かゆみの原因であるフケをとる方法|乾燥対策や予防法を紹介
フケは新陳代謝の一環として見られる生理現象であり、誰にでも起こりうるものです。ですがフケが全く目立たない方もいれば、フケが目立ってしまう方もいるのはなぜなのでしょうか。
今回の記事では、フケが目立つようになる原因やフケが目立つ場合の対処法、およびフケに関連する病気の可能性などについて詳しくご紹介しています。
フケに悩まされている方は、フケ症を何とか解決したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみて下さい。
かゆみを伴うフケの種類
フケという言葉はよく聞かれますが、フケには大きく分けて2つの種類があることをご存じだったでしょうか。フケへの対処法や予防法について解説する前に、まずはフケに関する基礎知識をご紹介します。
フケとは
フケは一言で申し上げますと、角層の剥がれ落ちたものを意味します。私たちの皮膚は表皮と真皮、および皮下組織によって構成されています。
皮膚の最表面には数層から構成される角層があり、日々新たな角質細胞が生み出され、生まれ変わり続けています。このことを皮膚の新陳代謝(ターンオーバー)と呼んでいます。 つまり、フケは誰にでも見られる当たり前の生理現象と言えるのです。
ただ、ターンオーバーの周期が乱れたり頭皮環境が悪化したりすると、フケが目立つようになるのです。その場合、フケ症と呼ばれることもあります。
フケ症の程度は人によって様々なのですが、重度になると痒みを伴うケースも少なくありません。痒いからといって頭皮を掻いてしまうと、さらにフケの量が増えるという悪循環に陥ります。
2種類のフケ
フケには大きく分けて2つの種類があります。自分のフケがどちらの種類であるのかを知ることで、自分に合った対処法を選択することが可能となります。
乾性フケ
乾性フケはその名の通り、乾いてカサカサしたタイプのフケを意味します。色が白っぽくて、粒が小さいといった特徴もあります。空気が乾燥する秋から冬にかけて多く見られます。
どちらかというと女性に多く見られるタイプのフケで、皮脂の分泌量が少ないことや、ターンオーバーの周期が短くなっていることなどが原因となります。また、頭皮が乾燥していると痒みも出やすくなります。
脂性フケ
脂性フケは乾燥肌とは反対に、皮脂の分泌量が多い男性に多く見られるタイプのフケです。空気が湿っている梅雨時から夏場に多く見られます。
乾性フケに比べると粒が大きく、黄色っぽくてジメジメしているのが特徴です。皮脂をエサとする細菌が異常に繁殖した場合、フケに伴って痒みを生じることも少なくありません。
日頃からできる2つのフケ対策
フケは皮膚のターンオーバーによってできるものであり、ターンオーバーの周期が正常であり、なおかつ頭皮環境が良好に保たれていれば、それほど目立つようなことはありません。
そこで、日頃からできる2つのフケ対策をご紹介します。
ヘアケア(シャンプー)の見直し
頭皮環境を良好に保ち、ターンオーバーが正常に行われるためには、ヘアケアを見直すことが重要です。正しいヘアケアを行うことで、フケが徐々に目立たなくなってくるでしょう。
髪の毛を洗う場合はシャンプーを使うのが一般的ですが、シャンプーの多くはそもそもヘアケアを目的に作られていません。そのため、強力な洗浄成分によって頭皮環境を悪化させる可能性があるのです。
フケ対策に用いるのであれば、低刺激のアミノ酸系シャンプーを利用しましょう。どれを選んでいいか分からない場合は、育毛用シャンプーや薬用シャンプーを選ぶと良いでしょう。
シャンプーをする際には、いきなり地肌にシャンプーを付けるのではなくお湯をかけて手のひらで伸ばして数箇所に分けて塗布するよう心がけましょう。
また、シャンプーを終えたらしっかりと洗い流し、シャンプー剤が頭皮に残らないよう注意しましょう。洗髪を終えたらドライヤーで適宜乾かし、濡れた状態が続かないようにします。
生活習慣の改善
ターンオーバーの周期を正常に保つ場合、重要となるのが血液の循環をスムーズにしておくことです。そのためには、次のような生活習慣を心がけることが重要です。
十分な睡眠
ターンオーバーの周期を正常に保ち、フケを予防するためには、十分な睡眠時間を確保することが求められます。私たちの体内では、睡眠からしばらくして成長ホルモンの分泌が始まります。
成長ホルモンは成長期だけでなく、私たちの生命活動が続く限り分泌され続けます。成長ホルモンが分泌される夜間には細胞分裂が活発になり、皮膚のターンオーバーも促進されることとなります。
睡眠不足に陥ると、成長ホルモンの分泌に悪影響を及ぼし結果としてフケの量が増えてしまうのです。フケを改善・予防するためには、日頃から睡眠時間を十分に確保するよう心がけましょう。
バランスの良い食事
バランスの良い食事もフケの改善・予防に繋がります。皮膚はタンパク質から作られているため、日頃から良質のタンパク質を摂取するよう心がけましょう。
また、皮膚のターンオーバーを正常に保つためには、ビタミン類やミネラルの摂取も欠かせません。日々の食事にフレッシュな野菜や果物を取り入れるよう意識しましょう。
喫煙習慣の見直し
自分でできるフケ対策としては、喫煙習慣を見直すことも挙げられます。タバコは百害あって一利なしと言われますが、その理由の1つが、タバコに含まれるニコチンにあります。
ニコチンには毛細血管を収縮させ、血液の循環を阻害する作用があります。頭皮の血行が悪くなってしまうと皮膚を再生させるためのエネルギーが不足し、結果としてフケが増えてしまうのです。
フケが発生する5つの原因
ここまで自分でできるフケ対策についてご紹介してきましたが、根本からフケ症を改善するのであれば、もっと詳しくフケが発生する原因について知っておく必要があります。
フケが発生する原因としては、主に次の5つの点が挙げられています。
原因① 誤ったシャンプー方法
フケが発生する原因としては、誤ったシャンプー法が挙げられます。例えば、シャンプーした後にしっかり洗い流さないとシャンプーによって頭皮の炎症が起こり、フケの量の増大に繋がることがあります。
また、頭皮に残されたシャンプーと皮脂、ホコリ、フケなどが混じり合い、毛穴に詰まることもあります。このような状態が続くと、次第にベタベタとした脂性フケの量が増える結果となります。
一方、髪の毛や頭皮を洗い過ぎることもフケの量の増大に繋がることがあります。髪の毛や頭皮を洗い過ぎてしまうと頭皮を守るべき皮脂まで奪われ、頭皮の乾燥を招いてしまうのです。その結果、白っぽい乾性フケの量が増えることとなります。
原因② 頭皮の乾燥
頭皮の乾燥も、フケが発生する原因となります。冬場に頭皮が乾燥することは珍しくありませんが、夏場であってもドライヤーを掛けすぎると、頭皮の乾燥を招き乾性フケの量が増大することに繋がります。
また、夏場に紫外線対策をしていないと、フケの量の増大に繋がることがあります。紫外線が皮膚にあたると、皮膚がやけどを起こしてしまいます。火傷後の皮がいずれ剥けるように、紫外線が当たった箇所の頭皮もフケとして剥がれ落ちるのです。
原因③ ストレス
ストレスの存在も、フケが発生する原因となります。冒頭でもお話ししましたように、基本的にターンオーバーの周期が正常でありなおかつ頭皮環境が良好に保たれていれば、フケがそれほど目立つようなことはありません。
逆に言うと、ターンオーバーの周期が乱れて頭皮環境が悪化すれば、フケが目立つようになるわけです。そして、ターンオーバーの周期を乱したり、頭皮環境の悪化を招いたりする原因の1つがストレスなのです。
ストレス状態が昂じると、自律神経のうち交感神経が優位に傾きます。交感神経が優位になると、血管が収縮して、血液の循環が悪くなります。
頭皮へと送られる血液の量が減少した場合、ターンオーバーを活発化させるためのエネルギーが不足し、頭皮環境を良好に保つための栄養も不足します。その結果、フケの量が増えてしまうのです。
原因④ 生活習慣の乱れ
フケが発生する原因としては、生活習慣の乱れも挙げられます。先ほども述べましたように、皮膚のターンオーバーを正常に保つためには普段の食事からタンパク質など必要な栄養素を摂取することが欠かせません。
また、睡眠不足に陥ると皮膚のターンオーバーに悪影響を与え、結果としてフケの量が目立つようになります。フケの量が目立つ場合、普段の生活習慣を振り返ってみることが重要と言えます。
皮脂の過剰な分泌も、フケが発生する原因となります。特に黄色っぽくてベタベタとした粒の大きなフケが目立つ場合は皮脂の過剰な分泌が起こっていることを疑ってみましょう。
皮脂の分泌量が多くなる原因としては、脂っこい食品やジャンクフード、スナック菓子の食べ過ぎ、ストレス、頭皮を不潔にしていることなどが挙げられます。
医療機関への受診が必要な場合|フケから考えられる4つの皮膚の病気
フケの量があまりにも多かったり長期間に渡って多くのフケが出る場合は何らかの皮膚の病気を発症している可能性もあります。そこで、フケから考えられる4つの皮膚の病気をご紹介します。
乾癬(かんせん)
乾癬は皮膚細胞の増殖速度が異常に速いことで起こる皮膚の病気で、発症すると銀白色の鱗屑(りんせつ・鱗のような皮膚が剥がれること)が生じ、皮膚が赤っぽくなって盛り上がります。
細胞の増殖速度が早くなる理由については、ハッキリとしたことが分かっていません。再発を繰り返すといった特徴もあるため、発症が疑われる場合は速やかに皮膚科の専門医まで相談しましょう。
白癬疹(はくせんしん)
白癬疹は真菌感染に対して起こる身体の反応を意味します。細菌に感染すること自体を白癬疹と呼ぶのではなく、身体のどこかで起こった細菌感染によるアレルギー反応が、その他の箇所にあらわれたものを白癬疹と呼んでいるのです。
白癬疹の特徴として痒みを伴うことが挙げられますが、素人には原因が分からないことも少なくないため、皮膚間の専門医に見てもらうことが重要です。
癜風(でんぷう)
癜風はなまずとも呼ばれる皮膚の病気で、細菌に感染することで発症します。原因菌となるのが癜風菌であることから、このような病名が付けられています。
癜風菌はもともと私たちの皮膚に棲みつている常在菌なのですが、何らかの原因によって発症に至ると考えられています。ハッキリとした原因はよく分かっておらず、健康な人が発症するケースも少なくありません。
脂漏性皮膚炎
脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)は、皮脂の分泌量が過剰な方に多く見られる皮膚の病気です。皮脂の分泌量が多い箇所であればどこでも発症しうるのですが、頭皮や鼻の脇、胸、背中、脇などに特に多く見られます。
初期段階では痒みがないため、発見に遅れることも少なくありません。脂漏性皮膚炎の原因となるのは、皮膚の常在菌の一種であるマラセチアです。皮脂の分泌量が過剰になると、マラセチアが異常繁殖し、脂漏性皮膚炎の発症リスクを高めるのです。
AGA治療に関するご相談なら
フケは誰にでも見られる生理現象の一種ですが、あまりにもフケの量が多い場合や、フケの目立つ状態が続く場合、何らかの皮膚の病気を発症している可能性があります。
まずは皮膚科の専門医に相談し、病気かどうかを確認しましょう。病気が原因ではなかった場合、生活習慣や食習慣、洗髪習慣、ストレス、喫煙習慣などがフケの原因となっている可能性もあります。 その場合は、生活習慣などを見直し、フケを根本から改善することが重要です。
しかし、フケの原因がハッキリとは分からないこともあると思います。 そのような場合、新宿AGAクリニックまでお気軽にご相談下さい。
特に抜け毛がある場合、なるべく早めに対処しないと、薄毛に繋がる可能性もあります。カウンセリングは無料で行っていますので、まずはお電話かメールでご相談ください。
【 経歴 】
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長、多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
【 資格 】
日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、麻酔科標傍医、日本レーザー医学会認定医
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