女性の薄毛治療は保険適用外？専門家が解説する対策とは

薄毛は男性はもちろんのこと、女性にとっても大変デリケートなお悩みの1つです。昔から髪は女性の命といわれることもあるため、髪の毛全体のボリュームが少なくなってくると、女性としての自信を失ってしまう方も少なくありません。

しかし、現在は専門のクリニックで薄毛治療が受けられる時代になっています。こちらの記事では女性の薄毛治療に関する保険適用の可能性、および費用を抑えるポイントなどについて解説します。薄毛にお悩みの女性や、費用を抑えて薄毛治療をしたい女性は参考にしてください。

1 女性の薄毛治療（FAGA）は基本的に保険適用外
2 女性の薄毛治療（FAGA）が保険適用外となる理由
3 女性の薄毛治療（FAGA）に保険が適用されるケース
4 女性の薄毛治療（FAGA）で保険を使った場合の費用相場
5 【対策】女性の薄毛治療（FAGA）で費用を抑えるポイント
6 AGA治療に関するご相談なら新宿AGAクリニックへ

女性の薄毛治療（FAGA）は基本的に保険適用外

女性がFAGA（女性型脱毛症）など薄毛の治療を検討する際に気になることの1つが、保険が適用されるかどうかではないでしょうか。薄毛の治療は基本的にある程度の期間は継続して行う必要があるため、保険適用があると助かると考えている方も多いことでしょう。

しかし、女性の薄毛治療に関しては基本的に保険が適用されることはありません。女性の薄毛治療に限った話ではなく、男性の薄毛治療に関しても原則として保険の適用はありません。

そのため、女性が薄毛治療を始める場合には、治療によってどの程度まで髪の毛の量を回復したいのかゴール地点を設定しておくことがポイントです。また、費用の概算についてもある程度は計算しておく必要があるでしょう。

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女性の薄毛治療（FAGA）が保険適用外となる理由

現在では薄毛も皮膚科や専門のクリニックで治療できる時代となっており、医師による診察や医薬品の処方が行われています。しかし、FAGAをはじめとする薄毛の治療には原則として保険が適用されません。

薄毛の治療に保険が適用されない理由は、FAGAをはじめとする薄毛が法律によって病気とは認められていないためです。日本では公的医療保険制度の対象としてケガや病気などをあげています。

ケガや病気が続くと日常生活に多大な支障を来すため、治療費を保険により助成することで早期の回復をサポートしている訳です。一方、薄毛は生命にかかわるような症状ではないため、保険は適用されず自由診療が原則となっています。

女性の薄毛治療（FAGA）に保険が適用されるケース

審美目的で行われる薄毛の治療には原則として保険が適用されませんが、例外的に以下の病気などにともなう薄毛に関しては、原疾患の治療について保険の適用が認められます。

円形脱毛症による薄毛
自己免疫疾患による薄毛
梅毒性脱毛症による薄毛
その他の”治療”に該当する薄毛

薄毛治療に保険が適用されるケースについて詳しく解説します。

円形脱毛症による薄毛

女性の薄毛治療（FAGA）に保険が適用されるケースの1つが、円形脱毛症による薄毛です。円形脱毛症は年齢や性別に関係なく発症する点が特徴ですが、男女比で見ると女性の方が1.5倍多いとされており、女性を悩ませる薄毛の一種としても知られています。

参考：気になる円形脱毛症、今日から始めよう毛髪ケア

円形脱毛症の原因に関しては明確なことが分かっていませんが、現在では自己免疫疾患説が有力となっています。円形脱毛症にともなう薄毛に関しては、治療法によっては保険が適用される可能性があります。

自己免疫疾患による薄毛

自己免疫疾患による薄毛に対しても保険の適用対象となる可能性があります。自己免疫疾患は本来であれば自分の身体を守るべき免疫系により、自己の細胞が攻撃される病気です。

攻撃対象が毛包となった場合、髪の毛はもちろん眉毛やまつげなど体毛が抜け落ちる可能性もあります。自己免疫疾患の原因に関しても明確なことが分かっていませんが、家族内での発症が多く確認されることから、遺伝が何らかの形で関わっているのではないかと考えられています。

梅毒性脱毛症による薄毛

梅毒は1967年（昭和42年）に最多の感染者を記録しましたが、その後、減少傾向に転じました。しかし、2013年（平成25年）から2018年（平成30年）の5年間で6倍近くに急増しており、厚生労働省のホームページでも注意喚起されています。

参考：梅毒患者は増えているの？

梅毒の初期には口唇や肛門（こうもん）、性器などの感染部位に硬結が見られますが、痛みをともなわずに見逃してしまうケースも少なくありません。進行するに従い発熱や倦怠感（けんたいかん）、筋肉痛などの症状に加え抜け毛を引き起こす可能性があります。梅毒の治療に関しては保険の適用対象となっています。

その他の”治療”に該当する薄毛

薄毛の治療自体には原則として保険が適用されませんが、何らかの病気が原因で抜け毛を引き起こしている場合に、原疾患の治療に対して保健が適用される可能性はあります。

例えば炎症性の皮膚疾患の一種である脂漏性湿疹を発症した場合に、抜け毛を同時に引き起こすケースが少なくありません。脂漏性湿疹に関しては自由診療が原則ですが、医師によって処方される漢方薬に関しては保険の適用対象です。脂漏性湿疹の改善にともない、抜け毛が治まる可能性は期待できます。

参考：治りにくい脂漏性湿疹を漢方で改善

女性の薄毛治療（FAGA）で保険を使った場合の費用相場

女性の薄毛治療には原則として保険が適用されませんが、円形脱毛症や梅毒性脱毛症に関しては原疾患の治療について健康保険が適用されます。

円形脱毛症の治療法の中で、ガイドラインで推奨度Bの行うよう勧める治療法に位置付けられているのはステロイド局所注射療法と局所免疫療法、およびステロイド外用療法の3つだけです。そのうち、局所免疫療法は保険適用外となっているため、ステロイド局所注射療法とステロイド外用療法の治療費の目安について紹介します。

治療法	保険適用前の価格	保険適用後の価格（3割負担の場合）
ステロイド局所注射療法	およそ1,300円（1回）	およそ400円（1回）
ステロイド外用療法	ステロイド局所注射療法と合わせておよそ3,000円	ステロイド局所注射療法と合わせておよそ900円