女性特有の円形脱毛症の原因|適切な予防と対策とは | 新宿AGAクリニック
女性特有の円形脱毛症の原因|適切な予防と対策とは

女性特有の円形脱毛症の原因|適切な予防と対策とは

円形脱毛症 女性 原因


薄毛と言うと男性に見られるトラブルのように思われがちですが、女性の中にも髪の毛に関するお悩みを抱えている方がいらっしゃいます。女性の薄毛にもいくつかの種類がありますが、特に円形脱毛症は突然のように発症するため、抜け毛の量の急激な増加に戸惑う方も少なくありません。


こちらの記事では、女性に特有の円形脱毛症の発症原因や症状例、薄毛部分を目立たなくさせるポイントについて解説します。円形脱毛症の原因や対処法が知りたい方は参考にしてください。

 

女性の円形脱毛症とは


円形脱毛症(Alopecia areata)はある日突然のように発症し、まとまった髪の毛が抜け落ちる病気です。年齢に関係なく発症するだけでなく、女性でも発症する可能性があるため注意が必要です。


円形脱毛症を発症した場合、症状が軽度であれば1年以内におよそ8割が回復するとされています。しかし、いったん症状が治った方であっても、何度も再発する可能性があるため注意が必要です。


参照:日本皮膚科学会円形脱毛症ガイドライン2017年版


また、円形脱毛症にともなう脱毛範囲が広ければ広いほど、回復率が低下する傾向にあります。女性の場合には特有の原因により発症リスクを高めることも指摘されています。

女性ならではの原因がある


円形脱毛症は男女を問わずに発症する可能性がありますが、女性ならではの原因があることも指摘されています。日本皮膚科学会雑誌117巻8号によると、円形脱毛症の発症者205例を解析したところ、男性(男児)の発症例が69例であったのに対し、女性(女児)の発症例は136例とおよそ2倍の発症率です。


平均発症年齢が男性の場合は19.7±17.1歳であるのに対し、女性の場合は34.5±17.6歳と、遅発傾向にある点も特徴です。また、女性の場合は20歳から24歳、および50歳から54歳に発症例が多くなっています。


参照:日本皮膚科学会雑誌


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女性の円形脱毛症の原因


円形脱毛症はどちらかというと女性に多く見られる病気と考えられています。女性特有の円形脱毛症の原因としては、主に次の7つがあげられています。

 

  • 自己免疫疾患
  • 出産によるホルモンバランスの変化
  • アトピー性疾患の合併
  • ストレスによる身体への影響
  • 内臓疾患
  • 更年期の影響
  • 遺伝の可能性


女性の円形脱毛症の原因について解説します。

自己免疫疾患によるもの


女性特有の円形脱毛症の原因としては、自己免疫疾患があげられます。自己免疫疾患は、本来であれば身体を守るべき免疫系によって、自分の細胞が攻撃される病気の総称です。


円形脱毛症の場合は、免疫系によって毛包が攻撃されることで抜け毛を引き起こす点が特徴です。代表的な自己免疫疾患としては膠原病(こうげんびょう)や関節リウマチ、全身性エリテマトーデス(SLE)などがあげられます。


膠原病や関節リウマチ、全身性エリテマトーデスなどと同様に、円形脱毛症も自己免疫疾患の一種と考えられています。

出産によるホルモンバランスの変化


女性が円形脱毛症を発症するきっかけとして、出産によるホルモンバランスの変化があげられることもあります。妊娠中の女性の体内では、女性ホルモンの一種であるエストロゲンやプロゲステロンが活発に分泌されます。


エストロゲンやプロゲステロンには髪の毛のハリやコシを生み出し、ヘアサイクルの成長期を維持する作用があるため、妊娠中の女性は髪の毛が増える傾向にあるのです。しかし、出産後に女性ホルモンの分泌量が激減することで、一時的な抜け毛量の増加に見舞われる傾向があります。

アトピー性疾患の合併


アトピー性疾患の合併も、女性が円形脱毛症を発症する原因の1つです。日本皮膚科学会が策定するガイドラインによると、


円形脱毛症の発症者800例のうち、およそ23%に当たる187例がアトピー性皮膚炎を合併していました。


また、本人だけでなく家族がアトピー性疾患を持っている場合、円形脱毛症の発症率が高くなることも分かっています。代表的なアトピー性疾患としては、アトピー性皮膚炎以外にも気管支喘息(ぜんそく)や結膜炎、アレルギー性鼻炎などもあげられています。


参照:日本皮膚科学会円形脱毛症ガイドライン2017年版

ストレスによる身体への影響


ストレスによる身体への影響も、女性が円形脱毛症を発症するリスクを高めるのではないかと考えられています。かつては円形脱毛症の原因がストレスと考えられていました。


しかし、その後の研究で円形脱毛症と自律神経系の疾患に有意な関連性が認められないことから、現在では自己免疫疾患説が有力となっています。


ただ、ストレスによる身体への影響が自己免疫疾患の発症につながることは十分に考えられます。そのため、ストレスも女性が円形脱毛症を発症するリスクを高めると言えるでしょう。

内臓疾患による発生


内臓疾患も女性が円形脱毛症を発症する原因の1つです。中でも内分泌疾患は円形脱毛症の発症と密接な関わりがあると考えられています。


円形脱毛症の発症リスクを高める内分泌疾患の代表例が甲状腺機能異常です。例えば甲状腺機能低下症の一種である橋本病と円形脱毛症を併発するケースが少なくありません。


全国健康保険協会によると、橋本病などの甲状腺疾患は男女比が1:10〜15と、圧倒的に女性の発症率が高くなっています。


参照:甲状腺疾患

更年期の影響


女性特有の円形脱毛症の原因としては、更年期の影響もあげられます。女性ホルモンの分泌量は30代にピークを迎え、以降は徐々に減少します。女性ホルモンの減少とともに現れる症状の1つが更年期障害です。


先述したように女性ホルモンには髪の毛のハリやコシを生み、ヘアサイクルの成長期を維持する働きがあるため、更年期に入り分泌量が減少すると抜け毛のリスクを高めます。


もともと自律神経のバランスが乱れやすい方の場合、更年期障害を発症しやすいため注意が必要です。

遺伝の可能性


女性が円形脱毛症を発症する場合、遺伝が影響している可能性もあります。2020年に順天堂大学大学院医学研究科と東海大学総合医学研究所の共同研究グループが、円形脱毛症の原因遺伝子であるCCHCR1を世界で初めて同定することに成功しました。


参照:世界初、円形脱毛症の原因遺伝子を同定


中国における疫学調査では円形脱毛症におよそ8.4%の家族内発症があることが報告されているだけでなく、欧米における調査でも一親等内での円形脱毛症の発症率が、一般に比べて10倍と高い割合を示すことが明らかにされています。


参照:日本皮膚科学会円形脱毛症ガイドライン2017年版

女性で多く見られる円形脱毛症の症状例


円形脱毛症は大きく次の5タイプに分けられます。

 

円形脱毛症のタイプ 症状の特徴
単発型 コイン大の脱毛斑を1つ認める
多発型 コイン大の脱毛斑を複数個認める
蛇行型 蛇が這った跡のように後頭部から側頭部の髪の毛が抜け落ちる
全頭型 頭部全体の髪の毛が抜け落ちる
汎発型(はんぱつがた) 髪の毛だけでなく全身の体毛が抜け落ちる


単発型はコイン大の脱毛斑が1つできるタイプの円形脱毛症です。単発型の円形脱毛症が10円はげと呼ばれるのもそのためです。多発型はコイン大の脱毛斑が複数個できるタイプの円形脱毛症です。


蛇行型は後頭部から側頭部にかけ、蛇が這(は)った跡のように髪の毛が抜け落ちます。全頭型や汎発型と並び重症例の円形脱毛症で、発症すると回復までに長い時間を要します

女性の円形脱毛症の予防対策


女性の円形脱毛症の予防対策として、以下の3点に取り組むことが推奨されています。

 

  • ストレスを溜め込まない
  • 疾患は治療を受ける
  • 専門医に相談する


女性の円形脱毛症の予防対策についてさらに詳しく解説します。

ストレスを溜め込まない


女性の円形脱毛症の予防対策としては、ストレスを溜(た)め込まないことがあげられます。これまでの研究により、ストレスが直接的に円形脱毛症を引き起こすわけではないことが分かっています。


しかし、ストレスを溜め込むと自己免疫疾患の発症リスクを高め、結果として円形脱毛症につながるケースもあるため注意が必要です。ストレスを完全にシャットアウトすることは困難なため、自分なりのストレス発散法を適度に実践することが重要です。

疾患は治療を受ける


何らかの疾患の可能性が疑われる場合には治療を受けることも、女性に見られる円形脱毛症の予防対策の1つです。円形脱毛症を発症している場合、自己免疫疾患を併発していることが少なくありません。


抜け毛が増えても命にかかわることはありませんが、自己免疫疾患を放置した場合、日常生活に支障を来す可能性もあります。そのため、抜け毛以外の症状を併発している場合は専門の医療機関で診察および治療を受けることが重要です。

専門医に相談する


円形脱毛症の発症が疑われる場合や、急に増えた抜け毛の原因が分からない場合には、専門医に相談することが重要です。一般的に円形脱毛症は薄毛の範囲が広がれば広がるほど、回復が困難になるとされています。


そのため、早い段階で専門医に相談し、適切な治療を受けることが重要です。円形脱毛症の症状が軽度であれば、およそ8割が1年以内に回復するとされています。治療が手遅れとなるリスクを避けるためにも、抜け毛が気になりだしたら早めに専門医に相談しましょう。


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女性むけの円形脱毛症を隠すポイント


円形脱毛症の治療は基本的に長期間に及ぶため、治療中に薄毛部分を目立たなくさせる必要があります。次のような方法で薄毛部分を目立たなくさせると、精神的なストレスを減らす結果にもつながります。

 

  • ウィッグを利用する
  • ヘアアレンジで薄毛部分を目立たなくさせる
  • 帽子やスカーフを利用する


女性が円形脱毛症を発症した場合、ウィッグを利用して目立たなくさせる方法があります。最近はおしゃれなウィッグも増えているため、ファッションに合わせて使い分けることもおすすめです。


脱毛斑ができた場所によっては、ヘアアレンジで目立たなくさせることも可能です。ただし、髪の毛を引っ張るポニーテールのような髪形は、かえって抜け毛のリスクを高める恐れもあるため注意が必要です。


また、帽子やスカーフを利用して脱毛斑を隠す方法もあります。帽子やスカーフを利用する場合には、頭皮が蒸れないよう工夫しましょう。上記の工夫をすることで、医療機関を受診する際にも目立たなくなります。

女性の円形脱毛症なら駅前AGAクリニックへ


女性で円形脱毛症にお悩みの方は、駅前AGAクリニックまでご相談ください。円形脱毛症はどちらかといえば女性に多く見られる脱毛症で、薄毛の範囲が広くなればなるほど、改善する前に長い期間を要する傾向にあります。


症状が軽度の段階で治療を始めれば、8割が1年以内に回復するというデータもあります。駅前AGAクリニックでは男性だけでなく、女性の薄毛や円形脱毛症も専門的に治療しています。


カウンセリングは無料で受けられるため、抜け毛が急に増えて円形脱毛症の発症が疑われる方は、専門のカウンセラーまで何でもご相談ください。

 

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