高齢者の脱毛症
高齢者の脱毛症は加齢によるものだけでなく病的な脱毛である場合もあります。
病気の早期発見につながることもありますし、早期治療によって脱毛症の改善も図れます。
老人性疎毛症
老人性疎毛症とは毛髪の加齢による変化の事を言い、全ての方に大なり小なり起こってきます。
毛周期における休止期の毛が増えることにより密度の低下が起こります。更年期以降の女性に関しては成長期の成長速度の低下により伸びが遅くなります。
老人性疎毛症に関しては体毛にも起こり体毛も薄くなってきます。
逆に眉毛や耳の毛は成長期が延長し長くなる人が稀にいます。毛母細胞のアポトーシス(個体をより良い状態に保つために積極的に引き起こされる、管理・調節された細胞の自殺すなわちプログラムされた細胞死)が阻害されたことのより起こると言われています。
内分泌異常による脱毛症
甲状腺機能低下症(橋本病)による脱毛症や、甲状腺機能亢進症でも脱毛症が起こることがあります。
他にリウマチや糖尿病などでも脱毛を起こすことが知られています。検査でしっかり除外することが肝要になってきます。
円形脱毛症
若年者に多い円形脱毛症も高齢者に起こることがあります。
高齢者の場合見逃されてしまうケースが多く治療開始が遅れがちです。
薬剤性脱毛症
主に抗がん剤による脱毛症になります。成長期の毛髪がすべて抜け落ちてしまいます。終了すると自然に回復します。
その他、乳がんの後の術後ホルモン療法により女性ホルモンを抑えてしまうことにより、男性ホルモン優位になってしまい、男性型脱毛症を発症する女性の方がおられます。
他に高脂血症や精神安定剤などにも脱毛を生じるものがあります。多くは服用開始2~3か月で起こってきますので薬剤を飲み始めて脱毛を起こした場合は注意が必要です。
栄養障害による脱毛症
貧血や栄養障害により起こる脱毛症です。特に鉄、亜鉛、たんぱくの欠乏で起こります。
頭皮の皮膚病による脱毛
脂漏性皮膚炎や、尋常性乾癬、接触性皮膚炎により脱毛症を認める場合があります。
早期の発見、治療が必要です。また、頭皮の皮膚腫瘍による脱毛症を認める方もおられます。
新宿AGAクリニックでは高齢者の脱毛症の治療も積極的に行っております、もちろんその他のご病気を見逃さないように対応することを第一に考え治療にあたっております。

【 経歴 】
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長、多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
【 資格 】
日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、麻酔科標傍医、日本レーザー医学会認定医