亜鉛によって抜け毛は増えた?減った?育毛に逆効果なのか解説!
亜鉛によって抜け毛は増えた?減った?育毛に逆効果なのか解説!

亜鉛によって抜け毛は増えた?減った?育毛に逆効果なのか解説!


亜鉛は髪の毛の表面を覆うキューティクルの構成に関わる栄養素であり、AGA(男性型脱毛症)による抜け毛を予防するのにも効果的です。


しかし、亜鉛を積極的に摂取している方や、サプリメントを服用している方のなかには、抜け毛が増えたと実感している方もいます。


本記事では、亜鉛と髪の毛との関係性や抜け毛が減った際に考えられる原因、および亜鉛の適切な摂取方法について解説します。抜け毛にお悩みの男性の方は参考にしてください。

 

亜鉛を摂ると髪の毛は太くなる?その関係性とは


亜鉛は、髪の毛の成長に深く関わる栄養素の1つです。はじめに、亜鉛の髪の毛への影響と、不足した際に起こり得る問題について解説します。

亜鉛の髪の毛への影響


髪の毛は主にタンパク質の一種であるケラチンで作られますが、食品から摂取したタンパク質がそのまま髪の毛になる訳ではありません。


体内に取り込まれたタンパク質はいったんアミノ酸レベルにまで分解され、身体の各所に送られてタンパク質へと再合成されます。


亜鉛が髪の毛の成長に必要不可欠とされる理由は、アミノ酸を再合成してケラチンに変える働きがあるためです。


また、髪の毛の表面を覆うキューティクルには亜鉛が多く含まれており、ハリやコシを生み出す役割も担っています。


年齢とともに髪の毛のハリ・コシが失われるのは、亜鉛の吸収率が低下するうえ、キューティクル内部の亜鉛が減少するためです。

亜鉛不足による髪の毛への影響


亜鉛不足は、抜け毛や薄毛の一因にもなるため注意が必要です。


男性に見られる代表的な脱毛症のAGA(男性型脱毛症)は、ホルモンの一種であるジヒドロテストステロンが増加し、抜け毛の原因となるサイトカインが生成されることで発症リスクが増加します。


ジヒドロテストステロンは、男性ホルモンの一種であるテストステロンが変化したもので、5αリダクターゼの働きにより生成されます。


亜鉛には5αリダクターゼの働きを阻害する働きがあるため、不足するとAGAの発症にともなう抜け毛リスクが増加するのです。


また、新型コロナウイルスの副作用の1つとして脱毛が挙げられていますが、発症者には亜鉛不足が多く見られる傾向にあります。

亜鉛の摂取で抜け毛は増えた?減った?


亜鉛と抜け毛との関係については、いくつかの研究が行われています。


例えば円形脱毛症患者15名を対象に12週に渡り亜鉛を投与したところ、血清亜鉛濃度が上昇しました。


統計的な有意性は確認できなかったものの、治療を受けた15人のうち9人に肯定的な治療効果が認められたとのことです。


また、円形脱毛症と男性型脱毛症(AGA)、女性型脱毛症、休止期脱毛症と診断された312名を対象に、血清中の亜鉛と銅の濃度を評価する実験が行われました。


その結果、すべての脱毛症患者において、血清亜鉛濃度が対照群に比べ有意に低いことが確認されました。


特に円形脱毛症と休止期脱毛症に関して、亜鉛代謝障害が抜け毛リスクを高めるとの仮説が導き出されています。


2つの実験から、亜鉛の摂取不足は抜け毛のリスクを高め、積極的な摂取が薄毛改善の可能性を高めると考えられます。

亜鉛は育毛に逆効果?


亜鉛は育毛に逆効果と言われたり、サプリメントの服用で抜け毛が増えたりするケースがありますが、いずれも医学的根拠をともなう報告はありません


むしろ以下3つの理由から、亜鉛は育毛に効果的と考えられます。

 

  • ヘアサイクルの調整
  • 5α-リダクターゼの阻害作用
  • 毛母細胞の活性化


ここでは、亜鉛の摂取により抜け毛予防、および育毛効果が期待できる3つの理由について解説します。

ヘアサイクルの調整


亜鉛には以下3期に分類されるヘアサイクルの周期を調整し、髪の毛の成長をサポートする効果が期待されています。

 

成長期

毛母細胞の分裂が活発化し、髪の毛が太く・強く成長する時期

退行期

毛母細胞の分裂が鈍くなり、髪の毛の成長が停滞する時期

休止期

毛母細胞の分裂が完全に停止し、頭皮から抜け落ちるのを待つ時期


亜鉛は細胞の分裂や増殖に関わるミネラルのため、積極的に摂取するとヘアサイクルの成長期を延長し、育毛効果を高める働きが期待できます。

5α-リダクターゼの阻害作用


亜鉛には、体内の酵素の一種である「5αリダクターゼ」の働きを阻害する作用があります。


5αリダクターゼは男性ホルモンの一種であるテストステロンを、活性の高いジヒドロテストステロンへと変化させる点が特徴です。


ジヒドロテストステロンは男性ホルモン受容器であるアンドロゲンレセプターと結合し、抜け毛の原因となるTGF-βを生成します。


AGAを発症すると抜け毛が増えるのは、ジヒドロテストステロンの増加により、TGF-βが生成されやすくなるためです。


亜鉛の働きにより5αリダクターゼの働きが阻害されると、TGF-βが生成されにくくなるため、AGAにともなう抜け毛を予防する効果が期待できます。

毛母細胞の活性化


亜鉛が細胞の分裂や増殖に深く関わっている点に関しては先述の通りです。


髪の毛は毛母細胞の分裂によって成長するため、亜鉛の摂取により細胞分裂・増殖が活発化すれば、育毛効果が期待できます。


亜鉛はDNAとRNAの合成にも関わっているため、健康な髪の毛の成長にとって欠かせないミネラルと言えるでしょう。

亜鉛の適切な摂取方法


亜鉛は肉類や魚介類、海藻、豆類、穀類などさまざまな食品に微量ずつ含まれているため、日々の食事の栄養バランスを考えて摂取するのがポイントです。


亜鉛の推奨摂取量は年齢・性別により異なっており、20代〜40代男性の場合は推定平均必要量が9mgで推奨量は11mgです。


ここでは、亜鉛を多く含む食品やサプリメントの選び方、過剰摂取のリスクについて解説します。

亜鉛を含む食品


亜鉛を多く含む主な食品と含有量、目安量は、以下の通りです。

 

食品

亜鉛含有量(可食部100gあたり)

目安重量

牡蠣(かき)

14.0mg

むき身で15g(1個当たり)

カタクチイワシ

7.9mg

1食あたり20g

豚レバー

6.0mg

100g(焼き肉で1人前)

牛もも肉

4.5mg

200g(1枚あたり)

焼き海苔(のり)

3.6mg

2g(1枚あたり)

アーモンド

3.6mg

14g(10粒あたり)

豚肩ロース

3.2mg

200g(1枚あたり)

しらす干し

3.0mg

5g(大さじ1杯あたり)

カットわかめ

2.8mg

10g(1人前)

ウナギのかば焼き

2.7mg

100g(串1本あたり)

切り干し大根(乾燥状態)

2.1mg

10g(1食あたり)

鶏モモ肉(皮付き)

1.6mg

200g(1枚あたり)

枝豆

1.4mg

20g(10個あたり)

マサバ

1.1mg

500g(1尾あたり)

亜鉛サプリメントの選び方


食事の時間が不規則な方や忙しくて昼食を抜く機会が多い方、自炊をする時間がない方などは、サプリメントで亜鉛を補う方法があります。


亜鉛のサプリメントを選ぶ際には、以下の5点を押さえておきましょう。

 

  • 1日に必要な亜鉛が手軽に補給できる
  • 飲みやすい
  • 継続して購入できる価格帯である
  • 国内の信頼できるメーカーである
  • 余計な添加物が含まれていない


亜鉛に限らずサプリメントは長期的に服用する必要があるため、継続して購入できる価格帯の飲みやすい商品を選ぶと良いでしょう。


亜鉛の吸収を妨げる恐れがあるため余計な添加物が含まれた商品は避け、安全のため国内のメーカーが製造・販売しているサプリメントを選ぶのがおすすめです。

過剰摂取のリスク


日常の食事に用いる食品には微量の亜鉛しか含まれていないため、通常の食事で亜鉛を過剰摂取する可能性は低いと考えられます。


ただし、亜鉛のサプリメントを併用している方は、過剰摂取に気をつける必要があります。


亜鉛の耐容上限量は、20歳〜29歳の男性で40mg、30代・40代の男性で45mgです。


亜鉛を過剰に摂取した場合、銅欠乏症や貧血を引き起こしたり、骨や毛髪に異常を来したりする恐れがあるため注意が必要です。

亜鉛以外の抜け毛対策


抜け毛は亜鉛不足だけで起こる訳ではないため、日頃から以下の3点も意識して予防に取り組む必要があります。

 

  • ストレス管理
  • 頭皮ケア
  • バランスの取れた食事


ここでは、亜鉛以外に行いたい3つの抜け毛対策について解説します。

ストレス管理


抜け毛を改善・予防するためには、日頃からストレスを管理することが大切です。


ストレスが蓄積すると自律神経のうち交感神経が優位になり、血行不良による頭皮の栄養状態の低下を引き起こしやすくなります。


また、交感神経が優位に傾くと睡眠の質が低下するため、夜間に分泌される成長ホルモンの分泌量が減少し、髪の毛の成長に悪影響をおよぼす可能性が高くなります。


日々忙しく過ごす20代〜40代の男性がストレスと無縁でいるのは困難なため、自分なりのストレス発散法を見つけて、定期的に実践するよう心がけましょう。

頭皮ケア


抜け毛を改善・予防するためには、日々の頭皮ケアが欠かせません。


例えば誤った洗髪方法により頭皮環境が悪化すると、髪の毛の成長が妨げられ抜け毛や薄毛のリスクが増加します。


毎日の洗髪は以下の手順で丁寧に行い、頭皮環境を良好に保つよう意識しましょう。

 

  1. 洗髪の前にブラシで髪の毛をとかす
  2. 髪の毛だけでなく頭皮も予洗いする
  3. シャンプーを手のひらでしっかりと泡立ててから使う
  4. 洗い残しがないよう十分にすすぐ
  5. 毛先から水滴が落ちない程度にタオルドライを行う
  6. ドライヤーで頭皮や髪の毛を適度に乾かす


洗髪の際の湯温は、36〜38℃のぬるま湯に設定しておきましょう。湯温が低すぎると皮脂が十分に洗い流せません。


反対に、湯温が高すぎると頭皮を守ってくれる皮脂膜まで洗い流してしまうため注意が必要です。

バランスの取れた食事


髪の毛は日々の食事から摂取する栄養素を元に作られるため、抜け毛予防に効果的な栄養バランスを意識して日々の献立を作成しましょう。


髪の毛の成長を促進したり、頭皮環境を良好に保ったりするためには、以下の栄養素および食品を積極的に摂取するよう意識してください。

 

栄養素

期待できる効果

多く含む食品

タンパク質

髪の毛を作る原料となる

肉類・魚類・豆類・乳製品・鶏卵など

ビタミンC

コラーゲンの生成をサポートする

アセロラ・ピーマン・柑橘(かんきつ)類など

ビタミンE

髪の毛や頭皮の老化を予防する

ナッツ類・うなぎ・カボチャ・大豆など

抜け毛の効果的な治療方法


生活習慣の見直しや正しいヘアケアで抜け毛が減らない方は、AGA(男性型脱毛症)をはじめとする脱毛症を発症している可能性が疑われます。


AGAは男性に見られる代表的な脱毛症で進行型の特徴があるため、発症が疑われるにもかかわらず治療を受けないと、薄毛がゆっくり確実に進行します。


そのため、薄毛が深刻化する前に治療を始めることが重要です。

AGAの診断と治療


AGAを発症しているかどうかは医師の問診・視診で大半が判明します。場合によってはマイクロスコープで頭皮や髪の毛の状態を詳しく観察するケースもあります。


AGAの一般的な治療法は薬物療法です。5αリダクターゼの働きを阻害するプロペシアやザガーロ、頭皮の血行を促進して発毛を促すミノキシジルなどが代表的な治療薬です。


薬物療法では効果が期待できないほど薄毛が進行しているケースでは、自毛植毛が勧められることもあります。

AGA治療に関するご相談なら新宿AGAクリニックへ


亜鉛は髪の毛の原料となるケラチンを合成する際に欠かせない必須ミネラルの一種で、不足すると抜け毛や薄毛リスクを高める可能性があります。


しかし、薄毛の原因は亜鉛不足とは限らないため、抜け毛が気になる方はまず専門の医療機関で検査を受け、原因を突き止めることが重要です。


新宿AGAクリニックではAGAだけでなく、薄毛全般の治療を行っています。抜け毛や薄毛が気になりはじめた方は、まずは無料カウンセリングでお気軽にご相談ください。


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