女性の薄毛の種類と原因とは?確実に治したい場合にはどうしたらいい?
薄毛は男性の問題だと思われがちですが、女性の中にも薄毛に悩まされている方が少なくないことをご存じだったでしょうか。
中高年以降の女性はもちろんのこと、若い女性の中にも抜け毛や薄毛で悩んでいる方が少なくありません。それでは、なぜ女性に抜け毛や薄毛が起こるのでしょうか。
こちらのページでは、女性に見られる薄毛の種類や原因、症状の特徴、および対処法などを紹介しています。薄毛にお悩みの女性の方や、治す方法や対策を知りたい方はご一読下さい。
目次
女性の薄毛の種類と原因
始めに、女性の薄毛の種類とその原因、症状の特徴について紹介します。女性に見られる薄毛は主に以下の8タイプに分類されます。
女性男性型脱毛症(FAGA)
女性に見られる代表的な薄毛として挙げられるのが、女性男性型脱毛症(FAGA)です。FAGAは英語のFemale Androgenetic Alopeciaの頭文字を取った略語で、直訳すると女性に見られる男性ホルモンに起因する脱毛症です。
男性に見られる薄毛の大半を占める脱毛症がAGAなのですが、AGAは男性ホルモンのバランスが変化することで発症リスクを高めます。
女性の体内にもわずかながら男性ホルモンが存在しており、更年期の頃に女性ホルモンの分泌量が減少すると、相対的に男性ホルモンの分布量が増加します。その結果、女性男性型脱毛症の発症リスクが高くなるのです。
休止期脱毛症
休止期脱毛症について理解するためには、ヘアサイクルについて知っておく必要があります。ヘアサイクルは髪の毛が生えてから抜け落ちるまでの周期を意味します。
健康な髪の毛の場合、ヘアサイクルは4年から6年(男性の場合は3年から5年)となっており、その大半を髪の毛の成長期が占めています。
ところが、何らかの原因によって髪の毛の成長期が短縮されると、髪の毛が抜け落ちる時期である休止期が早く訪れるのです。その結果、女性であっても薄毛を発症するリスクが高くなります。
びまん性脱毛症
びまん性脱毛症も、女性に特徴的な脱毛症の1つです。びまんには広がるとか蔓延るといった意味があり、広範囲に渡って髪の毛のボリュームが減少するといった特徴を持ちます。
男性に見られる薄毛の場合、頭頂部の地肌が目立ったり、額の両サイドが後退したりする特徴を持ちますが、びまん性脱毛症の場合は、局所が禿げ上がるようなことはありません。
びまん性脱毛症の原因としては、睡眠不足や疲労といった生活習慣の乱れ、過度のダイエットや偏った食事などの食習慣、パーマやヘアカラーによる頭皮へのダメージ、ストレス、血行不良など様々なことが挙げられます。
円形脱毛症
円形脱毛症は、男性だけでなく女性や子どもにも見られる脱毛症の1種です。発症する4人に1人が15歳以下といったデータもありますが、男女での発症例の差は特にありません。
円形脱毛症の原因についてはよく分かっていないことも多いのですが、現在では自己免疫疾患説が有力となっています。
外部の侵入者から身体を守るべき免疫系によって毛包が攻撃されることで、抜け毛を引き起こすと考えられています。
円形脱毛症は症状の程度によって単発型、多発型、蛇行型、全頭型、汎発型に分類されており、薄毛の範囲が広くなるほど完治が困難です。
分娩後脱毛症
分娩後脱毛症は、出産後の女性に多く見られる脱毛症です。妊娠中の女性の体内では、妊娠状態を維持したり、出産をスムーズにしたりする目的で、女性ホルモンが活発に分泌されます。
ところが、出産に伴って女性ホルモンの分泌量が激減すると、女性らしさの象徴でもある髪の毛が抜け落ちやすくなるのです。分娩後脱毛症は通常、半年から1年の間に快方へと向かうのが一般的です。
脂漏性脱毛症
脂漏性脱毛症は、脂漏性皮膚炎に伴って起こる脱毛症です。私たちの皮膚には多数の常在菌が棲んでいるのですが、中でも真菌の1種であるマラセチアには、皮脂をエサとして増殖する特徴があります。
頭皮に住んでいるマラセチアが皮脂をエサとして繁殖すると、脂漏性皮膚炎を発症し、抜け毛を引き起こすリスクが高くなります。
牽引性脱毛症・圧迫性脱毛症
牽引性脱毛症や圧迫性脱毛症は、頭皮への牽引力や圧迫によって、局所への血流が阻害されることで起こります。
牽引や圧迫を引き起こす原因としては、いつも髪の毛を結んでいることや、同じ箇所で分けていることなどが挙げられます。
薬剤性脱毛症
女性に見られる脱毛症としては、薬剤性脱毛症も挙げられます。特定の病気を治療するための薬を服用することで、抜け毛のリスクを高める可能性があります。
代表的な薬剤としては、抗がん剤がよく知られています。その他にも、高血圧や脂質異常症の治療薬を服用することで、抜け毛のリスクを高めることがあります。
女性の薄毛への対策は?
女性の薄毛を引き起こす原因は実に様々なのですが、生活習慣や誤ったヘアケア、血行不良などが原因で抜け毛が増えている場合、次のような対策を講じることで、薄毛を改善することが期待できます。
薄毛・抜け毛対策用のシャンプーにする
女性の薄毛が気になる場合、薄毛や抜け毛対策用のシャンプーにするといった方法があります。意外に思われるかもしれませんが、普段使っているシャンプーによって、抜け毛のリスクを高めている可能性があります。
特に市販のシャンプーには、頭皮や髪の毛にとって好ましくない成分が含まれていることも多く、知らない内に頭皮環境の悪化を招き、抜け毛や薄毛のリスクを高めているケースもあります。
薄毛や抜け毛を改善・予防するためには、髪の毛や頭皮に優しいアミノ酸系のシャンプーを選ぶと良いでしょう。育毛用シャンプーや薬用シャンプーでも構いません。
育毛剤・発毛剤を使った頭皮ケアをする
女性の薄毛を改善する場合、育毛剤や発毛剤を利用する手もあります。育毛剤には頭皮の血行を促進したり、髪の毛の成長をサポートしたりする働きがあります。
女性の場合、女性ホルモンの1種であるエストロゲンと似た働きを持つ、イソフラボンを配合した育毛剤を利用するのがおすすめです。
ただし、育毛剤はあくまでも髪の毛を育むための商品であり、発毛効果はそれほど期待できません。積極的な発毛効果を望むのであれば、発毛剤を利用するのが効果的です。
女性の発毛に有効な成分としては、厚生労働省が認可しているミノキシジルが挙げられます。ミノキシジルを配合した発毛剤は、薬局や通販で購入することも可能です。
生活習慣を改善し、睡眠をとる
生活習慣を改善し、睡眠をとることも、女性の薄毛を改善するのに効果的です。髪の毛は毛母細胞の分裂によって成長しますが、細胞分裂は私たちの睡眠中に活発化します。
このため、睡眠時間を確保し、良質の睡眠を心がける必要があるのです。良質の睡眠を得るためには、お風呂で身体を温めたり、寝る前にストレッチしたりすると良いでしょう。
若い世代(20~30代)の女性でも薄毛になる?
女性の薄毛といった場合、中高年以降の方に見られると思われるかもしれません。実際には、加齢以外の原因で薄毛になるケースも珍しくありません。
例えば20代や30代の若い女性の場合、ダイエット目的で無理な食事制限を続けると、髪の毛を成長させるためのエネルギーが不足し、結果として抜け毛や薄毛を招く可能性があります。
また、妊娠・出産に伴って分娩後脱毛症を発症するケースがあれば、ストレスによってびまん性脱毛症を発症するケースもあります。
女性の薄毛は治るの?
男性に見られる代表的な脱毛症であるAGA(男性型脱毛症)には、進行型という特徴があります。このため、AGAに関しては完治するといった概念がそもそもありません。
円形脱毛症の場合は完治が難しいケースもあるのですが、女性に見られる薄毛は、適切に対処することで、改善できる可能性が高くなっています。
分娩後脱毛症の場合は、産後半年から1年程度で自然に治ることも珍しくありません。その他の脱毛症であっても、男性よりは治る可能性が高い傾向も見られるので、仕方がないとあきらめる必要はありません。
薄毛を確実に治す方法はクリニックや病院へでの治療がベスト
女性に薄毛を確実に治すのであれば、薄毛治療専門のクリニックや、病院で治療を受けるのがベストです。
確かに薄毛には生活習慣やストレスが関わっていることもあるのですが、自己流で対処している場合、原因から改善できていない可能性もあります。
医療機関では抜け毛や薄毛がなぜ起こっているのか、原因をハッキリさせることが可能です。また、様々な治療法も提供しているため、薄毛の早期改善が期待できます。
まとめ
薄毛は男性だけでなく、女性にとっても非常にデリケートなお悩みの1つです。年齢とともに誰でも髪の毛のボリュームが減少することはありますが、20代や30代で薄毛になってしまうと、周りの目が気になることもあるでしょう。
そのような場合は、薄毛治療専門のクリニックで原因を明らかにして、適切な治療を受けると良いでしょう。
男性の場合と比べ、女性の薄毛は比較的改善しやすくなっています。薄毛を気に病んでいる間に、さらに薄毛が進行する可能性もあります。
このため、抜け毛や薄毛が気になる時は、なるべく早めに専門医まで相談することをおすすめします。まずは薄毛治療専門のクリニックで行っている、無料カウンセリングを受けるのも良いでしょう。
薄毛・抜毛などの髪の毛に関するトラブルは、新宿AGAクリニックにご相談ください。
【 経歴 】
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長、多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
【 資格 】
日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、麻酔科標傍医、日本レーザー医学会認定医
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