円形脱毛症で病院に行くべき?|原因と対処法を紹介
ある日、気が付いたらコイン程度の抜け毛跡が見つかった。
そのような経験をお持ちではありませんでしょうか。もしかしたら、そのような抜け毛は円形脱毛症によるものかもしれません。
円形脱毛症の発症が疑われる場合、どのように対処することが正解なのでしょうか。また、自然に治癒するようなことはあるのでしょうか。
今回の記事では、円形脱毛症の発症が疑われる場合の対処法や病院での治療法、回復までに要する期間などを紹介しています。円形脱毛症で病院に行くか悩まれている方は、参考にしてみて下さい。
目次
円形脱毛症の対処法
それでは始めに、円形脱毛症の発症が疑われる場合の対処法についてご紹介します。基本的には医療機関を受診することが一般的ですが、自然に治癒することはあるのでしょうか。
自然に治癒するのを待つ
円形脱毛症の発症が疑われる場合の対処法として、まずは様子を見て自然に治癒するのを待つという方法があります。
では、待っているだけで自然に治癒することはあるのでしょうか。
一口に円形脱毛症といっても、症状は人によって実に様々です。コイン程度の脱毛斑が一箇所だけ出来るケースもあれば、頭部全体に渡って抜け毛が見られるようなケースもあります。
一般的に円形脱毛症は、軽症であればあるほど治癒する確率が高いとされています。脱毛箇所が一箇所だけ認められる単発型の円形脱毛症の場合、およそ7割の方に自然治癒が見られるというデータもあります。
円形脱毛症を病院で治療する
円形脱毛症の発症が疑われる場合、基本的には病院に行くべきでしょう。特に、脱毛斑が複数箇所に見られる場合や長期間治らない場合など、なるべく早めに専門医に相談することが重要です。
薄毛の範囲が頭部全体に広がっている場合やまつげや眉毛も薄くなってきた場合などは、難治性の円形脱毛症の疑いもあります。このようなケースでは、自然治癒が期待できないことを覚えておきましょう。
円形脱毛症で病院に行く目安
円形脱毛症は、自然に治癒するケースもあれば、治療しないと改善が期待できない場合もあります。では、どのような場合に病院に行った方がよいのでしょうか。
円形脱毛症で病院に行く目安としては、複数箇所に脱毛斑が見られる場合や頭部全体にわたって抜け毛が見られる場合、髪の毛だけでなく体毛にまで抜け毛が見られる場合が挙げられます。
それぞれ多発型の円形脱毛症や全頭型の円形脱毛症、汎発型の円形脱毛症と呼ばれています。再発を繰り返すこともあるため、早めに処置することが求められます。
円形脱毛症の治療に必要な期間
円形脱毛症で病院に行こうか悩まれている方にとって、気になることの1つが円形脱毛症の治療に必要な期間に関する問題ではないでしょうか。
円形脱毛症の治療に要する期間は、人によって異なるとお答えするほかありません。軽症の円形脱毛症であれば、半年程度の治療で改善が見られることもあります。
しかし、抜け毛の範囲が全頭部に及んでいる方やまつげや眉毛などの体毛も抜けてしまっている場合、10年に渡って治療を続けるようなケースもあります。
円形脱毛症の治療薬
円形脱毛症の治療薬は、円形脱毛症の程度によって使い分けられています。
脱毛斑が一箇所の単発型円形脱毛症の場合、ステロイドや塩化カルプロニウムを配合した外用薬(塗り薬)を用いて改善を図ります。
また、セファランチンや抗ヒスタミン剤など、内服薬を用いて改善を図るケースもあります。脱毛斑が広範囲に及ぶ重症例の場合、医療機関に入院したうえでステロイド製剤の内服治療をすることもあります。
ステロイド製剤は長期投与を行うと副作用のリスクが高く、慎重に治療を行わなければなりません。短期間に渡って集中的に投与し、円形脱毛症の原因となる自己免疫反応を抑制します。ステロイド製剤は、局所注射に用いられることもあります。
その他の治療薬としては、漢方薬の存在も挙げられます。
円形脱毛症は皮膚科を受診
円形脱毛症の発症が疑われる場合、どこで見てもらえばよいのでしょうか。円形脱毛症は頭皮に見られる疾患であるため、まずは皮膚科を受診することが一番とされています。
円形脱毛症を発症している場合、毛包部に炎症を認めることが一般的です。皮膚科では炎症性の皮膚疾患などを取り扱っているため、ステロイド外用薬などを用いた毛包部の炎症を抑える治療が行われるのです。
円形脱毛症の皮膚科選びのポイント
円形脱毛症の発症が疑われる場合、皮膚科で見てもらうのが一般的だということでした。実際に皮膚科を選ぶポイントがあるのでご紹介します。
まず、円形脱毛症に関して詳しい皮膚科を受診することが重要です。皮膚科は皮膚疾患全般を取り扱っている診療科ですが、円形脱毛症の治療実績に関しては病院ごとに異なります。そのため、事前に確認することが求められます。
次に、円形脱毛症の治療は基本的に長期に渡って行われます。そのため、通いやすい病院を探すことも重要です。家から近い病院や、仕事帰りに立ち寄れる病院などを選ぶとよいでしょう。
セルフケアする
円形脱毛症への対策法としては、自宅でセルフケアすることも挙げられます。病院で治療しながらセルフケアすることで、改善を早めることが期待できます。
セルフケアの方法としては、次のようなことが挙げられます。
頭皮をマッサージする
円形脱毛症が疑われる時に出来る対処法としては、頭皮マッサージが挙げられます。頭皮を優しくマッサージすることで、頭皮への血流を促し、髪の毛の成長をサポートする効果が期待できます。
ただし、脱毛斑の付近をマッサージしてしまうとかえって抜け毛のリスクを高める可能性もあります。頭皮をマッサージする場合は、抜け毛が見られない箇所に留めましょう。
ダイエット・生活習慣を改善する
円形脱毛症への対処法として、ダイエットや生活習慣の改善も挙げられます。ダイエットとは、単に体重を減らすことを意味しません。
正確には規定食を意味しており、栄養バランスの取れた食事を心がけるのが第一です。また、睡眠不足や喫煙習慣や運動不足なども抜け毛のリスクを高めるため、生活習慣を改善することも求められます。
ストレスの軽減
円形脱毛症に伴う抜け毛が見られる場合、ストレスを軽減することも重要です。円形脱毛症は必ずしもストレスが原因で起こるとは限りません。
しかし、ストレス状態が続くと自律神経のバランスが乱れ、血行不良に伴う頭皮環境悪化のリスクが高くなります。円形脱毛症を発症した場合、なるべくストレスを抱え込まないことが重要です。
円形脱毛症の原因
ここまで、円形脱毛症の発症が疑われる場合の対処法についてご紹介しました。では、円形脱毛症が発症する原因は何なのでしょうか。円形脱毛症の原因としては、主に次のようなことが挙げられています。
自己免疫疾患
円形脱毛症の原因に関しては、長年の間ハッキリしたことが分かっていませんでした。近年になって有力となっている説が、自己免疫疾患説です。
自己免疫とは、体外からの侵入者(ウイルスや細菌など)から身体を守る防衛システムのことを意味します。ところが、何らかの原因によって防衛システムが誤作動し、自分の毛包を攻撃することで円形脱毛症を発症すると考えられています。
自己免疫疾患としては関節リウマチや甲状腺疾患、全身性エリテマトーデスなどが挙げられます。そのような病気に並行して、円形脱毛症を発症するケースも少なくありません。
精神的・肉体的ストレス
精神的・肉体的ストレスも円形脱毛症の発症リスクを高めるのではないかと考えられています。先述したように、ストレス状態が続くと自律神経のバランスが乱れ、頭皮環境悪化のリスクが高くなります。
頭皮環境が悪化すると髪の毛が健康に育たなくなり、抜け落ちる可能性が高くなるのです。精神的ストレスとしては職場の人間関係や仕事上のトラブル、家庭内不和などが挙げられます。
肉体的ストレスとしては、暑さ寒さといった気温の変動や騒音、自動車の排ガス、タバコの煙などが挙げられます。
出産後のホルモンの変化
女性の場合は出産後にホルモンバランスが変化することで、抜け毛のリスクを高めることが少なくありません。
妊娠中には盛んに女性ホルモンが分泌されますが、出産にともなって女性ホルモンの分泌量が激減します。
女性ホルモンには、女性の髪の毛を艶やかに、美しく成長させる働きがあります。そのため、出産後に女性ホルモンの分泌量が激減すると、抜け毛のリスクが高くなるのです。
髪の洗い方を改善する
髪の毛や頭皮の洗い方によって、円形脱毛症に伴う抜け毛のリスクを高める可能性もあります。特に爪や指先で頭皮を引っ掻くように洗っていると頭皮環境の悪化により、抜け毛のリスクを高めることがあります。
また、洗浄力の強いシャンプーを使っていたり肌質に合わないシャンプーを使っていたりすると頭皮の炎症を招き、抜け毛のリスクを高める結果となります。
そのため、円形脱毛症の発症が疑われる場合は髪の洗い方を改善することも重要です。
円形脱毛症治療に関するご相談なら
円形脱毛症の発症が疑われる場合、なるべく早めに専門医まで相談することが重要です。もし治療の経過が芳しくないようでしたら、ぜひ一度、新宿AGAクリニックまでご相談ください。
新宿AGAクリニックでは、男性に見られる代表的な薄毛であるAGA(男性型脱毛症)の治療はもちろんのこと、女性にみられる薄毛や円形脱毛症など、薄毛全般に渡る治療や改善のためのアドバイスをしています。
当院では円形脱毛症の治療経験も豊富で、大学病院で治療に難渋した方も回復に至っている方がおられます。
円形脱毛症に関しては原因がハッキリしないことも多く、治療期間が長くなることも少なくありません。新宿AGAクリニックでは、抜け毛に関するプロフェッショナルが原因を特定し、1人1人に合ったオーダーメイド治療を提案しています。
カウンセリングは無料で行っていますので、円形脱毛症の発症が疑われる場合や、抜け毛の量が増えて不安な場合など、なんでもお気軽にご相談下さい。
【 経歴 】
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長、多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
【 資格 】
日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、麻酔科標傍医、日本レーザー医学会認定医