ノコギリヤシの髪の毛に対する効果とは?薄毛の改善が期待できる?
薄毛に悩まされている方の中には、インターネットなどで薄毛の改善に関する情報を集めている方もいらっしゃるのではないでしょうか。 薄毛に関する情報の中には、ノコギリヤシのサプリメントが効果的というものもあります。
ノコギリヤシは北米や中南米、メキシコにかけて自生しているヤシ科の植物で、その果実は先住民族によって食品や薬として扱われていました。 今回の記事では、ノコギリヤシの髪の毛に対する効果や薄毛改善との関係についてご紹介します。
目次
ノコギリヤシが薄毛に与える効果は?髪の毛の成長を助ける?
ノコギリヤシは、古くから先住民族であるインディアンによって薬として利用されており、現代でも民間療法に用いられることがあります。 では、ノコギリヤシは薄毛に対して、どのような効果が期待されているのでしょうか。
5αリダクターゼを抑制することが期待できる
ヨーロッパでは、ノコギリヤシを有効成分とした医薬品が、前立腺肥大症の治療薬として認可されています。 前立腺肥大症の発症には、体内の酵素の一種である5α-リダクターゼの働きが深く関わっています。
5α-リダクターゼには、男性ホルモンの一種であるテストステロンをジヒドロテストステロン(DHT)へと変化させる働きがあります。 ジヒドロテストステロンの産生量が増加すると、前立腺肥大症を発症するリスクが高まるだけでなく、AGA(男性型脱毛症)が進行しやすくなる可能性も高まります。
このため、ノコギリヤシを服用することで、薄毛を改善することが期待されているのです。
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医学的な根拠はない
軽度から中等度のAGAの方に、ノコギリヤシの投与を毎日、半年間に渡って続けたという実験があります。 その結果、ノコギリヤシを投与された方の38%に薄毛の改善がみられています。
しかし、このデータは海外で行われた臨床試験の結果であり、国内では、ノコギリヤシが薄毛の改善に関して有意に働いたというデータはありません。 このように、国内ではノコギリヤシによって薄毛の改善が期待できるという医学的な根拠はありませんが、薄毛が改善されたという研究結果があることは事実です。
ノコギリヤシを摂取する方法
ノコギリヤシには、前立腺肥大症やAGAの原因となる5α-リダクターゼの働きを阻害する作用がありますが、ノコギリヤシはどのようにして摂取するのでしょうか。
サプリメントで摂取する
ノコギリヤシは、サプリメントで摂取することが一般的です。 飲みやすいカプセル状のサプリメントに、髪の毛の成長をサポートしたり、頭皮環境を整えたりする目的でノコギリヤシを始め、複数の成分が含まれています。
用法・用量を守ることが大切
ノコギリヤシのサプリメントに限った話ではありませんが、医薬品はもちろんのこと、サプリメントも用法・用量を守って服用することが大切です。 サプリメントの容器の裏面には、サプリメントの用法・用量について書かれていることが一般的です。
仮に、用法・用量が明記されていない場合は、その他のサプリメントと同様に、朝と夜の2回服用すると良いでしょう。 また、ノコギリヤシは親油性(しんゆせい)という油に溶けやすい性質を持っています。 このため、脂質を含む食品を摂取した後にノコギリヤシのサプリメントを服用することで、効果を高めることが期待できます。
ただし、サプリメントは服用量が多ければ多いほど、効果が高くなるという性質のものではありません。 体調を損ねる恐れがあるので、必ず用法・用量を守るようにしましょう。
継続して摂取する
ノコギリヤシのサプリメントを利用する場合、継続して摂取することが必要です。 ノコギリヤシのサプリメントは、クリニックで処方されている薄毛の治療薬とは異なり、発毛効果がそれほど高くはありません。
クリニックで処方されている治療薬であっても、発毛効果が現れるのは早くて服用から3ヶ月、平均すると6ケ月程度が必要とされています。 サプリメントの良い点は、化学的に製造された医薬品とは異なり、天然由来の成分から作られているため、身体にかかる負担が少ないという点です。
しかし、その分だけ効果も緩やかに現れるので、すぐに効果が出ないからと摂取を中止するのではなく、ある程度の期間は継続して摂取すると良いでしょう。
ノコギリヤシに副作用はある?
ノコギリヤシのサプリメントを服用する際に、どのような副作用があるのか気になる方もいるのではないでしょうか。 天然由来の成分から作られており、比較的安全なノコギリヤシのサプリメントですが、服用の方法を誤った場合、思わぬ副作用が起きる可能性もあります。
例えば、1日当たりの摂取目安量を大幅に上回る量のサプリメントを摂取した場合、吐き気や嘔吐、めまい、頭痛といった副作用を引き起こす可能性があります。
ノコギリヤシと医薬品との相互作用については現在のところよく分かっていませんが、何らかの治療薬を服用している方は、ノコギリヤシのサプリメントを摂取する前に、担当医に相談することが必要です。 ただ、用法・用量を守ってノコギリヤシのサプリメントを摂取していれば、基本的に副作用が起きることはほとんどありません。
ノコギリヤシを使用する際の注意点
ノコギリヤシのサプリメントは天然由来の成分から製造されており、化学的に作られた医薬品に比べれば、比較的安全に利用することが可能です。 しかし、ノコギリヤシのサプリメントを利用するにあたって、いくつか注意点があります。
自己判断でAGAの治療薬と併用しない
AGAを治療する場合、プロペシアやザガーロといった治療薬を用いることが一般的です。 両者の有効成分であるフィナステリドとデュタステリドには、ノコギリヤシと同様、5α-リダクターゼの働きを阻害する作用があります。
では、ノコギリヤシとプロペシアやザガーロを併用した場合、薄毛の改善効果が上がるのかと言うと、そのような効果は期待できません。 むしろ、同じような成分を過剰摂取することにより、副作用のリスクを高めたり、肝機能障害のリスクを高めたりする可能性があります。
このため、自己判断でAGAの治療薬とノコギリヤシのサプリメントを併用することは避けましょう。
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未成年や女性は使用を控えた方が良い
ノコギリヤシのサプリメントには、男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロンを抑制する作用があるため、女性の服用は基本的に推奨されていません。
特に、妊娠中の女性が服用することは避ける必要があります。 また、未成年者に対する安全性や有効性も確認されていないことから、未成年者も服用を控えた方が良いでしょう。
信用できる会社の製品を使用する
ノコギリヤシのサプリメントを服用する場合、国内の信用できる会社の製品を使用することが重要です。
近年のアメリカにおけるハリケーンの影響や、ノコギリヤシの主要な生産地であるフロリダ州での規制、およびノコギリヤシサプリメントの人気上昇などが原因で、サプリメントの原料が不足し、偽物が出回るようになったという残念な報告もあります。
しかし、一般の方で、本物と偽物を見分けることが難しい場合もあるでしょう。 このため、国内の信用できる会社の製品を使用するように心がけましょう。
過剰に摂取しない
先述したように、ノコギリヤシのサプリメントは、用法・用量を守って服用することが大切です。 摂取目安量を超えて服用したからといって、サプリメントの持つ効果が高まることはありません。
ノコギリヤシ自体は天然由来の成分であり、それほど副作用のリスクが高いわけではありません。 ただし、サプリメントに含まれるその他の成分を過剰摂取することにより、何らかの不調が起こる可能性もあります。
ノコギリヤシのサプリメントに限ったことではありませんが、医薬品やサプリメントは決められた量を正しく服用することが重要です。
ノコギリヤシよりもクリニックでの治療が有効
ノコギリヤシのサプリメントは、天然由来の成分から作られており、副作用のリスクも少ないため、手軽な育毛用品として試してみる価値はあるでしょう。 しかし、明らかな薄毛が見られたり、抜け毛の量が増えたりしている場合、ノコギリヤシのサプリメントでは改善が期待できないこともあります。
特に、男性の薄毛の大半を占めるAGAには、進行性という特徴があります。 このため、ノコギリヤシのサプリメントで改善しようとしている内に、症状が進行してしまう恐れもあります。 AGA治療専門のクリニックでは、5α-リダクターゼの働きを阻害する作用のある、プロペシアやザガーロといった治療薬を利用し、抜け毛の予防や発毛に取り組んでいます。
実際に起こっている薄毛を根本から改善するのであれば、専門のクリニックで治療を受けることが大切です。
まとめ
ノコギリヤシのサプリメントには、男性の薄毛の原因である5α-リダクターゼの働きを阻害する作用があり、一定の薄毛予防の効果があります。 しかし、AGAを根本的に改善するのであれば、プロペシアやザガーロを利用した方が改善するでしょう。
AGAは進行型の脱毛症であるため、発症が疑われる場合、できるだけ早めに治療を開始することが大切です。 新宿AGAクリニックでは、AGAの基本的な治療薬であるプロペシアのジェネリックを、初月1,800円で提供しております。
また、男性の薄毛だけではなく、女性の薄毛や円形脱毛症など、薄毛に関する全てのお悩みにお応えしています。 カウンセリングや医師の初診、再診は無料で行っておりますので、抜け毛や薄毛が気になる方は、無料カウンセリングまで気軽にご相談下さい。
【 経歴 】
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長、多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
【 資格 】
日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、麻酔科標傍医、日本レーザー医学会認定医
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