療にはどのようなものがあげられるのでしょうか。
フィナステリド
Ⅱ型5αリタクターゼ(還元酵素)の働きをブロックしてヘアサイクルを正常な状態に戻し抜け毛や薄毛を改善させます。
デュタステリド
Ⅰ型とⅡ型5αリタクーゼ(還元酵素)の働きをブロックしてヘアサイクルを正常な状態に戻し抜け毛や薄毛を改善させます。
ミノキシジル
内服薬と外用薬があります。
ミノキシジルは血管を拡張させ血流を促す効果があります。
髪に必要な栄養を毛母細胞に届けることで発毛効果が期待できます。
フィナステリドやデュタステリドで薄毛の進行を抑えヘアサイクルを戻すことにより発毛効果があると言えますが、ミノキシジルの様に毛母細胞に直接働きかけ発毛を促すことはできない為、薄毛が進行している場合はフィナステリドかデュタステリドとミノキシジルを併用することで高い発毛効果が期待できます。
メソセラピー
症状を患っている部分に直接、成長因子やミノキシジルなどの有効成分を注入し発毛を促します。
内服薬と外用薬のみで得られる結果より圧倒的に早い効果が認められており最終的な結果も内服と外用薬のみの場合より良い結果が得られます。
新宿AGAクリニックでは患者様それぞれの状態に合わせてオーダーメイドの発毛メソセラピーを行い非常に良好な発毛実績を残しております。
まとめ
AGAの症状は進行性の脱毛症の為、放置するとますます薄毛は進行します。
AGAはヘアサイクルを戻すことが最も重要です。
発毛剤の使用だけでは改善は望めません。
薄毛のお悩みはまず頭髪専門の当院にご相談頂くことをおすすめします。
【 経歴 】
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長、多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
【 資格 】
日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、麻酔科標傍医、日本レーザー医学会認定医