フケが止まらない理由とは?原因とフケをなくす方法、予防方法などを紹介!
フケは誰にでも見られる生理現象の1種ですが、あまりにもフケの量が多かったり、フケが止まらなかったりすると、 心配になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回の記事では、そもそもフケの正体が何であるのかについて解説するとともに、フケがでる原因について迫ります。
また、フケが止まらない場合の対処法や、フケを予防する方法なども紹介していますので、フケに悩まされている方はぜひご一読ください。
フケの概要
止まらないフケへの対処法を紹介する前に、そもそもフケとは何なのか、その正体について知っておきましょう。
フケに関する理解を深めることで、より効率的にフケを予防することできるでしょう。
フケの正体
フケの正体を一言でいうと、頭皮から剥がれ落ちた角質です。角質は皮膚の最表面にある角層で、ターンオーバー(皮膚の新陳代謝)に伴って剥がれ落ちます。
皮膚は表皮と真皮、そして皮下組織で構成されていますが、単に皮膚といった場合、表皮を指すことが一般的です。
表皮は角層、顆粒層(かりゅうそう)、有棘層(ゆうきょくそう)、基底層の4層構造となっており、表皮はさらに数層から十数層構造となっています。
基底層では角層の基となる組織が生み出されて、徐々に上へと押し上げられて角層を構成します。古くなった角層はやがて剥がれ落ち、新たな角層が表皮を覆います。
ところが、何らかの原因によってターンオーバーの周期が乱れると、本来であれば剥がれ落ちるべき角層が表皮に留まり、それがフケとなるのです。
フケの種類
フケは皮膚から剥がれ落ちるべき角層ということですが、大きく分けると2つに分類されます。その2つが脂性フケと乾性フケです。それぞれについて詳しく見ていきましょう。
脂性フケ
脂性フケは名前からも分かるように、頭皮の皮脂を多く含むベタベタとしたフケを意味します。どちらかというと粒が大きく、黄色っぽい色をしているのが特徴です。
梅雨時や夏場など、空気が湿っている時に発生しやすく、特に皮脂の分泌量が多い男性に見られやすい傾向があります。
ベタベタとしているため、髪の毛や頭皮にくっつき、周囲の方に不潔な印象を与える可能性もあります。
乾性フケ
乾性フケは、脂性フケとは反対に皮脂をあまり含んでいない、カサカサとしたフケを意味します。粒が小さく、白っぽい色をしているのが特徴です。
空気が乾燥する秋口から冬場にかけて発生しやすく、特に皮脂の分泌量が少ない女性に多く見られる傾向にあります。
脂性フケとは異なりカサカサと渇いているため、頭皮から剥がれ落ちやすく、襟足や肩口などにくっつきやすいのも特徴となっています。
フケが止まらない・多い原因6選
フケにはカサカサした乾性フケとベタベタした脂性フケの2種類がありますが、フケが止まらない際には以下6つの原因が疑われます。
- シャンプー
- 乾燥
- 生活習慣の乱れ
- フケ原因菌
- 乾癬によるかさぶた発生
- 病気
フケが止まらないからといって直ちに病気を疑う必要はありませんが、上記の点に該当する項目がないかチェックしてみてください。
シャンプー
フケが目立ちやすくなる原因の1つが、普段使っているシャンプーです。特に市販のシャンプーを使っていると、ターンオーバーの周期が乱れ、フケが目立つ結果となるケースも少なくありません。
市販のシャンプーには、合成界面活性剤と呼ばれる成分が多く含まれています。合成界面活性剤は食器洗い洗剤や洗濯洗剤にも含まれており、油汚れを浮かして、落ちやすくする働きがあります。
合成界面活性剤を含むシャンプーを使った場合、高い洗浄力のため、頭皮を守るべき皮脂まで洗い流され、それがフケの原因となるターンオーバーの周期の乱れを誘発するのです。
乾燥
フケの原因としては乾燥も挙げられます。乾燥した冬の時期になると、手がカサカサして、粉を吹いたような状態になる方も多いでしょう。
頭皮も皮膚であることに変わりがないため、乾燥することでカサカサして、粉を吹いたように乾性フケが増える傾向にあります。
生活習慣の乱れ
生活習慣の乱れも、フケの量が増える原因です。例えば、脂っこい食べ物やジャンクフード、スナック菓子などを好む食習慣を続けていると、皮脂の分泌量が増大し、脂性フケの発生リスクを高めます。
また、睡眠不足や過労などによって頭皮環境が悪化すると、フケの量が増えるリスクを高めます。その他、運動不足やストレスなども、フケの発生リスクを高める原因です。
フケ原因菌
フケの発生リスクを高める原因として、近年になって注目されているのが、トリコフィトン・トンズランスと呼ばれる真菌(カビの1種)です。
柔道などのコンタクト系スポーツで感染することが多く、発症するとフケや頭皮のかゆみ、抜け毛などを引き起こすため注意が必要です。
乾癬によるかさぶた発生
フケによく似た症状として、乾癬(かんせん)の発症に伴う鱗屑(りんせつ)が挙げられます。
乾癬は炎症性の皮膚疾患の一種で、発症すると表皮が分厚く盛り上がり、赤みを帯びてきます。それに伴い、かさぶたや鱗屑が増え、フケと勘違いすることがあります。
病気
フケの原因としては、皮膚の病気も挙げられます。フケの量が増える皮膚の病気としては、脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)や、乾燥性湿疹などがよく知られています。
頭のフケを一瞬でなくす方法はある?
頭のフケは生活習慣やヘアケアの影響により、ターンオーバーが乱れて発生するケースがほとんどです。
ターンオーバーは、皮膚が生まれてからアカとなって剥がれ落ちるサイクルを意味します。
ターンオーバーは、一般的に年齢×1. 5日程度のサイクルで繰り返されるため、フケを一瞬でなくすのは困難と言えるでしょう。
しかし、普段から以下の7点を意識すると次第にフケの量を減らす効果が期待できます。
- シャンプーを正しく使う
- ドライヤーを丁寧にかける
- 食生活・生活習慣を見直す
- ストレスを溜めない
- 十分な睡眠をとる
- フケが止まらない場合は病院へ行く
- 正しいヘアケアを知る
シャンプーを正しく使う
フケの原因として、毎日のように使っているシャンプーが挙げられていました。フケが止まらないような場合、次のような点に注意しましょう。
シャンプーは頭皮の状態に合わせて選ぶ
シャンプーにはいろいろな種類があるため、頭皮の状態を把握し、自分に合った商品を選ぶことが重要です。香りや洗浄力で選ぶことは避けたほうが良いでしょう。
皮脂の分泌量が多い方の場合、洗浄力が高いシャンプーでもリスクは少ないかもしれません。逆に、皮脂が乾燥しやすい方の場合、洗浄力の高いシャンプーを使うと、頭皮を守るべき皮脂まで洗い流されてしまいます。
基本的に、市販のシャンプーは頭皮や髪の毛の洗浄を目的としており、頭皮ケアやヘアケアを目的とはしていません。このため、フケが止まらないような場合や、薬用シャンプーを利用すると良いでしょう。
保湿できるものにする
頭皮に限ったことではありませんが、皮膚にとって最大の敵は乾燥です。乾燥すると外部からのダメージを受けやすくなる上に、カサカサと粉を吹いたようにふけができます。
手や顔の場合、保湿を意識している方も多いのではないでしょうか。しかし、頭皮を保湿するという発想をお持ちの方は少ないかもしれません。
頭皮の乾燥はフケの発生リスクを高めるため、普段使っているシャンプーを保湿できるものに替えてみましょう。
シャンプーを落とす
フケが止まらないような場合、シャンプーの仕方を見直すことも重要です。特に、シャンプーの洗い残しがないか確認してみましょう。
シャンプーを完全に洗い流さなかった場合、頭皮に炎症を起こし、脂漏性皮膚炎などの発症リスクを高めます。
シャンプーをする場合、頭皮にいきなり付けるのではなく、少量をお湯で適当に伸ばし、満遍なく塗布したうえで、洗い流すよう心がけましょう。
ドライヤーを丁寧にかける
フケが止まらない場合、ドライヤーを丁寧にかけるよう意識してみましょう。ドライヤーが不十分だと、頭皮や髪の毛が湿った状態が続きます。
特に頭皮が湿った状態を続けると、頭皮の常在菌が異常に繁殖してしまい、脂漏性皮膚炎の発症リスクが高くなってしまいます。洗髪後は丁寧にドライヤーをかけて、頭皮や髪の毛を程よく乾燥させましょう。
食生活・生活習慣を直す
食生活や生活習慣の見直しも、フケの発生リスクを下げることに繋がります。脂性フケが多く見られる方は、脂っこい食べ物やスナック菓子などを控えましょう。
頭皮環境を改善するためには、ビタミンやミネラルを多く含む食品の摂取がおすすめです。身体に良い食事をしていれば、頭皮環境を改善することにも繋がるでしょう。
ストレスを溜めない
フケが止まらないような場合、ストレスが溜まっていないか確認してみましょう。ストレス状態が続くと、自律神経のバランスが乱れてしまう上に、交感神経が優位に傾いて、血液の循環が阻害されるといわれています。
その結果、ターンオーバーの周期が乱れてしまい、フケの発生リスクを高めるのです。ストレスの自覚があるようでしたら、適度に発散するように心がけましょう。
十分な睡眠をとる
フケが止まらない場合、睡眠をとり、ターンオーバーの周期を乱さないことも重要です。身体にとって良い生活をしていれば、頭皮環境も良好に保つことが期待できます。
睡眠の質を高めるには、日中に適度に身体を動かすのもおすすめです。また、お風呂でリラックスすると、自然な眠気が訪れることに繋がります。
フケが止まらない時は病院へ行く
シャンプーを替えたり、生活習慣を見直したりしてもフケが止まらない場合、なるべく早めに病院で相談しましょう。自己判断で放置した場合、抜け毛の量が増えたり、薄毛になったりする可能性もあります。
正しいケアを知る
フケを予防するためには、正しいケアについて知る必要があります。病院の医師は頭皮やフケに関するプロフェッショナルなので、フケが止まらない場合の正しいケアについて指導してくれます。
フケに関するよくある悩み
フケはだれにでも見られる生理現象の一種ですが、フケに悩まれている方からは、以下2つの悩みがよく聞かれます。
- 乾燥フケが治らない
- 女性なのにフケが多い
乾燥フケが治らない
乾燥フケが治らない原因の多くは、空気や頭皮の乾燥です。冬になると手の甲などがカサカサと白くなり、粉を吹いたようになる方も多いですが、それは空気や肌の乾燥により水分が失われるためです。
頭皮も乾燥すると手の甲などと同様に、カサカサとした白いフケが出やすくなります。
また、洗浄力が強すぎるシャンプーを使っていると、頭皮を守るべき皮脂膜まで失われて乾燥を引き起こしやすくなるため注意が必要です。
乾燥フケが治らない方は、洗髪後に頭皮専用のローションを塗布するなどして保湿を怠らないよう心がけましょう。
女性なのにフケが多い
女性なのにフケが多いという方は、ホルモンバランスが乱れている可能性があります。
女性ホルモンの一種であるエストロゲンには、肌の弾力や水分を保つ働きがあり、更年期などでエストロゲンの分泌量が減少すると、乾燥にともなってフケが出やすくなるのです。
加齢によるホルモンバランスの変化は仕方がない部分もありますが、エストロゲンと似た働きを持つイソフラボンを摂取するなど工夫するのがおすすめです。
まとめ
フケはターンオーバーの結果として見られる生理現象であり、誰にでも起こり得ます。ただ、あまりにもフケの量が多い場合や、フケが止まらない場合、頭皮環境が悪化している可能性もあります。
頭皮環境が悪化する原因は様々あるため、今回紹介した点を参考に、頭皮環境の改善に努めましょう。
セルフケアでフケが止まらない場合、なるべく早めに病院で見てもらうようにしましょう。自己判断で放置した場合、抜け毛や薄毛に繋がらないとも限りません。
頭皮のことでお困りなら新宿AGAクリニックへご相談ください。
【 経歴 】
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長、多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
【 資格 】
日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、麻酔科標傍医、日本レーザー医学会認定医
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