急激に悪化する円形脱毛症って治る?その効果的な治療法について
円形脱毛症はある日突然のように発症する点が特徴ですが、進行するスピードは人によりさまざまです。また、円形脱毛症にはいくつかの種類があり、重症例の場合には回復まで相当の期間を要するため注意が必要です。
こちらの記事では、急激に悪化する円形脱毛症の進行が止まらない理由、および治療法について解説します。円形脱毛症の進行が止まらないと不安を感じている方や、対処法が知りたい方は参考にしてください。
円形脱毛症の進行が止まらない理由・重症化する原因って?
円形脱毛症の進行が止まらない、もしくは重症化する主な原因として以下の8例があげられます。
- 自己免疫疾患を併発している場合
- アトピー性皮膚炎を合併している場合
- 遺伝による発症の場合
- 精神的ストレスによる影響が大きい場合
- ホルモンバランスの乱れの場合
- ウイルス感染の場合
- 女性特有のホルモン値の減少の場合
- 関連疾患の場合
自己免疫疾患である場合
円形脱毛症の進行が止まらない、もしくは重症化する原因の1つが自己免疫疾患を併発していることです。自己免疫疾患とは、本来であれば自分の身体を守る役割がある免疫系(白血球など)によって、自分の細胞が攻撃される病気を意味します。
円形脱毛症の場合、免疫系により毛包がダメージを受けることで抜け毛の量が増加する傾向にあります。自己免疫疾患を発症する原因に関しては、現在の医学をもってしても明確なことが分かっていません。代表的な自己免疫疾患としては、橋本病や膠原病(こうげんびょう)などがあげられます。
アトピー性皮膚炎を合併している場合
アトピー性皮膚炎を合併している場合、円形脱毛症の進行が止まらない、もしくは重症化する可能性があります。円形脱毛症は年齢や性別だけでなく、どの民族にもみられる病気の1つです。
日本皮膚科学会が策定する円形脱毛症診療ガイドラインによると、円形脱毛症とアトピー性疾患との合併率が高いと報告されています。特にフィラグリン遺伝子異常をともなうアトピー性皮膚炎を持っている場合、円形脱毛症が重症化する傾向にあるとされています。
遺伝による発症の場合
円形脱毛症の進行が止まらない、もしくは重症化する原因の1つが遺伝です。遺伝といっても、円形脱毛症自体が遺伝するわけではありません。
何らかの遺伝的素因を親から受け継いだ場合に円形脱毛症を発症したり、重症化したりするリスクを高めるのではないかと考えられています。
実際に中国で行われた大規模な疫学調査によると、円形脱毛症を発症した方のおよそ8.4%に家庭内発症が認められたということです。
精神的ストレスによる影響が大きい場合
精神的ストレスによる影響が大きい場合に円形脱毛症の進行が止まらない、もしくは重症化するのではないかと考えられています。
かつては円形脱毛症の発症原因としてストレスが有力視されていましたが、長年の研究によって精神疾患と円形脱毛症との間に有意な因果関係は認められないことが分かっています。
しかし、ストレスにより自律神経のバランスが乱れると、髪の毛の成長に悪影響をおよぼすことは否定できません。円形脱毛症を発症した上で大きな精神的ストレスを抱えていると、症状が重篤化するリスクはあると考えられます。
ホルモンバランスの乱れの場合
円形脱毛症の進行が止まらない、もしくは重症化する原因としてホルモンバランスの乱れもあげられます。髪の毛の成長に関わる代表的なホルモンがエストロゲンとプロゲステロンです。
エストロゲンには髪の毛のハリやコシを生み出す働きがあり、プロゲステロンにはヘアサイクルの成長期を維持する働きがあります。ところが、何らかの原因によりホルモンバランスが乱れると、円形脱毛症の症状を悪化させる可能性があります。
ウイルス感染の場合
浜松大学の研究によると、ブタインフルエンザウイルスに感染した2例で、円形脱毛症の悪化を認めたということです。インフルエンザウイルスなどに感染することで起こる高熱や全身疲労のために、抜け毛のリスクを高める可能性も疑われています。
また、2020年にまん延した新型コロナウイルス感染症の後遺症として、脱毛があげられていたことをご存じの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ただし、ウイルス感染が円形脱毛症の症状にどのような影響をおよぼすのかに関しては、現在のところ明確なことが分かっていません。
女性特有のホルモン値の減少の場合
女性特有のホルモン値の減少も円形脱毛症の進行が止まらない、もしくは重症化する原因の1つです。先述のように女性ホルモンの一種であるエストロゲンやプロゲステロンは、髪の毛の成長に欠かすことのできないホルモンです。
妊娠中に女性の髪の毛が増加する傾向にあるのも、エストロゲンやプロゲステロンの分泌が活発化するためと考えられています。しかし、出産後に女性ホルモン値が激減した場合、円形脱毛症の発症リスクを高めることが分かっています。
関連疾患の場合
円形脱毛症の進行が止まらない、もしくは重症化する場合には、関連疾患の発症も疑われます。円形脱毛症の主な関連疾患は尋常性白斑(じんじょうせいはくはん)や全身性エリテマトーデス(SLE)、甲状腺疾患、1型糖尿病などです。
特に甲状腺疾患に関しては円形脱毛症との合併率がおよそ8%と高いことが分かっています。どちらかといえば女性に円形脱毛症の発症例が多いのも、甲状腺疾患が女性に多く見られることと無関係ではないと考えられます。
円形脱毛症の治療中で知っておきたい隠し方
円形脱毛症の治療中に薄毛部分を隠したい場合、次の3つの方法が考えられます。
- ヘアアレンジ
- アクセサリー
- ウィッグ(付け毛)
円形脱毛症の発症にともなう薄毛部分の隠し方について解説します。
ヘアアレンジ
円形脱毛症の治療中に薄毛部分を隠す方法の1つがヘアアレンジです。髪の毛に一定の長さがあることが前提ですが、円形脱毛症にともなう抜け毛の箇所(脱毛斑)に髪の毛をかぶせることで、薄毛を目立たなくさせることが可能です。
男性の場合はオールバックにアレンジすると、広範囲の薄毛を隠すことが期待できます。脱毛斑が後頭部や側頭部に見られる場合は、思い切ってツーブロックにする方法もあります。
女性の場合は髪の毛を後ろで縛ってまとめると、脱毛斑を隠すことが可能です。トップの脱毛斑が目立つようであれば、お団子などのアップスタイルにする方法もあります。
アクセサリー
アクセサリーを上手に利用することも、円形脱毛症の治療中に薄毛部分を隠す方法の1つです。円形脱毛症にともなう脱毛斑を隠すための代表的なアイテムとしてはスカーフやヘアバンド、帽子などがあげられます。
外出の際にはスカーフやヘアバンドを利用することで、円形脱毛症にともなう脱毛斑を隠すだけでなく、おしゃれを楽しむことも可能です。帽子も薄毛部分を隠すのに効果的ですが、締め付けや蒸れには注意しましょう。
ウィッグ(付け毛)
円形脱毛症にともなう脱毛斑を隠すには、ウィッグ(付け毛)を利用する方法もあります。日本皮膚科学会が策定するガイドラインによると、かつら(ウィッグ)の使用は推奨度Bの、行うよう勧める治療法に位置付けられています。
かつら(ウィッグ)の使用により、円形脱毛症が根本から改善するわけではありません。しかし薄毛の範囲が広い場合にかつら(ウィッグ)を利用すると、Q・O・L(Quality of Life)を高める効果が期待できます。
【関連記事】円形脱毛症の原因とは?どんな治療法があるの?
円形脱毛症には種類がある
円形脱毛症には主に以下の5種類があります。
- 単発型
- 多発型
- 蛇行型
- 全頭型
- 汎発型
円形脱毛症の進行が止まらない、もしくは重症化する場合には、単発型以外の重篤な円形脱毛症を発症している可能性も疑われるため注意が必要です。
単発型
単発型は軽症例の円形脱毛症です。単発型の円形脱毛症を発症した場合、コイン大の脱毛斑を1つ認める点が特徴です。コイン大の脱毛斑が認められることから、10円はげと呼ばれることもあります。
単発型の円形脱毛症の場合は、およそ8割が1年以内に回復すると報告されています。円形脱毛症のガイドラインでも、軽症例の場合は経過観察で良いとされていますが、自分の判断ではなく医師の診察を受けることが重要です。
多発型
多発型の円形脱毛症は、コイン大の脱毛斑を2つ以上認める点が特徴です。いきなり複数の脱毛斑が見つかるケースもあれば、単発型から移行するケースもあります。
多発型の円形脱毛症を発症した場合、複数の脱毛斑が1つにまとまって薄毛範囲が広くなることもあります。また、多発型の円形脱毛症はしばしば再発をくり返し、慢性化する恐れもあるため注意が必要です。
蛇行型
蛇行型(だこうがた)の円形脱毛症は、単発型や多発型とは異なり脱毛斑が硬貨のような形をしていません。後頭部から側頭部にかけて蛇が這(は)った跡のような脱毛斑を認める点が特徴です。
片側の後頭部から側頭部にかけてではなく、両サイドに発症する例が多いことでも知られています。後述する全頭型や汎発型と同様に、蛇行型の円形脱毛症も難治例とされています。その他の円形脱毛症と比べた場合、アトピー性疾患を併発しやすい点も特徴です。
全頭型
全頭型の円形脱毛症は名前からも分かるように、頭部全体に渡って髪の毛が抜け落ちる点が特徴です。全頭型および後述する汎発型の円形脱毛症に関しては、単発型・多発型と比べてアトピー性皮膚炎の合併率が高いことでも知られています。
全頭型の円形脱毛症を発症した場合、回復までに長い時間を要する点も特徴です。そのため、円形脱毛症診療ガイドラインでは、全頭型や汎発型に対してはかつら(ウィッグ)の着用を推奨しています。
【関連記事】円形脱毛症の初期症状から回復までの流れについて
汎発型
汎発型(はんぱつがた)の円形脱毛症を発症した場合、髪の毛だけでなくまつげや眉毛、すね毛など全身の体毛まで抜け落ちる点が特徴です。蛇行型の円形脱毛症に次いでアトピー性疾患の合併率が高い点も特徴の1つです。
円形脱毛症を発症した場合、脱毛範囲が頭部全体の25%未満であれば、およそ68%が回復するとされています。しかし、脱毛範囲が頭部全体の50%を超えた場合には、わずか8%しか回復が見られません。
そのため、円形脱毛症の発症が疑われる場合には、できるだけ早めに専門医の診察および治療を受けることが重要です。
進行が止まらない?多発性円形脱毛症とは
多発性円形脱毛症(多発型円形脱毛症)は、円形脱毛症の一種です。脱毛斑を1つだけ認める円形脱毛症のことを単発型円形脱毛症と言いますが、脱毛斑が複数箇所に認められる場合は、多発性円形脱毛症と呼ばれるようになります。
多発性円形脱毛症は単発型から移行するケースが多く、日本皮膚科学会が策定するガイドラインによると、脱毛斑の融合、縮小、拡大を繰り返し慢性化する傾向にある点が特徴です。円形脱毛症は一般的に頭部全体の25%未満に抜け毛が見られる場合は軽症とされ、25%以上の場合は重症とされています。
数個の脱毛が融合すると多発融合型
頭部に脱毛斑を複数認めるのが多発性円形脱毛症の特徴ですが、それぞれの脱毛斑が徐々に繋がり、広範囲に渡って抜け毛が見られるようになった場合、多発融合型の円形脱毛症と呼ばれるケースがあります。
多発融合型の円形脱毛症がさらに進行した場合、頭部全体に渡って髪の毛が抜け落ちる全頭型の円形脱毛症へと発展するケースもあるため注意が必要です。
円形脱毛症の診療ガイドラインによると、脱毛範囲が頭部全体の25%未満の場合、68%に回復が見られるとされていますが、脱毛範囲が50%以上になった場合、回復率は8%に低下するとされています。
生え際から帯状に脱毛すれば蛇行型
円形脱毛症には蛇行型と呼ばれるタイプもあります。蛇行型の円形脱毛症を発症した場合、後頭部から耳の脇にかけて、蛇が這ったように帯状の脱毛斑を認める点が特徴です。
単発型の円形脱毛症から蛇行型へと移行するケースもありますが、円形脱毛症全体で見た場合、蛇行型の占める割合は低いとされています。ただ、蛇行型の円形脱毛症は単発型や多発性円形脱毛症に比べ、回復率が低くなっています。
多発円形脱毛症は治るケースが多い?その確率とは
多発性円形脱毛症が治るかどうかについては、脱毛範囲がどれほど広がっているかにもよります。軽症例であれば半年から2年の治療で改善が見られることもありますが、重症例の場合は治療が数年に及ぶことも珍しくありません。
円形脱毛症ガイドラインによれば、脱毛範囲が頭部全体の25%未満である場合はおよそ68%に回復が見られ、脱毛範囲が50%未満の場合は32%に回復が見られるとされています。
一方、脱毛範囲が頭部全体の50%以上に及ぶ場合は回復率が8%にまで低下するとされています。また15歳以下で円形脱毛症を発症した場合や、蛇行型の円形脱毛症を発症したケースでは回復率が低くなることも分かっています。
多発性円形脱毛症が治る前兆
多発性円形脱毛症が治る前兆としては、以下の3点が挙げられます。
- 産毛が生えてくる
- 太い髪の毛が生えてくる
- 毛が増え脱毛部との境目がわからなくなる
それぞれの前兆について詳しく解説します。
産毛が生えてくる
多発性円形脱毛症が治る前兆の1つとして、産毛が生えてくる点が挙げられます。男性に多く見られるAGAや、女性に多く見られるFAGAの場合は、徐々に髪の毛が薄くなっていくのに対し、円形脱毛症の場合は一定範囲の髪がごっそりと抜け落ちるといった特徴があります。
そのような脱毛斑から細くて柔らかい産毛が生えてきた場合、円形脱毛症が回復に向かっていると考えられます。ただし、このような産毛は少しの衝撃で抜け落ちるケースも多いため注意が必要です。
太い髪の毛が生えてくる
元々生えていた髪の毛と同じように、長くて太い髪の毛が生えてくるようであれば、円形脱毛症が順調に回復へと向かっていると考えられます。
産毛の場合は些細な衝撃で抜け落ちるリスクが高いのですが、太くて長い髪の毛にまで成長した場合、少し引っ張ったくらいでは抜けなくなります。引っ張っても抜けない髪の毛が増えてくれば、徐々にもともとの毛髪量へと近づいていくでしょう。
毛が増え脱毛部との境目がわからなくなる
脱毛斑に生える髪の毛の量が増え、元々生えている髪の毛との境界線が分からなくなって来た場合、多発性円形脱毛症が治る前兆と考えられます。円形脱毛症の特徴の1つが、脱毛斑と周囲の髪の毛が生えている部分とにハッキリとした境界線を生じる点です。
AGA(男性型脱毛症)やFAGA(女性男性型脱毛症)の場合は、脱毛部位と髪の毛が生えている部分との明確な境界線はそれほど見られません。円形脱毛症が回復に向かった場合、AGAやFAGAと同じように、脱毛斑が明瞭ではなくなってきます。
多発性円形脱毛症の進行が止まらない・重症化する原因って?
多発性円形脱毛症の進行が止まらない・重症化する原因としては以下の4点が挙げられます。
- 自己免疫疾患である場合
- アトピー性皮膚炎を合併している場合
- 遺伝による発症の場合
- 精神的ストレスによる影響が大きい場合
それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。
自己免疫疾患である場合
円形脱毛症がなぜ起こるのかに関しては、長い間ハッキリとしたことがよく分かっていませんでした。現在、有力となっているのが自己免疫疾患説です。
自己免疫疾患とは、本来であれば自分の身体を守るべき免疫細胞によって、身体の特定の部位が攻撃される病気を意味します。
円形脱毛症の場合、免疫細胞によって毛包が攻撃され、髪の毛が抜け落ちると考えられています。それによって多発性円形脱毛症の症状が進行、および重症化すると考えられています。
アトピー性皮膚炎を合併している場合
多発性円形脱毛症の進行が止まらない、もしくは重症化する原因としては、アトピー性皮膚炎を併発している可能性が挙げられます。
円形脱毛症ガイドラインによるとアトピー性皮膚炎を持っている場合、円形脱毛症が重篤化する傾向にあるとされています。
47人の円形脱毛症発症者を対象とした研究によると、半数以上がアトピー性の疾患を持っており、アトピー性皮膚炎を持っている人は23%であったとされています。
遺伝による発症の場合
遺伝によって多発性円形脱毛症を発症した場合、症状の進行が止まらない、もしくは重症化する可能性があると考えられています。中国で行われた大規模な疫学的調査によると、円形脱毛症を発症した方のおよそ1割に、家族内発症があるということです。
またヨーロッパで行われた調査でも、一親等内で円形脱毛症を発症する確率は、そうでない場合と比べて10倍に達することが分かっています。一卵性双生児の場合は特に、円形脱毛症の発症率が5割を超えるとされています。
精神的ストレスによる影響が大きい場合
多発性円形脱毛症の進行が止まらない、もしくは重症化する原因としては、精神的なストレスの影響も挙げられています。ストレス性の疾患と円形脱毛症との関係については明確な因果関係を示すデータがありませんが、発症者の方にお話を伺うと、多くの方がストレスを感じていらっしゃいます。
医学的にも強いストレスによって自律神経のバランスが乱れると、血管が収縮し血液の循環を阻害することが分かっています。ストレスによって頭皮へ送られる血液の量が減少した場合、毛髪の成長に悪影響を及ぼすことは十分に考えられます。
多発性円形脱毛症をできるだけ早く治すには
多発性円形脱毛症をできるだけ早く治すためには、以下の3点に気を付ける必要があります。
- 食事や睡眠など生活習慣を正す
- ストレスがあれば解消する
- 専門の医療機関で治療を受ける
それぞれの方法について詳しく解説します。
食事や睡眠など生活習慣を正す
多発性円形脱毛症をできるだけ早く治すためには、食事や睡眠などを始めとする生活習慣を正すことが重要です。食事や睡眠習慣の乱れが直接的に円形脱毛症の発症に繋がるわけではありませんが、髪の毛の成長に悪影響を与えることは間違いないでしょう。
髪の毛は私たちが食べたものから作られるだけでなく、睡眠中に細胞分裂が活発化することで成長します。そのため、普段から栄養バランスのとれた食事を心がけ、質の高い睡眠をとるよう意識する必要があります。
ストレスがあれば解消する
ストレスがあれば解消することも、多発性円形脱毛症をできるだけ早く治すことに繋がります。ストレス状態が長く続いた場合、自律神経のうち交感神経が優位に傾き、血行不良を引き起こしやすくなります。
髪の毛は毛母細胞が毛細血管から栄養を受け取ることで成長しますが、血行不良に陥った場合、栄養不足のために丈夫な髪の毛が育たなくなり、円形脱毛症からの回復を遅らせる結果となるのです。ストレスの自覚がある場合、自分なりのストレス解消法を実践するようにしましょう。
専門の医療機関で治療を受ける
多発性円形脱毛症をできるだけ早く治すのであれば、専門の医療機関で治療を受けることが早道といえるでしょう。薄毛を専門とするクリニックなどでは、次のような方法で円形脱毛症の改善を図っています。
治療法 |
対象 |
ステロイド・塩化カルプロニウム外用薬 |
単発型・多発性円形脱毛症 |
セファランチン・グリチルリチン内服薬 |
単発型・多発性円形脱毛症 |
ステロイド局所注射 |
単発型・多発性円形脱毛症の症状が長引いた場合 |
ステロイド内服薬 |
重症例の円形脱毛症 |
局所免疫療法 |
上記の治療法で効果が出ない重症例の円形脱毛症 |
円形脱毛症の治療法は症状の程度により異なります。始めはステロイドや塩化カルプロニウムの外用、およびセファランチンやグリチルリチンの内服から始め、症状が長引くようであればステロイド局所注射を試みるのが一般的です。
症状が急に進む場合や、頭部全体に渡って抜け毛が見られる場合、短期間に限ってステロイド内服薬を用いるケースもあります。上記の治療では改善が見られない場合、人工的に頭皮のかぶれを起こし、症状の回復を促す局所免疫療法が行われるケースもあります。
多発性円形脱毛症に関するご相談なら
多発性円形脱毛症は、単発型の円形脱毛症よりも症状が進行した状態であるため、放置していると症状が長引く可能性もあります。脱毛範囲が頭部全体の25%未満であれば68%の回復が期待できるものの、25%以上50%未満になると回復率は32%にまで低下します。
仮に脱毛範囲が50%を超えてしまうと、回復率が8%と極端に低下するため注意が必要です。円形脱毛症の治療は皮膚科で受けることも出来ますが、新宿AGAクリニックでも円形脱毛症の治療を行っています。
皮膚科医とは異なり、新宿AGAクリニックの医師は抜け毛や薄毛に関する専門科であるため、幅広い治療法の中から、一人ひとりに合った最適の方法を提案することが可能です。カウンセリングは無料で受けられるため、治療を始めるか迷っている方はお気軽にご相談下さい。
【監修者】
大藪顕(新宿AGAクリニック院長)
経歴
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長
多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
資格
日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、麻酔科標傍医、日本レーザー医学会認定医
«前へ「AGAに市販の育毛剤って効果あるの?AGA治療薬について徹底解説!」 | 「内科系自己免疫疾患と円形脱毛症の関係とは?」次へ»