薄毛治療の費用とは?男性・女性におすすめの治療について解説
薄毛治療は専門のクリニックで受けられる時代です。特に男性に多く見られるAGAは進行型の脱毛症のため、早めに治療を開始して症状の進行を遅らせることが欠かせません。
しかし、薄毛治療にどれくらいの費用が必要か分からず、受診をためらう方もいるのではないでしょうか。本記事では、薄毛治療にかかる費用の目安や、保険適用の有無について解説します。
おすすめのAGA治療も紹介しているため、薄毛に悩んでいる男性の方は参考にしてください。
目次
薄毛治療とは
はじめに、主な薄毛治療の方法や特徴について解説します。
治療法 |
特徴 |
メリット |
AGA治療薬 |
内服薬や外用薬で薄毛の進行抑制・発毛促進を図る |
手軽に始められる・費用がわかりやすい |
メソセラピー |
頭皮下に髪の毛の成長因子(グロースファクター)を注入する |
AGA治療薬に比べて早期の改善が期待できる |
自毛植毛 |
主に後頭部からAGAの影響を受けにくい髪の毛を毛穴ごと移植する |
AGA治療薬では対処できない広範囲の薄毛にも効果的 |
毛根再生注射 |
健康な毛包細胞を採取して小さく粉砕し、治療部位に注入・散布する |
毛髪自体を強くできる |
AGA治療薬
AGAを発症した際に行われる一般的な治療法が、AGA治療薬の内服および外用です。AGAを発症する主なメカニズムは、以下の通りです。
- 男性ホルモンのテストステロンが、活性の高いジヒドロテストステロンへと変化する
- ジヒドロテストステロンがアンドロゲン受容体に結合してTGF-βを生成する
- TGF-βによりヘアサイクルの成長期が短縮され抜け毛リスクが増加する
テストステロンがジヒドロテストステロンへと変化する際に、重要な働きをするのが酵素の一種である5αリダクターゼです。
AGA治療薬の中には、5αリダクターゼの働きを抑制して、抜け毛の原因となるTGF-βの生成を抑止する医薬品があります。
また、頭皮に直接塗布することで血行を促進したり、発毛シグナルを促したりする治療薬もあります。
メソセラピー
メソセラピーは、医薬品や酵素、ビタミン、植物抽出物、ホルモン、ヒアルロン酸などの成分を、注射器などを用いて皮下に注入する治療法です。
薄毛治療の際には髪の毛の成長因子(グロースファクター)を頭皮下に注入し、髪の毛の成長を促すのが特徴です。
髪の毛の成長因子を補うとAGAの発症により滞っていたヘアサイクルが正常化し、髪の毛の成長を促進する効果が得られます。
AGA治療薬を服用するケースと比べ、効果を実感できるまでの期間が短い点もメソセラピーのメリットの1つです。
自毛植毛
自毛植毛は、主に後頭部の髪の毛を毛穴ごと採取し、薄毛が気になる箇所へ移植する治療法です。
AGAの原因となる5αリダクターゼは前頭部や頭頂部に多く分布していますが、後頭部はAGAの影響を受けにくい点が特徴です。
AGAの影響を受けにくい髪の毛を毛穴ごと移植すると、いったん髪の毛が抜け落ちても再び生えてくることがメリットとなっています。
また、広範囲の薄毛に対してはAGA治療薬では十分な効果が期待できませんが、自毛植毛であれば対応可能です。
毛根再生注射
毛根再生注射は、自分の健康な毛包細胞を採取して小さく粉砕し、液体中に溶かして治療部位に注入・散布する治療法です。
AGA治療薬のようにジヒドロテストステロンの生成を阻害してヘアサイクルを整えるのではなく、ジヒドロテストステロンに負けない強い髪の毛を作る点が特徴です。
自毛植毛と同様に、ある程度以上の広さにまで進行した薄毛に対しても対処できる点がメリットとなっています。
【男性・女性別】おすすめのAGA治療
薄毛は男性だけでなく、女性にとっても非常にデリケートなお悩みの1つです。薄毛治療専門のクリニックでは、女性の薄毛や抜け毛の悩みを扱う所も増えてきています。そこで、男女別におすすめの薄毛治療法を紹介します。
男性におすすめの薄毛治療
男性の薄毛は、主に遺伝が原因で発症するAGAが代表例です。AGAの原因となるジヒドロテストステロンは5αリダクターゼの働きで増加しますが、5αリダクターゼの活発度は遺伝によって左右することが分かっています。
また、ジヒドロテストステロンと結合するアンドロゲン受容体の感受性も遺伝によって左右されるため、進行を抑制するためには5αリダクターゼの働きを阻害することが欠かせません。
5αリダクターゼの働きを阻害するAGA治療法の1つが内服薬の服用です。
内服薬の服用
AGA治療に用いられる代表的な内服薬は、プロペシア(フィナステリド内服薬)とザガーロ(デュタステリド内服薬)の2つです。
プロペシアの有効成分であるフィナステリドには、主に2型の5αリダクターゼの働きを阻害し、抜け毛を予防する効果が期待できます。
2型の5αリダクターゼは、主に頭頂部や前頭部の毛包に存在しているため、プロペシアはM字はげやO字はげの進行を抑制する際に効果的です。
ザガーロの有効成分であるデュタステリドには、2型だけでなく1型の5αリダクターゼの働きも抑制する点が特徴です。
1型の5αリダクターゼは、全身の皮脂腺に多く分布しているため、ザガーロには頭皮環境悪化の原因となる皮脂の過剰な分泌を抑制する作用も期待できます。
プロペシア・ザガーロともに男性ホルモンにアプローチする医薬品のため、性欲の減退や勃起機能不全といった性機能の低下を引き起こす副作用があります。
外用薬の塗布
男性におすすめのAGA治療法としては、ミノキシジル外用薬の塗布も挙げられます。ミノキシジルは、フィナステリド・デュタステリドとならび、厚生労働省が認可する数少ない有効成分の1つです。
フィナステリドとデュタステリドに関しては内服薬が認可されていますが、ミノキシジルに関しては外用薬(塗り薬)のみが認可されています。
ミノキシジルには血管を拡張して血行を促進したり、髪の毛の成長を促したりする作用が期待できます。
頭皮に塗布するタイプのミノキシジルは、比較的副作用のリスクが低い点もメリットの1つです。
主な副作用としては、頭皮のかゆみや赤みが挙げられています。
女性におすすめの薄毛治療
女性の薄毛にはびまん性脱毛症やFAGAなどの種類があります。男性の薄毛は遺伝に起因するケースが多いのに対して、女性の薄毛の原因はホルモンバランスの変化やストレス、誤ったヘアケア、食習慣の乱れなどさまざまです。
女性におすすめの薄毛治療としては、内服薬の服用および生活習慣や食習慣の見直しが挙げられます。
内服薬の服用
女性の薄毛治療には内服薬の服用がおすすめです。薄毛治療専門のクリニックでは、主にミノキシジルやパントガールを用いて薄毛の改善を図ります。
フィナステリド内服薬やデュタステリド内服薬は、男性ホルモンにアプローチする医薬品のため、原則として女性の服用は禁止ですが、頭皮に塗布するタイプのミノキシジルであれば女性でも使用可能です。
パントガールは世界で初めて開発された、FAGA(女性型脱毛症)の治療薬です。栄養面から働きかける点が特徴で、一般的な医薬品に比べると副作用のリスクが低いといったメリットもあります。
薄毛治療にかかる費用
薄毛治療にかかる費用は、治療法や薄毛の範囲によって異なります。男性と女性に分けて、薄毛治療にかかる費用の目安を紹介します。
男性の場合
治療法 |
費用の目安 |
プロペシア(先発医薬品) |
8,000円~10,000円 |
フィナステリド内服薬(ジェネリック) |
3,800円~5,000円 |
ザガーロ(先発医薬品) |
80,000円~13,000円 |
デュタステリド内服薬(ジェネリック) |
7,000円~10,500円 |
ミノキシジル外用薬 |
10,000円~18,000円 |
メソセラピー |
1回あたり50,000~80,000円 |
自毛植毛 |
1,000,000円~2,500,000円 |
毛根再生注射 |
250,000円~380,000円 |
投薬治療でAGAの積極的な改善もしくは現状維持を図る場合、1ヶ月あたりの治療費はおよそ5,000円〜30,000円程度です。
投薬治療では改善が難しい広範囲の薄毛になると、治療費も250,000円〜2,500,000円と高額になります。
女性の場合
女性がミノキシジル外用薬を用いて薄毛の改善を図る際には、1ヶ月あたりおよそ10,000円〜15,000円の費用が必要です。
パントガールは世界初の女性専用薄毛治療薬ですが、どちらかと言うとサプリメントに近い使用法のため、1ヶ月あたりの費用も5,000円程度に抑えられます。
薄毛治療は保険適用できる?
薄毛治療には原則として健康保険が適用されません。薄毛に限らず審美目的で行われる治療は、生命を脅かすような病気・ケガとは異なるため、全額自己負担が原則です。
先ほど紹介したAGA治療薬やメソセラピー、毛根再生注射などの料金に幅があるのも、クリニックによって治療費や医薬品代が異なるためです。
また、クリニックによっては治療費や医薬品代以外に、検査料金や診察料が必要となるケースもあるため、事前にホームページで確認しておくと良いでしょう。
AGA治療に関するご相談なら新宿AGAクリニックへ
AGA治療に関して疑問や不安がある方は、新宿AGAクリニックまでご相談ください。 新宿AGAクリニックでは、男性だけでなく女性の薄毛や円形脱毛症など幅広く薄毛や抜け毛のお悩みに対応しています。
特に女性の薄毛はさまざまな要因が複雑に絡み合った結果として発症するため、早期の原因特定が欠かせません。 カウンセリングは無料で受けられるため、治療法に関するご質問や費用に関するご相談など、専門のカウンセラーになんでもお問い合わせください。
【 経歴 】
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長、多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
【 資格 】
日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、麻酔科標傍医、日本レーザー医学会認定医
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