頭皮の痒みを止めるには?原因から今すぐできる対策まで徹底解説
頭皮の痒みがあると、何らかの皮膚疾患を発症しているのではないかと心配になることもあるでしょう。しかし、毎日シャンプーしているのであれば痒みの大部分はヘアケアの方法や、使用しているシャンプーなどが原因となって引き起こされます。
こちらの記事では、頭皮の痒みを感じる原因や正しいヘアケアの方法などについて解説するとともに、痒みが気になる場合の注意点も紹介しています。頭皮の痒みを止める方法を知りたい方は参考にしてみてください。
頭皮の痒みを感じる原因とは
頭皮の痒みを感じる原因としては、主に以下の5つが挙げられます。
- 頭皮乾燥-フケやぱさつきの有無をチェック
- 過剰な皮脂分泌-洗髪不足や蒸れによるもの
- 誤った洗髪方法-シャンプーの回数や刺激による
- アレルギー-ヘアケア用品が合っていない可能性
- 更年期障害-体調面や精神面の変化が頭皮に影響
5つの原因について詳しく見ていきましょう。
頭皮乾燥-フケやぱさつきの有無をチェック
頭皮の痒みを感じる原因の1つが、頭皮の乾燥です。冬の乾燥した時期になると、皮膚が乾燥して痒みを感じる方も多いのではないでしょうか。頭皮は髪の毛に覆われているため気づきにくいのですが、空気の乾燥や誤ったヘアケアで乾燥すると、痒みを引き起こすリスクが高くなります。
頭皮が乾燥しているかどうかをチェックする方法の1つが、フケや髪の毛のパサつきを確認することです。白くて細かいカサカサとしたフケが出ている場合や、髪の毛がパサついている場合などには、頭皮の乾燥を引き起こしている可能性が疑われます。
過剰な皮脂分泌-洗髪不足や蒸れによるもの
頭皮の痒みを感じる原因としては、皮脂の過剰な分泌も挙げられます。過剰に分泌された皮脂が古くなった角質やホコリなどと混じり合って毛穴を塞ぐと、内部に炎症を起こして痒みを生じやすくなります。
皮脂が過剰に分泌する理由としては、洗髪不足や帽子の被りすぎによる頭皮の蒸れなどが挙げられます。また、自分ではオイリー肌と思い込み、洗浄力の強すぎるシャンプーで洗髪を続けると、頭皮の乾燥によりかえって皮脂の分泌量を増大させる恐れもあるため注意が必要です。
誤った洗髪方法-シャンプーの回数や刺激による
誤った洗髪法も、頭皮の痒みを感じる原因の1つです。例えば1日に2回も3回もシャンプーをしていると、頭皮を守るべき皮脂まで根こそぎ洗い流してしまい、外部からの刺激によるダメージを受けやすくなります。
普段から頭皮への刺激が強いシャンプーやコンディショナーを使っていると、炎症を起こして痒みに繋がる場合もあります。また、熱すぎるお湯で洗髪を行っている場合、頭皮を守る役割を持つ皮脂まで洗い流し、頭皮環境の悪化にともなう痒みを招く可能性もあるため注意が必要です。
アレルギー-ヘアケア用品が合っていない可能性
アレルギーも頭皮の痒みを感じる原因の1つです。頭皮に痒みを引き起こすアレルギー疾患としては、接触性皮膚炎やアトピー性皮膚炎などが挙げられます。
接触性皮膚炎は、ヘアケア用品はもちろんのことヘアピンなどの金属や香水、ペット、日焼け止めなど頭皮をはじめとする皮膚に触れるあらゆる物質がアレルゲンとなり得ます。
アトピー性皮膚炎の原因に関してはハッキリしたことが分かっていません。何らかの皮膚疾患が疑われる場合には、自分の判断ではなく医師の診察を仰ぐことが重要です。
更年期障害-体調面や精神面の変化が頭皮に影響
体調面や精神面の変化も、頭皮の痒みを感じる原因の1つです。例えば女性の場合だと、更年期に伴い女性ホルモンの一種であるエストロゲンの分泌量が減少すると、頭皮をはじめとする皮膚の乾燥を招くことが分かっています。
また、更年期障害に伴い精神的な不安やイライラなどが昂じた場合には、自律神経の乱れにより血液の循環が阻害され、頭皮環境の悪化に伴う皮膚の乾燥を招く可能性も高くなります。更年期障害は女性だけでなく、男性にも起こり得るため注意が必要です。
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頭皮の痒みを止めるにはヘアケア用品や洗髪方法を見直す
頭皮の痒みは何らかの疾患により引き起こされる可能性もありますが、多くは普段のヘアケアのやり方が原因となります。そのため、頭皮の痒みを止めるにはヘアケア用品や洗髪方法を見直すことが重要です。頭皮の痒みを止めるためには、特に次の6つの点に注意しましょう。
- アミノ酸系やノンシリコン系の低刺激シャンプーを使う
- シャンプーしながらセルフ頭皮マッサージをおこなう
- シャンプーはしっかり洗い流す
- 痒みが気になってもシャンプーは1日1回程度に留める
- ドライヤーを頭皮に近づけすぎない
- ヘアオイルやローションなどで頭皮を保湿する
6つの注意点についてさらに詳しく解説します。
頭皮の痒みやフケに対する有効成分があるシャンプーを使う
頭皮の痒みを止める方法の1つが、頭皮の痒みやフケに対する有効成分があるシャンプーを使うことです。頭皮の痒みやフケに対して有効な成分としては、以下のような例が挙げられます。
成分 | 働き | 一般名 |
保湿成分 | 頭皮や肌に潤いを与えて健康状態を保つ | ベタインなど |
血行促進成分 | 血管を拡張して血行を促進 頭皮環境を改善 |
トコフェロール酢酸エステル センブリエキスなど |
抗炎症・殺菌成分 | 痒みの原因となる細菌の繁殖を抑制し炎症を鎮める | グリチルリチン酸ジカリウム ジンクピリチオン ミコナゾール硝酸塩など |
抗ヒスタミン成分 | 痒みの原因物質の働きを抑制する | ジフェンヒドラミン塩酸塩など |
清涼成分 | 肌に爽快感を与えて痒みを軽減する | i-メントールなど |
アミノ酸系やノンシリコン系の低刺激シャンプーを使う
頭皮の痒みを止めるには、アミノ酸系やノンシリコン系の低刺激シャンプーを使うことがおすすめです。シャンプーは大きく高級アルコール系と石鹸系、アミノ酸系、ノンシリコン系に分類され、以下のような成分が配合されています。
種類 | 成分 |
高級アルコール系シャンプー | ラウリル硫酸ナトリウム・ラウレス硫酸アンモニウム・ラウレス硫酸ナトリウムなど |
石鹸系シャンプー | 石けん素地・脂肪酸ナトリウム・脂肪酸カリウムなど |
アミノ酸系シャンプー | ココイルグルタミン酸TEA・ラウロイルグルタミン酸Na・ココイルメチルタウリンNaなど |
ノンシリコン系シャンプー | ココイル加水分解ケラチンK、ラウロイル加水分解シルクなど |
高級アルコール系シャンプーや石鹸系シャンプーは洗浄力が強く、頭皮に必要な皮脂まで洗い流す可能性もあるため注意が必要です。敏感肌の方や、肌が弱い方は、アミノ酸系シャンプーやノンシリコン系を使うことがおすすめです。
シャンプーしながらセルフ頭皮マッサージをおこなう
頭皮の痒みを止めるのであれば、シャンプーしながらセルフ頭皮マッサージを行うこともおすすめです。頭皮マッサージによって血行を促進し、頭皮環境を良好に保つ効果が期待できます。頭皮マッサージは以下の手順で行うと良いでしょう。
- 首の後ろから後頭部の生え際にかけてマッサージを行い筋肉を緩める
- 両手の人差し指から小指でこめかみをマッサージする
- 両手で頭頂部をつかむようにしてマッサージする
頭皮マッサージは、指の腹で頭皮を動かすイメージで行いましょう。爪や指の先で頭皮を傷つけると、かえって痒みのリスクが増すため注意が必要です。
シャンプーはしっかり洗い流す
シャンプーをしっかりと洗い流すことも、頭皮の痒みを止める結果に繋がることがあります。正しいシャンプーの手順は以下の通りです。
- シャンプーの前にブラッシングを行う
- 予洗いを行いある程度の汚れなどを落とす
- シャンプーを手のひらに取りぬるま湯で伸ばす
- 数箇所にシャンプーを付ける
- 指の腹でマッサージするように洗髪する
- 洗い残しがないようにしっかりと濯ぐ
シャンプーをする前には、ブラッシングを行い髪の毛が絡まないようにしておきましょう。ブラッシングを終えたら予洗いを行い、ある程度の汚れなどを落としておきます。
シャンプーは頭皮に直接付けるのではなく、いったん手の平で伸ばしてから数箇所に分けて髪の毛に付けます。その後、頭皮マッサージをするように洗髪を行い、洗い残しがないようにしっかりと濯ぎましょう。特に濯ぎを洗う時間の3倍は行うのがポイントです。
痒みが気になってもシャンプーは1日1回程度に留める
頭皮の痒みが気になる場合であっても、シャンプーは1日1回に留めることが基本です。1日に何度もシャンプーをした場合には、以下のような弊害を引き起こす可能性があります。
- 頭皮の皮脂が根こそぎ奪われて乾燥してしまう
- シャンプーの成分により頭皮の痒みや赤みを引き起こす
- 頭皮が乾燥することでかえって皮脂の分泌量が増加する
- 朝シャンをした場合にはシャンプーを濯ぎ残してしまう可能性がある
しかし、場合によっては夜に1回以外にシャンプーをしなければならないこともあるでしょう。その場合には、次のような点に注意しましょう。
- 夜以外のシャワーの時にはシャンプーを使わない
- 朝シャンはひどい寝癖がある時だけにする
- 熱すぎないお湯で洗う
シャンプーには頭皮の余分な皮脂や汚れを落とし、頭皮環境を良好に保つ目的があります。過度のシャンプーはかえって頭皮環境を悪化させる恐れがあるため気を付けましょう。
ドライヤーを頭皮に近づけすぎない
頭皮の痒みを止めるためには、ドライヤーを頭皮に近づけすぎないことも重要です。頭皮に近い位置でドライヤーの熱風を当て続けると、頭皮の乾燥による痒みを引き起こしやすくなるためです。頭皮の痒みを予防するためにも、正しいドライヤーの手順を知っておきましょう。
- 洗髪後は清潔なタオルに水分を吸収させるように優しく拭き取る
- 温風で髪の根元→真ん中→毛先の順に乾かしていく
- 温風を弱めにしてヘアスタイルの基礎を作る
- 8割方乾いたら冷風に切り替えて仕上げる
ドライヤーを長時間かけていると、頭皮の乾燥を招きやすくなります。そのため、洗髪後はしっかりとタオルドライを行い、手早く乾燥させるよう意識しましょう。
ヘアオイルやローションなどで頭皮を保湿する
頭皮の乾燥を予防するためには、ヘアオイルやローションなどで保湿することも重要です。洗顔後に化粧水で保湿を行うように、頭皮にも潤いを与えることで痒みを予防することが期待できます。
頭皮の保湿にも顔用の化粧水や乳液、クリームなどを流用することが可能です。顔用の保湿セットのべたつきが気になる場合は、頭皮専用の保湿剤を利用すると良いでしょう。
頭皮用のヘアオイルやローションは洗髪後、髪や頭皮が完全に乾ききらない内に塗布することが基本です。シャンプーと同様に、頭皮への刺激が少なく、潤い成分を多く含む商品を選ぶと良いでしょう。
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頭皮の気になる症状やAGA治療に関するご相談なら
頭皮の気になる症状やAGA治療に関するご相談なら、新宿AGAクリニックまで何でもお問い合わせください。頭皮の痒みは誰にでも起こり得る現象ですが、頻繁に症状が出る場合や、いつまでも改善が見られない場合には、何らかの皮膚疾患などを発症している可能性も疑われます。
皮膚症状だけ見られる場合には皮膚科を受診することが基本ですが、頭皮の痒みや赤みに加えて抜け毛も見られるようであれば、薄毛治療専門のクリニックに相談することがおすすめです。
頭皮の痒みや赤みに伴って抜け毛が見られる場合には、何らかの脱毛症を発症している可能性があります。新宿AGAクリニックは、AGA(男性型脱毛症)やFAGA(女性男性型脱毛症)、円形脱毛症など薄毛に関するすべてのお悩みに答えています。
無料カウンセリングも行っていますが、こちらから無理に治療を勧めることは一切ないため、お気軽にカウンセラーまでご相談ください。

【 経歴 】
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長、多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
【 資格 】
日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、麻酔科標傍医、日本レーザー医学会認定医
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