フィナステリドだけの内服でもAGAには効果あり?内服以外の改善方法も
世界で初めて製造されたAGA(男性型脱毛症)の治療薬はプロペシアです。プロペシアには有効成分としてフィナステリドが配合されています。フィナステリドには、AGAの原因となる酵素の働きを阻害し、抜け毛を予防する効果が期待されています。
プロペシアを始めとするフィナステリド錠は、AGA治療を行う際によく用いられる医薬品の1つです。しかし、フィナステリド錠だけ内服していても、なかなか効果を実感できない方もいらっしゃるようです。
こちらの記事では、フィナステリド錠だけを内服しているときに効果を感じられない理由や、薄毛の改善・予防のために必要な生活習慣などについて解説しています。AGA治療において、フィナステリドだけの内服で効果があるのか知りたい方は参考にしてみて下さい。
目次
フィナステリドだけの内服はAGAに効果ある?
AGAを治療する場合において、フィナステリド錠だけの内服で効果は期待できるのでしょうか。フィナステリド錠の服用とAGAの改善に関しては、次のようなことが言えます。
- フィナステリドを1年以上内服すれば効果実感しやすい
- 増毛するならフィナステリドだけでは足りない場合も
フィナステリド錠に限った話ではありませんが、AGA治療薬の効果は実感できるまでに時間がかかるものです。上記の2点について、さらに詳しく解説します。
フィナステリドを1年以上内服すれば効果実感しやすい
フィナステリド錠を用いてAGA治療を行う場合、1年以上内服を続けると、効果が実感しやすいというデータが出ています。例えば頭頂部の薄毛の場合、フィナステリド錠の服用継続によって、以下のような改善効果が期待できるとされています。
フィナステリド錠の服用期間 |
軽度以上の改善が見られた割合 |
現状維持できた割合 |
1年 |
58% |
40% |
2年 |
61% |
36% |
3年 |
72% |
25% |
上記の表からも分かるように、フィナステリド錠の服用を継続したにも関わらず、AGAが進行したのは全体の2%〜3%に過ぎません。
増毛するならフィナステリドだけでは足りない場合も
増毛が目的である場合には、フィナステリド錠の服用だけでは満足できる効果が得られない可能性もあります。フィナステリドには、AGAの原因となる5α-リダクターゼの働きを阻害し、抜け毛を予防する作用があります。
しかし、フィナステリド錠はどちらかというと抜け毛の予防を目的とする治療薬です。そのため、増毛を目的とする場合には、フィナステリド錠だけでなく、発毛を促す効果のあるミノキシジル外用薬を併用するのが望ましいとされています。
フィナステリドだけ内服して治療効果を感じられないならAGA以外の可能性
フィナステリド錠だけ内服していても治療効果を感じられない場合には、AGA以外の脱毛症などを発症している可能性も疑われます。
フィナステリド錠を服用する目的は、あくまでもAGAによって引き起こされている抜け毛を予防することです。そのため、AGA以外の原因によって抜け毛が起こっている場合には、フィナステリド錠を内服しても効果は期待できません。
AGA以外の脱毛症としては、円形脱毛症や粃糠性(ひこうせい)脱毛症、牽引性脱毛症などが挙げられます。また、生活習慣が原因で抜け毛の量が増えることもあります。
フィナステリドだけで効果を感じられないときは生活習慣の見直しを
フィナステリドだけで効果を感じられないときには、以下のような生活習慣の見直しを行いましょう。
- 食生活を見直す
- 適度に運動する
- 睡眠時間を確保する
- 喫煙や飲酒は控えめに
- 紫外線予防を行う
- 洗髪の方法を改善する
それぞれの点について詳しく解説します。
食生活を見直す
フィナステリドだけで効果を感じられない場合、食生活を見直してみましょう。私たちの髪の毛は、日々の食事から摂取する栄養素によって作られています。
例えば、髪の原料となるケラチンはタンパク質の一種であるため、日々の食事に良質のタンパク源を取り入れることが重要です。タンパク質は体内でアミノ酸レベルに分解され、再合成されてケラチンへと変化するのですが、その際に必要となる栄養素が亜鉛です。
また、頭皮環境を良好に保つためには、ビタミン類やミネラルをバランスよく摂取することも欠かせません。糖質や脂質を多く含む食品を好んで摂取していると、頭皮環境の悪化や皮膚の老化を招くため、AGAの治療中はなるべく控えるようにしましょう。
適度に運動する
フィナステリドだけで効果を感じられない場合、適度に運動することも重要です。フィナステリド錠とミノキシジル外用薬の併用が効果的とされる理由の1つが、ミノキシジルに血管を拡張し、血液の循環を促す働きがあるためです。
血液の循環が促進されれば、それだけ効率よくフィナステリド錠の有効成分を薄毛の箇所へと送り届けることが可能となります。また、血行が促進されると、毛母細胞の分裂に必要な栄養素が十分に頭皮へ行き渡る結果にも繋がります。
運動と言っても激しく身体を動かす必要はありません。一駅前で降りて家まで歩いたり、エスカレーターやエレベーターを利用せずに階段を使ったりするだけでも、十分に血行を促進する効果が期待できます。
睡眠時間を確保する
睡眠時間を確保することも、フィナステリドだけで効果を感じられない場合に重要なポイントの1つです。いくらフィナステリド錠を服用していても、睡眠不足や睡眠の質の低下が続けば、髪の毛の成長を妨げてしまうためです。
睡眠中には脳下垂体から成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンは成長期だけでなく私たちが生命活動を終えるまで分泌され、細胞分裂を活性化させ、損傷部位の修復などを行います。
髪の毛は毛母細胞が分裂して成長するのですが、睡眠の質が低下して成長ホルモンの分泌量が減少した場合、毛母細胞の分裂が滞り、結果として抜け毛のリスクを高めるのです。良質の睡眠を確保するためには、なるべく早寝早起きを心がけましょう。
喫煙や飲酒は控えめに
フィナステリドだけで効果を感じられない場合には、喫煙や飲酒を控えめにすることも求められます。タバコに含まれるニコチンには毛細血管を収縮させる作用があります。
頭皮には毛細血管が多く分布しているため、血行不良による栄養不足が、抜け毛のリスクを高めてしまうのです。アルコールを多量に摂取した場合、アルコールの分解に体内の水分が使われ、いわゆるドロドロ血液となり、血行不良を引き起こします。
また、アルコールを代謝させるために身体のエネルギーが使われるため、髪の毛の成長に必要なエネルギーが不足する結果となりかねません。AGA治療中はなるべく禁煙し、お酒も控えめにすることが基本です。
紫外線予防を行う
フィナステリドだけで効果を感じられない場合には、紫外線予防を行うよう意識しましょう。紫外線には物質を破壊する強力な作用があります。ベランダに長く放置した洗濯ばさみが、少しの力で砕けるのもそのためです。
頭皮や髪の毛は紫外線に晒されやすい位置にあるため、普段から紫外線予防を心がけ、頭皮や髪の毛へのダメージを避けるようにしましょう。
近年になり男性用の日傘も販売されるようになっているため、真夏の日差しが強い時期には日傘の利用も検討すると良いでしょう。また、紫外線は晴れの日だけでなく、曇りの日にも降り注いでいるため、天候に関わらず外出の際には紫外線対策を行いましょう。
洗髪の方法を改善する
フィナステリドだけで効果を感じられない場合には、洗髪の方法も見直しましょう。特に男性の場合は髪を洗う際に、頭皮をゴシゴシ擦っている方も多いのではないでしょうか。
頭皮をゴシゴシ擦ると皮膚にダメージが加わり、頭皮環境を悪化させやすくなります。洗髪の際には指の腹で頭皮をゆっくりと動かすように、優しく洗うことが基本です。また、タオルで髪の毛を乾かすときにも、タオルに水分を吸着させるように優しく拭き取りましょう。
毎日シャンプーしているのに痒みや臭いが気になる場合、洗い残しがあるのかもしれません。洗い残しは雑菌繁殖の原因となるため、シャンプーは38度程度のお湯でしっかりと洗い流すよう意識しましょう。
フィナステリドの内服について不安があれば新宿AGAクリニックへ
フィナステリドの内服について不安がある場合には、新宿AGAクリニックまでご相談ください。フィナステリド錠(プロペシアなど)はAGA治療の際に用いられるポピュラーな医薬品の1つで、継続して服用することで大部分の方に現状維持以上の効果が見られます。
フィナステリドだけで効果が感じられない場合には、AGA以外の脱毛症を発症している疑いや、生活習慣が乱れている可能性もあります。
抜け毛の原因は1つだけではなく、複数の要因が複雑に絡み合っていることも少なくありません。そのため、まずは抜け毛や薄毛の原因を突き止めることが重要です。
新宿AGAクリニックでは、AGAを始めとする薄毛治療を専門とした医療機関です。カウンセリングは無料で行っているため、抜け毛や薄毛に関する疑問やご相談など、何でも専門のカウンセラーまでお問い合わせ下さい。
【 経歴 】
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長、多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
【 資格 】
日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、麻酔科標傍医、日本レーザー医学会認定医
«前へ「髪の生え際のニキビができやすい原因とは-7つの対処法も紹介!」 | 「硬毛の人ははげやすい?はげる原因と対策を知って薄毛予防を」次へ»