毛生え薬とは?飲み薬などの種類や効果、選び方を解説
男性に見られる代表的な薄毛がAGA(男性型脱毛症)ですが、適切な治療を受けることで進行を遅らせたり、年齢相応の毛髪量を取り戻したりする効果が期待できます。 薄毛の改善には毛生え薬やAGA治療薬を用いることが一般的ですが、それぞれに効果が異なるため自分に合った医薬品を選ぶことが欠かせません。
こちらの記事では、毛生え薬やAGA治療薬の種類や効果、および選び方について解説します。薄毛に悩んでいる男性の方は参考にしてください。
毛生え薬について
はじめに毛生え薬がどのような医薬品なのかについて見ていきましょう。
- 毛生え薬とは?飲み薬なのか?
- 最強の毛生え薬って何?
- 毛生え薬以外のAGA治療薬はある?
ここでは上記の点について解説しています。
毛生え薬とは?飲み薬なのか?
毛生え薬は発毛剤のことを意味します。しばしば育毛剤と混同される発毛剤ですが、発毛剤が医療用医薬品であるのに対し、育毛剤は医薬部外品に分類されるヘアケア、およびスキンケアアイテムである点が大きな違いです。
毛生え薬には、主にミノキシジルなどの成分が配合されており、飲み薬(内服薬)もあれば塗り薬(外用薬)もあります。
飲み薬タイプの方が塗り薬タイプよりも高い発毛効果を期待できるケースが多いのですが、その分、副作用のリスクも増加するため注意が必要です。 特に飲み薬タイプの発毛剤には心臓への負担を増すリスクがあるため、循環器系の疾患をお持ちの方や、高血圧・低血圧の方は、毛生え薬の服用にあたって医師に相談する必要があります。
最強の毛生え薬って何?
AGA(男性型脱毛症)は進行型の脱毛症であるため、発症が疑われる場合には適切な治療を受けることが重要です。治療の目的は大きく以下の2つに分けられます。
- 抜け毛を予防する
- 発毛を促進する
AGAの発症初期で薄毛がそれほど進行していない方や、将来の薄毛を予防したい方は、抜け毛を予防する目的での治療をうけることが多くなっています。
一方、明らかに地肌が透けて見えるなど、薄毛の進行が確認される場合には、発毛を促進する治療費が必要です。発毛を促進する治療に用いられるのがミノキシジルです。
現在のところ、厚生労働省によって発毛効果が認められている治療薬はミノキシジルを含めてわずかしかありません。
毛生え薬以外のAGA治療薬はある?
毛生え薬以外のAGA治療薬としては、育毛剤の存在があげられます。しかし、厳密に区別すると毛生え薬(発毛剤)が医療用医薬品であるのに対して、育毛剤は医薬部外品に分類されるため、育毛剤をAGA治療薬と言い切るのは、注意が必要となるでしょう。
なぜ育毛剤がAGA治療薬としてあげられるのかと言うと、薬局やドラッグストアでミノキシジルを配合した塗り薬として販売されているためです。代表的な塗り薬が大正製薬の販売するリアップシリーズなのですが、リアップシリーズは第一類医薬品に分類されるため、正確には育毛剤とは言えません。しかし、リアップシリーズの使い方が育毛剤とよく似ているため、しばしば育毛剤と混同されることがあります。
はげに効果のある市販の飲み薬は?
はげに効果のある市販の飲み薬としてはミノキシジル配合の飲み薬があげられますが、厚生労働省が認可しているのは塗り薬タイプのミノキシジルのみであり、飲み薬タイプのミノキシジルは国内での認可を受けていません。
しかし、AGA治療を専門とするクリニックなどでは、ミノキシジルの内服薬(ミノキシジルタブレット)を利用して、薄毛の改善を図るケースも珍しくありません。
また、海外製のミノキシジル内服薬を販売している輸入代理店などから、個人的に購入することも可能です。先述のように飲み薬タイプのミノキシジルの方が、塗り薬タイプのミノキシジルよりも高い発毛効果が期待できるのですが、副作用のリスクがあるため自己判断での服用は避けましょう。
AGA治療薬の種類と効果
厚生労働省ではAGAの治療薬として、以下の有効成分を配合した医薬品の使用を認可しています。
- フィナステリド
- デュタステリド
- ミノキシジル
それぞれの有効成分の効果について解説します。
フィナステリド
フィナステリドにはAGAの原因となる5α-リダクターゼの働きを阻害し、抜け毛を予防する効果が期待されています。代表的な治療薬としてはプロペシアがあげられます。
プロペシアは世界で初めて製造・開発されたAGA治療薬で、現在では60ヶ国以上で薄毛治療に用いられています。国内でのプロペシアの特許期間は過ぎているため、現在では多くのジェネリック(後発医薬品)が販売されており、安価で治療を続けられる点がメリットの1つです。
デュタステリド
デュタステリドはもともと男性に見られる前立腺肥大症の治療薬として用いられていましたが、日本と韓国ではAGAの治療にも用いられています。 デュタステリドを配合した代表的なAGA治療薬がザガーロで、プロペシアよりも高い抜け毛予防効果が証明されています。
フィナステリドおよびデュタステリドは男性ホルモンにアプローチする治療薬のため、原則として女性の服用が禁止されています。
ミノキシジル
ミノキシジルには血管を拡張し、血行を促進する作用があるため、1960年代のアメリカでは高血圧の治療薬として用いられていました。ところが、ミノキシジルを服用している方に発毛が見られたことから、低用量のミノキシジル外用薬が開発されました。
ミノキシジルには毛乳頭や毛母細胞を活性化させる作用が期待されており、塗り薬タイプのミノキシジルであれば男女とも利用可能です。日本では大正製薬のリアップシリーズが有名ですが、特許期間を過ぎているためジェネリックも多く販売されています。
AGA治療薬の選び方
AGA治療薬は目的に応じて使い分ける必要があります。
AGA治療薬を選ぶ際のポイントは以下の3点です。
- 自分の症状に合う効果で選ぶ
- 費用で選ぶ
- 医師に相談する
ここでは、AGA治療薬の選び方について解説します。
自分の症状に合う効果で選ぶ
AGA治療薬は自分の症状に合う効果で選ぶ点が重要なポイントです。AGA治療薬は以下の2つに大別されます。
- 抜け毛を予防するための治療薬
- 発毛を促進するための治療薬
抜け毛を予防するための治療薬としては、フィナステリド内服薬とデュタステリド内服薬があげられます。
発毛を促進するための代表的な治療薬は前述のミノキシジルです。治療目的が現状維持であればフィナステリド内服薬やデュタステリド内服薬を、発毛を促進したいのであればミノキシジルを選ぶとよいでしょう。
費用で選ぶ
AGA治療薬は費用で選ぶ方法もあります。AGAは進行型の脱毛症のため、基本的に完治という概念がありません。 そのため、抜け毛を予防して毛髪量を維持するためには、根気強く治療を続ける必要があります。
しかし、治療を続けるうえでネックとなるのが医薬品にかかる費用です。AGA治療には健康保険が適用されないため、治療費や医薬品代は全額自己負担が原則です。
発毛を促進する治療薬である程度の効果が実感できたら、抜け毛を予防する治療薬に切り替えると費用を抑えることが可能です。
医師に相談する
AGA治療薬を選ぶ際には、医師に相談することが重要です。AGA治療薬にはさまざまな種類があり、ジェネリックも販売されているため、AGA治療を根気強く続けるのであれば医師の協力が不可欠です。
特に、予算に応じた治療法を提案してくれるAGA治療専門のクリニックで相談するのがおすすめです。
皮膚科でもAGA治療は受けられますが、皮膚科医は皮膚疾患全般を専門としており、必ずしもAGAが専門という訳ではありません。
AGA治療薬は、クリニックで処方を受けた方が良い?
AGA治療を検討しているのであれば、専門のクリニックで治療薬の処方を受けるのがおすすめです。AGA治療薬にかかる費用を抑えるために治療薬を海外から輸入したり、輸入代理店から購入する方もいますが、以下の理由からおすすめできません。
- 偽物や粗悪品が混じっている
- 副作用が出た際の救済措置が受けられない
海外製の治療薬を購入した場合、偽物や粗悪品が混じっている可能性があります。
また、医師の処方を受けずに自己判断で医療用医薬品を服用した場合、重篤な副作用が起こったとしても救済措置が受けられません。 安全・安心にAGA治療を続けるためにも、専門医の診察を受けた上で治療薬を処方してもらうことがおすすめです。
AGA治療に関するご相談なら新宿AGAクリニックへ
AGAは男性に見られる代表的な脱毛症で、思春期以降に発症してゆっくりと進行する点が特徴です。基本的にAGAが完治する可能性はありませんが、適切な治療を受けることで年齢相応の毛髪量を取り戻したり、維持したりする効果は期待することができます。
AGA治療には毛生え薬=発毛剤を用いることが一般的ですが、現状を維持する目的であれば比較的安価なプロペシアのジェネリックを利用する方法もあります。
ただし、海外製のジェネリックを自己判断で服用することは避けましょう。自己判断でジェネリックを服用した場合、重篤な副作用が起こっても国による救済措置が受けられません。
AGA治療を検討しているのであれば、専門のクリニックを受診することがおすすめです。
新宿AGAクリニックでは一人ひとりの症状に応じて、600パターンから最適な治療法を提案しています。カウンセリングは無料なので、薄毛や抜け毛に関するお悩みをお持ちの方はお気軽にお問い合わせください。
【 経歴 】
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長、多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
【 資格 】
日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、麻酔科標傍医、日本レーザー医学会認定医
«前へ「頭皮ケアが必要な人とは?ケアするメリットやポイントを解説!」 | 「頭皮の脂は薄毛や匂いの原因になる?脂を取る正しいシャンプーの方法とは」次へ»