中学生で抜け毛が多いのはなぜ?病院に行くべき?対処法を解説
薄毛や抜け毛は中高年男性の悩みと思われがちですが、実は中学生の男子や女子の中にも抜け毛が多いことに悩まされている生徒がいます。
抜け毛は誰にでも見られる生理現象の一種ですが、1日あたり100本以上の抜け毛が長期にわたり続く場合は注意が必要です。
こちらの記事では、中学生の男子や女子に抜け毛が多い6つの原因と考えられる病気の可能性、自分でできる対処法などについて解説します。
抜け毛が気になる中学生の方は参考にしてみてください。
目次
中学生に抜け毛が多いのはなぜ?
抜け毛が多い中学生の方は、以下の項目に該当する点がないかチェックしてみてください。
- 遺伝
- 食生活の乱れ
- ホルモンバランスの乱れ
- ストレス
- 睡眠不足
- 頭皮へのダメージ
はじめに、中学生に抜け毛が多い6つの原因について解説します。
遺伝
抜け毛が気になる中学生の方は、両親や祖父母に薄毛の人がいないかチェックしてみてください。 特に母方の祖父が薄毛の場合、遺伝的に薄毛になる可能性が高いとされています。
男性に見られる代表的な薄毛がAGA(男性型脱毛症)ですが、主に遺伝が原因で発症する点が特徴です。
遺伝的に男性ホルモン受容体の感受性が高く、5αリダクターゼと呼ばれる酵素の働きが活発な方は、AGAの発症リスクが高いと考えられています。
男性ホルモン受容体の感受性は主に母親から受け継ぐため、母方の祖父が薄毛だとAGAの発症リスクが高くなると考えられるわけです。
AGAは思春期以降に発症する点が特徴のため、心身の発達が早い中学生男子は注意が必要です。
中学生女子の抜け毛は遺伝だけでなく、以下で紹介する生活習慣の乱れなどが複雑に絡み合って起こる傾向にあります。
食生活の乱れ
抜け毛が気になる中学生の方は、食生活が乱れていないか確認してみましょう。髪の毛は日々の食事から摂取する栄養素を元に作られるため、食生活が乱れていると健康な髪の毛が育ちにくくなります。
髪の毛はタンパク質の一種であるケラチンから作られるため、タンパク質の摂取量が不足していると、健康な髪の毛の成長が妨げられる可能性があります。
また、中学生のうちからダイエットをしている方も要注意です。
必要以上に食事量を減らしてしまうと髪の毛の成長を妨げるのはもちろん、身体の発育に必要な栄養も不足し、思わぬ健康被害を招く恐れがあります。
ホルモンバランスの乱れ
中学生になると男子だけでなく、女子も男性ホルモンの分泌量が増加します。男性ホルモンが増えると皮脂の分泌量が増加するため、剥がれ落ちた角質などと混ざり合って毛穴詰まりを起こしやすくなります。
ニキビが青春のシンボルと言われるのもそのためです。 角質と混じり合った皮脂が頭皮の毛穴をふさぐと、頭皮環境の悪化により抜け毛リスクを増加させる可能性があります。
ストレス
ストレスも中学生の抜け毛が増える原因の1つです。 ストレスが蓄積すると、自律神経のうち交感神経が優位に傾いて血管が収縮し、血液の循環が悪くなります。
血液の循環が悪くなって頭皮に送られる血液量が減少すると、髪の毛を成長させるための栄養が不足するため、抜け毛リスクが増加します。
人間関係の悩みなど精神的なストレスだけでなく、寒暖差や車の排気ガスなどもストレスの一因となるため注意が必要です。
睡眠不足
睡眠中に成長ホルモンが分泌されると細胞分裂が活発化し、身体の回復や損傷部位の修復などが促進されます。髪の毛は毛母細胞の分裂によって成長するため、睡眠中に十分に成長ホルモンが分泌されなければなりません。
しかし、睡眠不足に陥ると成長ホルモンの分泌量が減少するため、髪の毛の成長が阻害されて抜け毛リスクが増加します。
頭皮へのダメージ
紫外線や肌質に合わないシャンプーなど、頭皮へのダメージも中学生の抜け毛リスクを高める原因の1つです。
紫外線には物質を破壊する強い力があるため、日差しを浴び続けると頭皮環境が悪化し、抜け毛リスクが増加します。
洗浄力が強すぎるシャンプーを使用していると頭皮を守るべき皮脂膜が失われ、頭皮環境の悪化により抜け毛を引き起こしやすくなります。
また、中学生から高校生にかけてヘアカラーやパーマをする人も増えるため、頭皮環境の悪化には注意が必要です。
中学生で抜け毛が増える原因となる病気は?
規則正しい生活を送り、肌質に合ったヘアケア商品を使っているのに抜け毛が減らない方は、以下の病気を発症している可能性も疑われます。
- 脂漏性脱毛症
- ひこう性脱毛症
- 牽引性脱毛症
- 円形脱毛症
- トリコチロマニア
ここでは、中学生で抜け毛が増える原因となる5つの病気について解説します。
脂漏性脱毛症
脂漏性脱毛症は、脂漏性皮膚炎にともなって起こる脱毛症の一種です。
人間の表皮には無数の常在菌が生息していますが、そのうちの1つであるマラセチアが異常繁殖すると、脂漏性皮膚炎の発症リスクが増加します。
脂漏性皮膚炎を発症するような頭皮環境を続けていると、髪の毛の成長が妨げられ脂漏性脱毛症の発症リスクが増加します。
一般的な皮膚炎とは異なり、脂漏性皮膚炎の初期にはかゆみをともなわないか、あっても軽微なため、発症に気付くのが遅れるケースも珍しくありません。
脂漏性皮膚炎はしばしば慢性的な経過をたどるため、頭皮がベタベタして抜け毛が増える方は、早めに専門医の診察を受けるのがおすすめです。
ひこう性脱毛症
ひこう性脱毛症は、白くて粒が小さく白っぽい乾性フケが毛穴に詰まり、炎症を起こして発症するのが特徴です。
男性だけでなく女性にも多く見られる脱毛症の一種で、ヘアカラーやパーマ、肌質に合っていないシャンプーなどにより頭皮環境が悪化すると発症リスクが増加します。
肩口や襟足などにふけが目立つ方で、抜け毛の量が増えている方は注意が必要です。
牽引性脱毛症
牽引(けんいん)性脱毛症は、いつも同じ箇所で髪の毛を分けていたり結んでいたりすると発症リスクが増加します。
牽引という文字から髪の毛が引っ張られ抜けるイメージを持ちがちですが、実際には頭皮が引っ張られた箇所で血行不良が起こって髪の毛の成長が妨げられ、結果として抜け毛リスクが増加する点が特徴です。
通常は髪形を変えると抜け毛が治まってくる傾向にありますが、牽引によるダメージが毛根の深い箇所にまでおよぶと、二度と髪の毛が生えて来なくなる恐れもあるため気を付ける必要があります。
円形脱毛症
円形脱毛症は、ある日突然のようにまとまった量の髪の毛が抜け落ちる病気です。 日本皮膚科学会によると、円形脱毛症を発症する4人に1人が15歳以下とされています。
円形脱毛症の原因に関しては明らかにされていませんが、現在有力なのが自己免疫疾患説です。
本来であれば身体を守る免疫によって自分の毛包が攻撃され、結果として抜け毛を引き起こすという考え方です。
日本皮膚科学会・円形脱毛症診療ガイドラインによると、家族内に発症者がいる場合、円形脱毛症を発症する可能性が高くなるとの考察が行われています。
トリコチロマニア
トリコチロマニアは抜毛症とも呼ばれており、自分で自分の体毛を引き抜いてしまう病気です。髪の毛はもちろん、眉毛やまつげ、すね毛などあらゆる体毛が抜毛の対象です。
トリコチロマニアは精神疾患の一種のため、発症が疑われる際には心療内科などで治療を受ける必要があります。
中学生の抜け毛の対処法は?
抜け毛が気になる中学生の方は、以下の4点を参考にして改善を図るのがおすすめです。
- 自分にあったヘアケアをする
- 生活習慣を見直す
- ストレスを発散する
- 病院へ行く
ここでは、中学生の抜け毛への対処法について解説します。
自分にあったヘアケアをする
毎日シャンプーをしているのに皮脂がベタベタする方や、かゆみや赤みが出る方は、シャンプーが肌質に合っていない可能性があります。
特にラウレス硫酸ナトリウムなどの合成界面活性剤が含まれているシャンプーは、泡立ちこそ良いものの、洗浄力が強すぎるため注意が必要です。
洗浄力が強すぎると、肌を守るために必要な皮脂膜まで洗い流してしまい、頭皮の乾燥を招きやすくなります。頭皮が乾燥すると、肌のバリア機能を取り戻すためかえって皮脂の分泌量が増加しやすくなります。
頭皮のかゆみや赤み、皮脂の過剰な分泌が気になる方には、アミノ酸系のマイルドな洗浄力のシャンプーがおすすめです。
生活習慣を見直す
中学生が抜け毛を予防するのであれば、生活習慣の見直しが必要です。 小学生の頃は早寝早起きをしていた生徒も、中学生になると夜更かしをする方が少なくありません。
十分な睡眠時間を確保するのはもちろん、睡眠の質を高めることが抜け毛予防につながります。寝る直前までスマホを見ていると、脳が興奮して睡眠の質を下げるため注意が必要です。
また、髪の毛の成長をサポートするためにも、栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。
ストレスを発散する
ストレス状態が続くと血行不良により、髪の毛の成長を妨げやすくなるため、定期的にストレスを発散するのがおすすめです。
ストレス発散のやり方は人によりさまざまなため、自分にあった方法をいくつか見つけておくとよいでしょう。
身体を動かすのが好きな方は、部活をはじめ定期的に運動を行うのがおすすめです。運動が苦手な方は、趣味に打ち込む時間を設けたり、仲の良い友人と会話を楽しんだりするといいでしょう。
病院へ行く
上記のセルフケアでまったく改善が見られない方は、何らかの病気を発症している可能性も疑われます。毎日のように100本以上の抜け毛が続くようであれば、専門の医療機関を受診するのがおすすめです。
AGA治療に関するご相談なら新宿AGAクリニックへ
中学生の抜け毛は主に生活習慣の乱れや誤ったヘアケア、ストレスなどが原因で増加する傾向にあります。
普段から規則正しい生活を送り、バランスのとれた食事を心がけ、適度にストレスを発散し、正しい方法でヘアケアを続けると、抜け毛の予防・改善が期待できます。
セルフケアで改善が見られない方は、親御さんに相談してAGAクリニックの受診がおすすめです。
新宿AGAクリニックでは無料カウンセリングを行っているため、抜け毛に関する質問や不安などお気軽にご相談ください。
【 経歴 】
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長、多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
【 資格 】
日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、麻酔科標傍医、日本レーザー医学会認定医
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