フケの種類の見分け方とは?フケが出る原因やなくす方法も解説!
フケには白い物や黄色っぽい物、粒が小さい物や大きい物などさまざまな種類があります。フケの状態によっては肌の状態がどうなっているのか、また、どんな病気を発症しているのか判断が可能です。
こちらの記事では、フケの種類や見分け方、乾燥フケや脂性フケになる原因、フケをなくす方法について解説しています。また、フケ予防におすすめのシャンプーも紹介しているので、フケに悩まされている男性の方は参考にしてください。
フケの種類一覧
フケの原因やなくす方法について理解するためには、そもそもフケが何なのか、どのようにして発生するのか知っておく必要があります。
フケはターンオーバーによって剥がれ落ちた角質です。肌は表皮と真皮、皮下組織で構成されており、表皮はさらに角層・顆粒(かりゅう)層・有棘層・基底層の4層に分けられます。
角層は基底層で作られた細胞が分裂しながら上方へと押しあげられて構成され、やがて角質(アカやフケ)となって剥がれ落ちます。
つまり、フケはだれにでも見られる生理現象の一種であり、通常は目で見えないほど小さいため気になることはありません。
しかし、何らかの原因で頭皮環境が乱れると、白いフケや黄色いフケ、粒の小さいフケや大きいフケが目立ちやすくなります。フケは大きく以下の2種類に分類されます。
- 乾燥フケ
- 脂性フケ
それぞれの特徴について知ることで、より効率的に改善する結果が期待できます。はじめに、2種類のフケについて簡単に解説します。
乾燥フケ
乾燥フケはカサカサとしたフケで、頭皮が乾燥している方に多く見られます。フケの量がひどくなると毛穴に詰まり、粃糠性(ひこうせい)脱毛症と呼ばれる薄毛につながるリスクもあります。
脂性フケ
脂性フケはベタベタとした脂っこいフケで、皮脂が過剰に分泌される方に多く見られます。ひどくなると頭皮に炎症を起こし、脂漏性(しろうせい)皮膚炎にともなう抜け毛を引き起こす可能性があります。
フケの種類の見分け方は?
フケは大きく乾燥フケと脂性フケの2種類に分けられますが、両者には以下の特徴があるため見分ける際の参考にしてください。
乾燥フケ |
脂性フケ |
|
大きさ |
粒が小さい |
粒が大きい |
状態 |
カサカサしている |
ベタベタしている |
目立つ場所 |
肩口や襟首 |
頭皮や髪の毛の根元 |
色 |
白っぽい |
黄色っぽい |
乾燥フケは粒が小さくて白っぽく、息を吹きかけると飛んでいく程度にカサカサしているのが特徴です。
脂性フケは粒が大きくて黄色く、ベタベタしているため髪の毛の根元や頭皮に張り付いて取れにくいのが特徴です。
乾燥フケになる原因
乾燥フケは主に頭皮がカサカサに乾くと増加する傾向にあります。頭皮がカサカサに乾く主な原因としては、以下の3つが挙げられます。
- シャンプーのし過ぎによる影響
- 暖房、冷房による影響
- 体質による影響
ここでは、乾燥フケを引き起こす3つの原因について解説します。
シャンプーのし過ぎによる影響
乾燥フケの原因となる頭皮のカサカサは、シャンプーのし過ぎによってもたらされます。
男性は女性に比べて皮脂の分泌量が多い傾向にあるため、毎日のシャンプーで皮脂を落とそうとしすぎる方が少なくありません。
べたつきの原因として敬遠されがちな皮脂ですが、実は頭皮を守るためのバリア機能を持っています。
シャンプーのし過ぎにより頭皮のバリアが失われると、角層内に蓄えられるべき水分が蒸散し、頭皮の乾燥によるフケを招きやすくなります。
特に市販のシャンプーに含まれる合成界面活性剤は強力な洗浄力を持つため、洗髪後に頭皮がつっぱる方は注意が必要です。
暖房、冷房による影響
冬になると空気が乾燥して、肌がカサカサする方も多いのではないでしょうか。乾燥フケの原因となる頭皮のカサカサは、湿度の低下で起こるケースがあります。
寒いからと暖房を入れると、室内でも湿度が低下して頭皮のカサカサを招きやすくなります。また、湿度が高くなる夏場も冷房による空気の乾燥には注意が必要です。
もともと男性は女性に比べて肌の水分蒸散量が2倍と多く、頭皮に関してもバリア機能の低下を招きやすいと分かっています。
体質による影響
肌の表面を覆う皮脂膜は汗と皮脂で構成されていますが、人により汗や皮脂の分泌量が異なります。
一般的に皮脂の分泌量が多いと言われる男性のなかにも、皮脂の分泌量が少なく肌がカサカサしている方は少なくありません。
また、遺伝的な要因でアトピー性皮膚炎を持っている方は、体質的に肌が乾燥しやすい傾向にあります。
脂性フケになる原因
脂性フケは一般的に頭皮から皮脂が過剰に分泌され、剥がれ落ちた角質と混じり合い発生するリスクが増加します。脂性フケの発生リスクを高める皮脂の過剰な分泌は、以下4つの原因で起こりやすくなります。
- 頭皮の蒸れによる影響
- 皮脂の過剰分泌による影響
- 生活習慣
- 加齢
ここでは、脂性フケの発生リスクを高める4つの原因について解説します。
頭皮の蒸れによる影響
頭皮の蒸れは、脂性フケが増加する原因の1つです。
頭皮には常在菌の一種であるマラセチアが住んでいますが、皮脂をエサとして異常繁殖すると、脂漏性皮膚炎を引き起こすリスクが増加します。
脂漏性皮膚炎を発症すると白くて粒の小さなフケだけでなく、黄色っぽくて粒の大きいベタベタしたフケが出やすくなります。
普段から帽子をかぶる習慣があると、雑菌が繁殖するのに最適な環境となるため注意が必要です。
皮脂の過剰分泌による影響
脂性フケは、過剰に分泌された皮脂が剥がれ落ちた角質と混じり合い発生します。皮脂が過剰に分泌される原因としては、主に以下の2点が挙げられます。
- 生活習慣
- 加齢
生活習慣
頭皮の皮脂が増加する原因の1つが生活習慣です。例えば脂っこい食品を好んで摂取していると、脂質の過剰摂取により頭皮から皮脂が分泌されやすくなります。
また、お酒を飲んで酔った際にシャンプーをしないで寝ると、古くなった皮脂が角質と混じり合い、脂性フケが出やすくなります。
睡眠不足や睡眠の質の低下もターンオーバーの乱れを引き起こし、脂性フケの発生リスクを増加させるため注意が必要です。
加齢
女性の皮脂分泌量は20代でピークを迎えますが、男性は50代くらいまで皮脂の分泌量にあまり変化がありません。
しかし、加齢にともない身だしなみなどに無頓着になるとヘアケアがおろそかになり、頭皮環境の悪化による脂性フケの発症リスクを高める可能性があります。
ストレスによる影響
ストレスも皮脂の分泌量を増加させる原因の1つです。ストレスが蓄積すると自律神経のうち交感神経が優位になり、男性ホルモンが活性化するためです。
男性ホルモンには皮脂の分泌量を増加させる働きがあるため、ストレス状態が続くと皮脂の分泌量が増加し、脂性フケの発生リスクが高くなります。
また、ストレス状態が続くと睡眠の質が低下するため、ターンオーバーの乱れにより頭皮環境が悪化し、脂性フケの発生リスクを高める可能性があります。
ホルモンバランスの乱れによる影響
ホルモンバランスの乱れも脂性フケの発生リスクを高める原因の1つです。前述の通り、男性ホルモンには皮脂の分泌を促す作用があります。
そのため、何らかの原因によりホルモンバランスが乱れると、皮脂の過剰な分泌により脂性フケの発生リスクが高くなるのです。
フケをなくす方法
フケは、みんなに見られる生理現象の一種ですが、あまりにも目立つ方は頭皮環境の悪化により抜け毛や薄毛を引き起こす可能性もあります。
そのため、普段から以下の4点を意識して改善に取り組むのがおすすめです。
- 頭皮の保湿をする
- 紫外線を避ける
- ビタミンB2・B3を摂取する
- 頭皮マッサージをする
ここでは、自分ですぐに始められるフケをなくす4つの方法について解説します。
頭皮の保湿をする
カサカサとした乾燥フケが目立つ方や、シャンプーの後に肌がつっぱる方は、頭皮の保湿をするのがおすすめです。
頭皮専用のローションを塗布すると角層内に水分が蓄えられ、肌のバリア機能が働きやすくなります。
肌のかゆみや赤みが出るなど頭皮環境の悪化が見られる方は、保湿効果のある育毛剤を使用する方法もあります。
紫外線を避ける
紫外線には物質を破壊する強力な力があるため、外出の際には帽子や男性向けの日傘などで日差しから頭部を守りましょう。
ただし、帽子の被りすぎは頭皮の蒸れを招く可能性があるため、通気性の良い商品を選んだり、時々脱いだりするのがおすすめです。
ビタミンB2・B3を摂取する
ベタベタとした脂性フケが目立つ方は、皮脂の過剰な分泌を抑制する作用があるビタミンB2・B3の摂取がおすすめです。
ビタミンB2は牛・豚のレバーやハツ、ウナギ、サバ、シシャモ、鶏卵、乳製品、モロヘイヤ、小松菜などに多く含まれています。
ビタミンB3は鶏のむね肉やササミ、カツオ、マグロ、タラコ、落花生、キノコ類などに多く含まれています。
また、ビタミンB2・B3だけでなく、さまざまな栄養素をバランスよく摂取するよう心がけましょう。
頭皮マッサージをする
頭皮の健康状態を維持してフケを予防するためには、頭皮マッサージがおすすめです。
頭皮マッサージで血行を促進すると、頭皮に十分な栄養と酸素を送り届けられます。頭皮マッサージは、以下の手順で行うと良いでしょう。
- 首の後ろから後頭部にかけて筋肉を緩める
- 側頭部から後頭部にかけて、頭皮を持ち上げるようにマッサージする
- 両手の指で、頭皮全体をマッサージする
- 最後に頭頂部にある百会(ひゃくえ)のツボ押しをする
頭皮マッサージをする際には指の腹を用いて行い、指先や爪で頭皮を傷つけないよう気をつけましょう。
フケに関するよくある質問
フケが気になっている方の多くが、普段使っているシャンプーが自分に合っているのかどうか分からないという疑問を持っています。
洗髪後に頭皮がつっぱる方は、洗浄力の強すぎるシャンプーを使っている可能性があります。
反対に、シャンプーを終えても頭皮がベタついている方は、洗浄力の弱いシャンプーを使っているのかもしれません。
フケ予防におすすめのシャンプーは?
フケ予防におすすめのシャンプーは、頭皮の質によって異なります。乾燥肌の方と脂性肌の方は、それぞれ以下の成分を含むシャンプーを使用するのがおすすめです。
おすすめの成分 |
期待できる効果 |
|
乾燥肌の方 |
・ブチレングリコール ・ココイルメチルタウリンナトリウム ・ラウリン酸ポリグリセリル-10 |
頭皮を保湿する 頭皮のバリア機能を保つ 肌の潤いを保つ |
脂性肌の方 |
・カプリロイルグリシン ・グリチルリチン酸ジカリウム ・アロエベラ葉エキス |
抗菌・皮膚の保護作用が期待できる 頭皮の炎症を改善・予防する 紫外線から頭皮を守る |
一般的に乾燥肌の方は洗浄力のマイルドなシャンプーがおすすめです。アミノ酸系の薬用シャンプーや育毛シャンプーを選んでおけば、頭皮環境の悪化を予防しやすくなります。
皮脂の分泌量が多い男性はタウリン系やスルホコハク酸系のシャンプーなど、洗い上りがサッパリしているシャンプーを選ぶと良いでしょう。
AGA治療に関するご相談なら新宿AGAクリニックへ
フケはだれにでも見られる生理現象の一種ですが、異常な量のフケは頭皮環境が悪化しているサインと考えられます。
異常な量のフケを放置すると毛穴に詰まって炎症を起こし、抜け毛や薄毛のリスクを高めるため注意が必要です。
生活習慣やヘアケアの見直しを行ってもフケの量が減らない方で、抜け毛を併発している方は、何らかの脱毛症を発症している可能性が疑われます。
新宿AGAクリニックでは男性だけでなく女性の薄毛や円形脱毛症も専門としているので、まずは無料カウンセリングからなんでもお気軽にご相談ください。
【 経歴 】
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長、多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
【 資格 】
日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、麻酔科標傍医、日本レーザー医学会認定医
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