びまん性脱毛症は自力で治る?治らない?予防する方法も解説!
びまん性脱毛症はどちらかと言うと女性に多く見られる脱毛症ですが、男性が発症するケースも珍しくありません。
主に遺伝が原因で発症し、完治することがないAGA(男性型脱毛症)とは異なり、生活習慣やストレスなどに起因するびまん性脱毛症は自分で治せる可能性があります。
本記事では、びまん性脱毛症の原因や症状、及び自分でできる対策方法について解説します。 びまん性脱毛症が治るのか心配な方は、参考にしてください。
目次
びまん性脱毛症とは?症状と原因
びまん性脱毛症は頭部全体にわたり広い範囲で抜け毛が起こり、髪の毛全体のボリュームが減少する薄毛の一種です。
女性に多く見られる脱毛症と説明されることが多いのですが、実際には男性が発症するケースも少なくありません。
男性の場合はAGA(男性型脱毛症)を併発するケースもあるため、びまん性脱毛症の原因や特徴について知っておくことが重要です。
びまん性脱毛症の症状
主に医療用語として使用されるびまん性という言葉には、広い範囲にわたって症状が見られるといった意味があります。
AGA(男性型脱毛症)との大きな違いは、薄毛の進行過程です。
びまん性脱毛症を発症すると頭部の広い範囲にわたり抜け毛が起こるため、地肌が透けて見えたり、髪の毛全体のボリュームが減少したりする傾向にあります。
一方、AGAの場合は前頭部や頭頂部を中心に抜け毛が起こり、最終的には側頭部と後頭部にのみ髪の毛が残ります。
ただし、びまん性脱毛症とAGAを併発した場合は見分けがつきにくいため注意が必要です。
びまん性脱毛症の原因
びまん性脱毛症の原因はホルモンバランスの乱れやストレス、栄養不足、睡眠不足などさまざまです。びまん性脱毛症が女性に多く見られるのは、中年期以降に女性ホルモンの分泌量が減少するためです。
女性ホルモンの一種であるエストロゲンには髪の毛のハリやコシを生む働きがあり、プロゲステロンにはヘアサイクルの成長期を維持する働きがあります。
中年期以降には女性ホルモンの分泌量が減少するため、髪の毛が細くなるだけでなく抜け毛リスクが増加するため、びまん性脱毛症を発症しやすくなります。
また、ストレスや栄養不足、睡眠不足も髪の毛の成長を妨げる一因です。
びまん性脱毛症は治るのか、治らないのか?
結論、びまん性脱毛症は治療で改善することが可能です。 脱毛症にはさまざまな種類がありますが、治療により改善しやすい症例と、治りにくい症例があります。
例えば主に遺伝が原因で発症するAGA(男性型脱毛症)の場合、完治は困難なため進行を遅らせることを主眼として治療が行われます。
明確な原因が分かっていない円形脱毛症では、治療をしてもなかなか効果が出ないケースも少なくありません。
一方、びまん性脱毛症の場合は、上記の脱毛症と異なり比較的原因を特定しやすいため、元の状態に100%戻るとは限りませんが、適切な治療により改善が期待できます。
また、AGAや円形脱毛症は治療を受けないと改善が期待できませんが、びまん性脱毛症の場合は生活習慣の見直しで改善が見られるケースもあります。
自力で治す?びまん性脱毛症の対策方法
びまん性脱毛症は日常の生活習慣が原因で発症するケースも多いため、以下3つの対策方法で改善できる可能性があります。
- 生活習慣の見直し
- ストレスの解消
- 頭皮ケア
ここでは、自分でできるびまん性脱毛症への対策方法について解説します。
生活習慣の見直し
びまん性脱毛症は髪の毛の成長が妨げられ、十分に成長しなくなることがきっかけで起こります。
びまん性脱毛症のきっかけとなる生活習慣の乱れとしては、睡眠不足や睡眠の質の低下、過度のダイエットや偏食による栄養不足、運動不足にともなう血行不良などが挙げられます。
特に髪の毛の成長に影響を与えやすい睡眠不足や睡眠の質の低下、偏った栄養バランスの食事には注意が必要です。
質の良い睡眠の重要性
びまん性脱毛症を自力で改善するためには、睡眠時間の確保はもちろんのこと、質の良い睡眠を心がける必要があります。
眠りに落ちてからしばらくすると脳の下垂体から成長ホルモンが分泌され、細胞分裂が活発化し始めます。
髪の毛は毛母細胞の分裂により成長するため、びまん性脱毛症を改善するためには質の良い睡眠が欠かせないわけです。
バランスの取れた食事
びまん性脱毛症を改善するためには、バランスの取れた食事で髪の毛の成長をサポートすることが重要です。
髪の毛は、タンパク質の一種であるケラチンから作られるため、毎日の食事に良質のタンパク源を取り入れましょう。
また、タンパク質を構成するアミノ酸をケラチンへと再合成するためには、必須ミネラルの一種である亜鉛も欠かせません。
皮脂の分泌量をコントロールしたり、血行を促進したりする目的で、ビタミン群も積極的に摂取しましょう。
ストレスの解消
ストレスがたまると自律神経のうち交感神経が優位に傾き、血行不良により髪の毛の成長を阻害する可能性があります。
忙しい現代人にとってストレスを完全に避けることは困難なため、自分なりのストレス発散法を実践するよう意識しましょう。
身体を動かすのが好きな方は定期的に運動に取り組んだり、休みの日を利用して登山やハイキングに出かけたりする方法があります。
運動が苦手な方は時間を忘れて没頭できる趣味を見つけたり、仲の良い友人と食事を楽しんだりすると良いでしょう。
頭皮ケア
髪の毛の成長を促進するためには、日々の頭皮ケアで頭皮環境を良好に保つことが大切です。頭皮環境を良好に保つ方法の1つが頭皮マッサージです。
お風呂につかった際などに指の腹で頭皮を動かし、血行を促進すると、髪の毛の成長をサポートする効果が期待できます。
毎日髪の毛を洗っているのに頭皮がかゆくなったり赤くなったりする方は、洗浄力のマイルドなアミノ酸系のシャンプーで優しく洗髪しましょう。
髪の毛を洗い終えたら単発の男性であってもドライヤーで頭皮を乾かし、抜け毛リスクを高める雑菌繁殖を引き起こさないようにしてください。
びまん性脱毛症の医療的な治療方法
びまん性脱毛症の発症が疑われる場合、医療機関での適切な治療と自宅でのケアを組み合わせることが重要です。
医療機関での治療オプション
びまん性脱毛症の発症が疑われる場合、医療機関では薬物療法や注入療法などで症状の改善を図るのが一般的です。びまん性脱毛症を改善する目的で用いられる医薬品の1つがミノキシジルです。
ミノキシジルには血管を拡張して血液の循環を促進し、髪の毛の成長に必要な栄養素を頭皮へと送り届けやすくする効果が期待できます。
頭皮に塗るタイプの治療薬のため、比較的副作用のリスクが少ない点がメリットの1つです。薬物療法よりも早期に発毛効果を期待する方には、注入療法がおすすめです。
注入療法ではグロースファクター(成長因子)を頭皮下に注入し、髪の毛の成長を促進します。
自力ケアと専門治療の相乗効果
びまん性脱毛症を早期に改善したい方は、専門のクリニックでの治療に加えて、自分でも頭皮ケアを行うのがおすすめです。
遺伝が主な原因で起こるAGA(男性型脱毛症)や、原因不明の円形脱毛症とは異なり、びまん性脱毛症は生活習慣の乱れで起こるケースが少なくありません。
専門治療だけに頼るのではなく、自分で抜け毛の原因を取り除くことで、薄毛の早期改善が期待できます。
びまん性脱毛症の予防法
びまん性脱毛症はある日突然起こるのではなく、気が付いたら薄くなっていたというケースが多いため、日頃から以下の2点を意識してください。
- 定期的に頭皮をチェックする
- 早期対策を心がける
ここでは、びまん性脱毛症の予防法について解説します。
定期的に頭皮をチェックする
びまん性脱毛症を予防するためには、定期的な頭皮チェックを怠らないようにしましょう。以下の項目に該当する方は、びまん性脱毛症を発症している可能性があるため注意が必要です。
- シャンプーの際に頭皮が透けて見えるようになった
- 分け目部分の地肌が目立ち始めた
- 頭皮の汗が顔に流れてきやすくなった
- つむじ部分が薄くなっていると人に言われた
また、以前と比べて髪の毛全体のボリュームが減少している方や、抜け毛が細く短くなっている方なども注意が必要です。
早期対策を心掛ける
びまん性脱毛症を予防するためには早期の対策が欠かせません。
ある日突然のようにまとまった量の髪の毛が抜け落ちる円形脱毛症とは異なり、びまん性脱毛症はゆっくりと進行するのが特徴です。
初期の段階では髪の毛のハリやコシが減少してセットが決まりにくくなったり、抜け毛が少し増えたりする程度で、薄毛を自覚するほどではありません。
しかし、初期症状が出ているのに放置すると、次第に抜け毛が増えて薄毛が目立ちはじめます。そのため、びまん性脱毛症の初期症状が疑われる際には、早期の対策が欠かせません。
AGA治療に関するご相談なら新宿AGAクリニックへ
びまん性脱毛症は女性に多く見られるタイプの脱毛症ですが、生活習慣の乱れやストレスなどが原因で男性が発症するケースも少なくありません。
男性の場合はAGA(男性型脱毛症)を併発するケースもあるため、抜け毛の増加や髪の毛全体のボリュームダウンが気になる方は、なるべく早めに原因を突き止める必要があります。
新宿AGAクリニックではAGAだけでなく、女性の脱毛症や円形脱毛症など、あらゆる抜け毛のお悩みにお答えしています。まずは無料カウンセリングで髪の毛や頭皮のお悩みをご相談ください。
【 経歴 】
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長、多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
【 資格 】
日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、麻酔科標傍医、日本レーザー医学会認定医