発毛剤は効果がない?本当に効果のあるおすすめの発毛剤を解説
AGAやFAGAなどの脱毛症を発症した場合、クリニックでは発毛剤を使用して改善を図るのが一般的です。しかし、治療を受けた方の中には効果がないと感じる方もいます。
こちらの記事では、発毛剤に効果がないといわれる理由について解説するとともに、本当に効果のあるおすすめの発毛剤を紹介します。抜け毛に悩まされている方は、男性・女性を問わず参考にしてみてください。
目次
発毛剤とは?
発毛剤は薄毛の治療に用いられる薬剤です。日本の厚生労働省によって発毛効果を認められている治療薬は、ミノキシジル外用薬のみです。
ミノキシジル外用薬は、日本皮膚科学会が策定する男性型および女性型脱毛症診療ガイドラインにおいて、行うよう強く勧めるAランクの治療法に位置付けられています。
発毛剤と混同されがちなものとして育毛剤がありますが、育毛剤の多くは医薬部外品です。育毛剤は髪の毛の成長をサポートしますが、発毛効果は期待できません。
発毛剤に効果がないといわれているのはなぜ?
日本皮膚科学会が策定するガイドラインにおいて、行うよう強く勧める治療法がフィナステリド・デュタステリドの内服、ミノキシジルの外用です。
フィナステリドとデュタステリドには抜け毛を抑制する効果が認められていますが、積極的な発毛効果が期待できるのはミノキシジル外用薬のみです。
しかし、ミノキシジル外用薬を使用した方からは、しばしば効果がないとの声が聞かれます。ミノキシジル外用薬に効果がないといわれる主な理由は以下の5つです。
- 短い期間しか使用していない
- 正規品のミノキシジルではない
- 副作用を理解していない
- AGAの進行が早い
- 抜け毛の原因がAGAではない
はじめに、発毛剤に効果がないといわれる5つの主な理由について解説します。
短い期間しか使用していない
発毛剤に効果がないと言われる理由の1つが、短い期間しか利用していないことです。AGAをはじめとする脱毛症を発症している方の多くにヘアサイクルの乱れが見られます。
ヘアサイクルは主に以下の3期に分類されます。
成長期 | 毛母細胞の分裂が活発化して髪の毛が太く・長く成長する時期。 ヘアサイクル全体のおよそ85%~90%を占める。 |
退行期 | 毛母細胞の分裂が鈍くなり、髪の毛の成長が停滞する時期。ヘアサイクル全体のおよそ1%を占める |
休止期 | 毛母細胞の分裂が完全に停止し、毛穴から抜け落ちるのを待つ時期。 ヘアサイクル全体のおよそ10%~15%を占める。 |
脱毛症を発症している方は、上記の成長期が短くなっている傾向にあります。発毛剤を使用するとヘアサイクルが正常に向かいますが、少なくても3ヶ月から1年ほどの期間が必要です。
そのため、発毛剤を短い期間しか使用していないと効果を実感しにくくなります。発毛剤を使用する際には、最低でも3ヶ月から1年は継続する必要があります。
正規品のミノキシジルではない
発毛剤の効果が感じられない方は、正規品のミノキシジルを使用していない可能性があります。特に自分の判断で海外製のジェネリックなどを購入している方は注意が必要です。
海外から取り寄せた医薬品の中には、粗悪品や偽造薬剤が混じっているケースがあります。粗悪品や偽造薬剤を使用すると期待した効果が得られないうえに、副作用のリスクが増加します。
さらに、自分の判断で海外製の医薬品を使用して重篤な副作用が起こった場合、国による医薬品副作用被害救済制度が適用されないため注意が必要です。
発毛剤は医師の診察を受け、処方してもらうのが原則です。
副作用を理解していない
発毛剤の効果がないと言われる理由としては、副作用について理解していない点も挙げられます。
ミノキシジルの使用によってヘアサイクルが改善に向かうと、毛穴の深くで新しく髪の毛が成長し、休止期にある髪の毛を押し出すように生えてくる傾向があります。
ミノキシジルの使用にともなう一時的な抜け毛量の増加が初期脱毛で、効果が現れ始めている証拠です。
初期脱毛は通常2ヶ月から3ヶ月程度で治まるため、自分の判断でミノキシジルの使用を中断しないようにしてください。
AGAの進行が早い
男性に見られる代表的な薄毛であるAGAには進行型という特徴がありますが、進行するスピードは個人によりさまざまです。
発毛剤を使用してもすぐには効果が現れないため、AGAの進行が早い方の場合、効果を実感するまでに時間がかかる傾向にあります。
抜け毛の原因がAGAではない
ミノキシジルは主にAGAやFAGAの治療に用いられる薬剤です。そのため、抜け毛の原因がAGAやFAGAではない場合、期待した効果が得られません。
例えば脂漏性脱毛症を発症した際には、発毛剤ではなく抗真菌薬を用いる必要があります。
男性におすすめの本当に効果のある発毛剤とは?
男性におすすめの本当に効果のあるおすすめの発毛剤としては、以下の3つが挙げられます。
- ミノキシジル外用薬
- アロビックス
- ロゲイン
それぞれの特徴や期待できる効果などについて解説します。
ミノキシジル外用薬
ミノキシジルはもともと1960年代のアメリカで高血圧の治療に用いられていた内服薬です。 ミノキシジルには血管を拡張して血液の循環をスムーズにする作用があるため、高血圧の治療に効果的と考えられたのです。
アメリカでミノキシジルを服用していた高血圧患者に発毛が見られたため、低用量のミノキシジル外用薬としてロゲインが開発されました。
日本ではロゲインではなく、大正製薬が販売するリアップシリーズが一般用医薬品として認可されています。
また、ミノキシジルの国内における特許期間は終了しているため、各製薬会社からジェネリック医薬品のミノキシジル外用薬も販売されています。
ミノキシジル外用薬に期待できる主な効果は、血行促進と発毛シグナルの促進です。 頭皮にミノキシジル外用薬を塗布すると、局所の血流量が増加するため、髪の毛の成長を促す効果が期待できます。
ミノキシジル外用薬には毛母細胞の死滅を抑制する作用もあるため、発毛を促す効果も期待できます。
アロビックス
アロビックスは、有効成分としてカルプロニウム塩化物を配合した薄毛治療薬です。 カルプロニウム塩化物の作用はミノキシジル外用薬と同じく、血管を拡張して血液の循環をスムーズにすることです。
薄毛の男性6名に対して5%のカルプロニウム塩化物を用いた二重盲検非ランダム化比較試験において、4例に脱毛減少あるいは発毛が見られました。
日本皮膚科学会が策定する男性型および女性型診療ガイドラインでは、カルプロニウム塩化物について行ってもよいC1ランクの治療法に位置付けています。
ロゲイン
ロゲインは、1980年代にアメリカのアップジョン社が開発したミノキシジルを有効成分として配合した薄毛治療薬です。
ミノキシジルは、厚生労働省によって発毛効果が認められた数少ない成分ですが、ロゲインは国内での承認を受けていません。
発毛剤に関するQ&A
発毛剤に関しては、以下3つの質問が多く寄せられています。
- 絶対に生える発毛剤はあるの?
- 女性でも発毛剤は使用してもいいの?
- 発毛剤と育毛剤は併用してもいいの?
それぞれの質問にお答えします。
絶対に生える発毛剤はあるの?
抜け毛や薄毛が気になる方にとって、発毛剤の使用により髪の毛が生えてくるかどうかは重要です。 しかし、絶対に髪の毛が生えると断言できるような発毛剤はありません。
なぜなら、抜け毛や薄毛の原因は人によりさまざまなためです。
抜け毛や薄毛は遺伝によって起こると思われがちですが、その他にも乱れた生活習慣や栄養不足、血行不良、ストレス、ホルモンバランスの乱れ、誤ったヘアケアなどが複雑に絡み合って発症するケースが多くあります。
そのため、発毛剤を使用しても抜け毛や薄毛の原因が改善されていなければ、期待するほどの発毛効果は得られません。
女性でも発毛剤は使用してもいいの?
女性でも用法・用量を守れば発毛剤の使用は可能です。 実際に大正製薬からもミノキシジルを有効成分として配合したリアップレディが販売されています。
しかし、妊婦や妊娠の可能性がある女性、授乳中の女性は自分の判断で使用せず、かかりつけの医師や薬剤師に相談してください。
また、敏感肌の方やアレルギーをお持ちの方も、使用に際して注意が必要です。
ミノキシジルは外用薬や比較的副作用のリスクが低い医薬品ですが、肌質によっては頭皮のかゆみや赤みなどを引き起こす可能性があります。
発毛剤と育毛剤は併用してもいいの?
発毛剤と育毛剤は、原則併用しないでください。 特に似たような作用を持つ発毛剤と育毛剤を併用すると、効果が高くなるどころか副作用のリスクが増加するため注意が必要です。
発毛剤や育毛剤は、それぞれの1本で十分な効果が得られるよう有効成分や添加物が配合されています。
それぞれの効果を十分に得るためにも、発毛剤と育毛剤は原則併用してはいけないと覚えておいてください。
AGA治療に関するご相談なら新宿AGAクリニックへ
発毛剤にはヘアサイクルの周期を正常に導き、新たな発毛を促進する効果が期待できます。発毛剤の効果が期待できない方は、使用期間が短いか副作用について理解できていない可能性があります。
また、自分の判断で海外製のジェネリック医薬品を購入している方は、粗悪品や偽造薬剤をつかまされている可能性もあるため注意が必要です。
育毛剤は個人の判断で使用しても構いませんが、発毛剤は専門医の診察を受け、自分にあった薬剤を処方してもらうのが原則です。
新宿AGAクリニックでは、600パターンにおよぶ治療法から一人ひとりに最適な方法を提案しています。カウンセリングは無料で受けられるので、まずは電話かメールでお気軽にご相談ください。

【 経歴 】
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長、多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
【 資格 】
日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、麻酔科標傍医、日本レーザー医学会認定医
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