湯シャンの正しいやり方とは-薄毛対策として効果的な方法も合わせて紹介!
シャンプーを使わずに髪の毛を洗う湯シャンを行うと、抜け毛や薄毛の改善に繋がるといった話を聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
頭皮や髪の毛へのダメージを防ぐ効果が期待できる湯シャンですが、やり方によってはかえって抜け毛のリスクを高める可能性もあるため注意が必要です。
こちらの記事では、湯シャンの正しいやり方や注意点について解説しています。その他の薄毛対策に合わせて紹介しているので、抜け毛や薄毛が気になる方は参考にしてみて下さい。
湯シャンとは
湯シャンはシャンプーを使わず、お湯だけで頭皮や髪の毛を洗う洗髪法を意味します。湯シャンには次のような特徴があります。
- フケや乾燥を抑えるなどの効果がある
- 湯シャンの効果を得られるまでは時間がかかる
それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。
フケや乾燥を抑えるなどの効果がある
湯シャンには主に次のような効果が期待されています。
頭皮環境を改善する |
頭皮環境を改善して健康な髪の毛の成長をサポートする |
頭皮トラブルを回避する |
フケや頭皮の痒みといったトラブルを回避する効果が期待できる |
皮脂の分泌量をコントロールする |
頭皮の乾燥を防いて皮脂の分泌量をコントロールできるようになる |
湯シャンを行った場合、シャンプーに含まれる成分による頭皮や髪の毛へのダメージが避けられます。その結果、頭皮トラブルを回避し、皮脂の分泌量をコントロールすることが期待できます。頭皮環境が整えば、抜け毛を予防する結果にも繋がるでしょう。
湯シャンの効果を得られるまでは時間がかかる
湯シャンには頭皮環境を整えたり、皮脂の分泌量をコントロールしたりする効果が期待できるものの、実感が得られるまでには時間が掛かることも知っておきましょう。
髪の毛にはヘアサイクルと呼ばれる周期があり、およそ2年から5年(女性の場合は3年から6年)で一周しています。
また、頭皮にも新陳代謝(ターンオーバー)の周期があるため、すぐに頭皮環境が改善するわけではありません。湯シャンの効果が実感できるまでの期間には個人差がありますが、数週間程度は続けることが重要です。
湯シャンの正しいやり方
湯シャンの効果を得るためには、正しいやり方を知っておくことが重要です。湯シャンの正しいやり方は以下の通りです。
- シャンプーの回数を徐々に減らす
- シャンプー前にブラッシングで汚れを落とす
- シャワーの温度は38〜40度に調節
- 指の腹で頭皮をマッサージするイメージで洗髪
- タオルとドライヤーで髪をしっかり乾かす
それぞれの手順についてさらに詳しく解説します。
シャンプーの回数を徐々に減らす
湯シャンを行う場合、シャンプーの回数を徐々に減らしていくようにしましょう。人間の身体にはホメオスタシス(恒常性)という機能が備わっており、これまでのシャンプーに慣れた方がいきなりお湯だけの洗髪に切り替えた場合、皮脂の分泌量がコントロールできなくなります。
その結果、頭皮のベタつきを残してしまい、かえって頭皮環境を悪化させたり、ニオイの元となったりする可能性があります。始めは1日おきに湯シャンと、これまでのシャンプーでの洗髪を繰り返すと良いでしょう。
シャンプー前にブラッシングで汚れを落とす
湯シャンを行う場合、事前にブラッシングを行い、しっかりと汚れやホコリなどを落としておくことも重要です。お湯だけで髪の毛を洗う場合、洗浄力の高いシャンプーほどには汚れを落とすことができません。そのため、ある程度は事前に汚れを落としておく必要があります。
また、ヘアケア商品を使って洗髪する時に比べ、湯シャンの場合は髪の毛が絡みやすくなります。ブラッシングには洗髪中に髪の毛が絡まりにくくする目的もあるのです。
シャワーの温度は38〜40度に調節
湯シャンを行う場合、シャワーの温度を季節に応じて38度から40度に調節しましょう。適度な温度で湯シャンを行った場合、毛穴が広がり中に詰まった皮脂や汚れなどを落としやすくなります。
ただし、皮脂には頭皮を守るバリアとしての役目があることを忘れてはなりません。あまりにも湯温が高すぎると、頭皮を守るべき皮脂まで根こそぎ洗い流してしまいます。そのため、少しぬるめのお湯で丁寧に洗髪することが重要です。
指の腹で頭皮をマッサージするイメージで洗髪
湯シャンの効果を高めるためには、指の腹で頭皮をマッサージするイメージで洗髪することも求められます。頭皮を動かすようにマッサージを行うと、血行が促進されるため、頭皮環境を改善する結果に繋がります。
また、しっかりと頭皮をマッサージすることで、余分な皮脂や汚れなども落ちやすくなります。ただし、頭皮が痒いからといって指の先や爪で引っ掻くのは厳禁です。頭皮が傷つくとそこから細菌感染を起こし、頭皮環境を悪化させる可能性もあるため注意が必要です。
タオルとドライヤーで髪をしっかり乾かす
湯シャンを終えたら、タオルとドライヤーで髪の毛や頭皮を乾かすことも忘れないようにしましょう。ドライヤーを使わずに自然乾燥に任せていると、髪の毛にダメージが加わりやすいだけでなく、頭皮に雑菌が繁殖するリスクを高めてしまいます。
タオルで髪の毛や頭皮を拭く場合、ゴシゴシ擦るのではなくタオルに水分を吸収させるイメージで優しく拭き取りましょう。ドライヤーは髪の毛から15㎝〜20㎝程度離し、場所を変えながら乾かすよう意識しましょう。
湯シャンは薄毛予防になるって本当?
湯シャンが薄毛予防になると聞いた方も多いことでしょうが、実際には次のような問題があります。
- かえって毛穴を詰まらせ抜け毛の原因になることも
- 湯シャンによって育毛や発毛効果にはつながるわけではない
- 薄毛の原因がAGAの場合は湯シャンでの予防はできない
それぞれの問題について解説します。
かえって毛穴を詰まらせ抜け毛の原因になることも
湯シャンのやり方を間違っている場合は薄毛の予防になるどころか、かえって毛穴を詰まらせ、抜け毛の原因になる可能性もあります。
これまでシャンプーに頼ってきた方の場合、いきなりお湯だけの洗髪に切り替えると、皮脂や汚れを十分に落とすことができず、頭皮環境を悪化させる可能性があるためです。
もともと頭皮が乾燥しがちな方には湯シャンが適しているのですが、オイリー肌の方や日常的に整髪料を使う方の場合、湯シャンがかえって頭皮環境の悪化を招くこともあるため注意が必要です。
湯シャンによって育毛や発毛効果にはつながるわけではない
湯シャンよって育毛や発毛効果が得られるといったエビデンス(医学的根拠)のある論文などは存在しません。確かにシャンプーを始めとするヘアケア商品を使わずに洗髪すれば、頭皮や髪の毛に加わるダメージを回避し、頭皮環境を改善する効果が期待できます。
ただ髪の毛の成長には多くの要素が関わっており、湯シャンだけが育毛効果を高めていると断言することはできないのです。とはいうものの、湯シャンで明らかに頭皮の状態が良くなっているようであれば、継続した方がいいことは間違いないでしょう。
薄毛の原因がAGAの場合は湯シャンでの予防はできない
薄毛の原因は人によって実に様々なのですが、AGAを始めとする脱毛症の発症にともなって薄毛が進行している場合や、栄養不足や血行不良などが原因となって抜け毛が増えている場合、湯シャンでの予防は期待できないでしょう。
一方、強力な洗浄力を持つシャンプーでの洗髪で皮脂を洗い流しすぎている場合、湯シャンで頭皮環境の改善ができる可能性もあります。いずれにせよ、抜け毛や薄毛が気になっている場合、自己判断で対応する以前に専門家の診察を受けることが重要です。
湯シャンと同時にできる薄毛対策
湯シャンで頭皮環境の改善が見られるようであれば、次の2つの方法を並行して行い、薄毛対策にすると良いでしょう。
- 湯船に浸かって血行を促進する
- 育毛剤・育毛シャンプーを使う
それぞれの対策について解説します。
湯船に浸かって血行を促進する
湯シャンと同時にできる薄毛対策としては、湯船に浸かって血行を促進する方法が挙げられます。湯船にしっかりと浸かって血行を促進すれば、髪の毛が成長するためのエネルギーを十分に頭皮へと送り届ける効果が期待できます。
また、身体が温まることでリラックス状態になると自律神経のバランスを整え、睡眠の質を向上させることにも繋がるでしょう。忙しくて入浴する時間が取れないという方は、せめて休みの日だけでも湯船に浸かるよう心がけましょう。
育毛剤・育毛シャンプーを使う
育毛剤や育毛シャンプーを使うことも、湯シャンと同時にできる薄毛対策の1つです。湯シャンを続ける場合であっても、夏の暑い時期になると頭皮のベタつきやニオイが気になるケースも出てくるでしょう。そのような時には、頭皮や髪の毛に優しい育毛シャンプーを利用すると良いでしょう。
また、湯シャンを行った後に育毛剤を利用するのも効果的です。湯シャンでしっかりと毛穴を開いておくことで、育毛剤の成分が頭皮の内部にまで浸透しやすくなります。
湯シャンでの薄毛対策が難しいと感じている方は専門のクリニックへ
湯シャンでの薄毛対策が難しいと感じている方は、専門のクリニックまで相談するようにしましょう。薄毛や抜け毛の原因は実に様々であり、湯シャンが効果的なケースもあれば、専門的な治療が必要となる場合もあります。
特に進行型の脱毛症であるAGA(男性型脱毛症)を発症している場合、適切な治療を行わないと薄毛が徐々にですが確実に進行してしまいます。湯シャンはあくまでも抜け毛の予防目的で行うものであり、発毛効果を得るための方法ではないことを知っておきましょう。
新宿AGAクリニックでは、600パターンにも及ぶ治療法の組み合わせから、1人1人に適したプランを提案しています。カウンセリングは無料で行っているため、薄毛や抜け毛に関する不安や、治療法に関する疑問がある方は、カウンセラーまでお気軽にご相談下さい。
【監修者】
大藪顕(新宿AGAクリニック院長)
経歴
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長
多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
資格
日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、麻酔科標傍医、日本レーザー医学会認定医
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