毎日オナニーすると薄毛になる?デメリットや適切な頻度を解説
男性のなかには頻繁にオナニーする方がいますが、薄毛の方のなかにはオナニーが原因ではげるのではないかと不安を持つ方もいます。実際にはオナニーが直接的にはげの原因になるとは考えにくいのですが、場合によっては髪毛の成長を阻害する可能性があります。
こちらの記事のテーマは、オナニーと薄毛との関係やオナニー以外の薄毛の原因・対処法です。オナニーのデメリットが気になる方や、薄毛に悩まされている男性の方は参考にしてください。
目次
毎日オナニーすると薄毛になる?そのデメリットとは
はじめに断っておきますが、オナニーが原因で薄毛になるとは考えにくいです。しかし、以下3つの理由からオナニーのやり過ぎにより薄毛になるリスクが高くなると考えられています。
- 射精により男性ホルモンが増える
- 射精によりタンパク質が不足する
- 射精により亜鉛が消費される
はじめに、オナニーと薄毛との関係について解説します。
射精により男性ホルモンが減る
毎日オナニーすると薄毛になると言われる原因の1つが、射精にともない男性ホルモンが増加するためです。実際に男性が射精すると、およそ7日かけて体内のテストステロンが増加すると考えられています。
男性ホルモンが多いと薄毛になりやすいと昔からよく言われますが、実際には薄毛に関係しているのはテストステロンではなく、ジヒドロテストステロンです。
ジヒドロテストステロンはテストステロンが活性化したもので、アンドロゲン受容体と結合して抜け毛を引き起こすサイトカインを生成します。
射精にともなって増加するのはテストステロンのため、オナニーをしたからはげるとの説にエビデンスはありません。
射精によりタンパク質が不足する
毎日オナニーすると薄毛になると言われる理由としては、射精によりタンパク質が不足する点も挙げられます。精液には100ミリリットルにつき、タンパク質がおよそ5,000ミリグラム含まれています。
1回の射精でおよそ5ミリリットルの精液が射出されるため、含まれるタンパク質の量はおよそ250ミリグラムとなる計算です。
タンパク質は髪の毛を作る際に必要な成分の1つですが、250ミリグラムのタンパク質が失われたところで、髪の毛の成長に悪影響をおよぼすほどではありません。
例えば鶏卵には1個につきおよそ6,000ミリグラムのタンパク質が含まれています。250ミリグラムのタンパク質がいかに微々たる量か分かるでしょう。
射精により亜鉛が消費される
射精にともなう亜鉛の消費も、オナニーのやり過ぎではげると言われる原因の1つです。亜鉛はアミノ酸を髪の毛の元となるケラチンへと再合成する際に欠かせない必須アミノ酸の一種です。
しかし、タンパク質と同様に1回のオナニーで消費される亜鉛の量は微々たるものに過ぎません。上記の点をまとめると、オナニーのやり過ぎだけが原因ではげる可能性は低いと言えるでしょう。
オナニーの適切な頻度とは?
オナニーの適切な頻度は、1週間につき1〜2回と考えられています。適切なオナニーの回数についてはエビデンス(医学的根拠)をともなうデータはありませんが、オナニーの間隔が空きすぎると、精子の質が低下するとの説もあります。
妊活をしている方のなかにはオナニーのやりすぎが精子の質を下げると考える方もいますが、実際には必要以上にオナニーを控えると精子の質がかえって低下するため注意が必要です。
個人差はありますが、精子の質の低下を避けるためにもオナニーを控えるのは長くても6日程度にとどめ、定期的に射精しておくのがおすすめです。
オナニー以外で薄毛になる原因は?
オナニーをやりすぎるとはげるリスクが高くなる説に関しては、医学的な根拠に乏しいと分かりました。抜け毛や薄毛はオナニーではなく、以下の原因で起こる可能性が高いと考えられます。
- 遺伝
- 生活習慣の乱れ
- ストレス
- AGA
ここでは、オナニー以外の薄毛の原因について解説します。
遺伝
オナニー以外で薄毛になる原因の1つが遺伝です。例えば薄毛を引き起こす病気の1つの円形脱毛症は、親等が近いほど発症率が高くなると分かっています。
欧米で行われた円形脱毛症に関する調査によると、一親等以内の人が円形脱毛症を発症する確率は、それ以外のケースの10倍にも達すると判明しました。
また、遺伝的にアトピー素因を持っている方は、それ以外の方に比べ円形脱毛症を併発する可能性が高いと考えられています。後述するAGAに関しても遺伝的要因が深く関わると分かっています。
生活習慣の乱れ
生活習慣の乱れも薄毛になる原因の1つです。例えば睡眠不足や睡眠の質の低下が続くと、就寝中に分泌される成長ホルモンの量が減少し、細胞分裂が鈍くなります。
髪の毛は毛母細胞の分裂により太く・長く成長するため、成長ホルモンの分泌量が減少すると、髪の毛の成長にも悪影響を与える恐れがあります。
また、偏った栄養バランスの食事も薄毛リスクを高める原因の1つです。
例えばスナック菓子や揚げ物、生クリームやバターを多く含む洋菓子を好んで食べていると、過剰に摂取した脂質により動脈硬化が進行し、頭皮に送られる血液量が減少します。
頭皮に送られる血液量が減少すると、髪の毛の成長に必要な栄養が不足するため薄毛リスクが増加します。運動不足による筋力低下も、血行不良を引き起こす一因です。
ストレス
薄毛リスクを高める原因の1つがストレスです。ストレスが蓄積して自律神経のバランスが乱れると、交感神経が優位に傾き血管収縮・血行不良を招くためです。
自律神経のバランスが乱れると睡眠の質が低下して、就寝中の成長ホルモンの分泌量が減少するうえ、交感神経優位により皮脂の分泌量が増加します。
過剰に分泌された皮脂が剥がれ落ちた角質と混じり合い毛穴をふさぐと、頭皮に炎症を起こすなどして抜け毛リスクが増加します。
AGA
男性に見られる薄毛の原因としてはAGAが挙げられます。AGAは日本語で男性型脱毛症と呼ばれており、思春期以降に発症してゆっくりと進行するのが特徴です。
テストステロンが活性の高いジヒドロテストステロンに変化し、アンドロゲン受容体と結合し、抜け毛を引き起こすサイトカインが生成されることでAGAの症状が進行します。
テストステロンがジヒドロテストステロンに変化する際、重要な働きを持つのが5αリダクターゼと呼ばれる酵素です。
5αリダクターゼの活発度とアンドロゲン受容体の感受性は遺伝によって左右されます。遺伝によってはげが起こる原因の1つがAGAと言えます。
オナニーによる薄毛を予防する方法は?
オナニーだけが原因で薄毛になるとは考えにくいですが、抜け毛リスクを高める習慣を続けている方は、以下の3点を見直してみましょう。
- 生活習慣を改善する
- 正しいヘアケアを行う
- AGA治療をする
生活習慣を改善する
抜け毛や薄毛は生活習慣の乱れにより生じるケースもあるため、まずは生活習慣を改善して抜け毛量に変化が見られるか確認してみましょう。
髪の毛はタンパク質の一種であるケラチンから作られるため、タンパク質を構成する要素であるアミノ酸を日常の食事から積極的に摂取する必要があります。
また、アミノ酸がケラチンへと再合成される際に亜鉛が重要な働きをするため、日常の献立に亜鉛を多く含む食品を取り入れると良いでしょう。
睡眠不足や睡眠の質の低下も抜け毛リスクを高めるため、可能な限り6〜8時間の睡眠時間を確保するのがおすすめです。睡眠の質を高めるためには早寝・早起きを心がけ、朝日を浴びて体内時計をリセットする方法が簡単です。
忙しい現代人にとってストレスを完全に避けるのは困難なため、自分なりのストレス発散法を定期的に行うよう心がけましょう。
正しいヘアケアを行う
薄毛を予防するためには毎日のヘアケアを正しくおこなう必要があります。次のようなヘアケアは抜け毛リスクを高めるため避けてください。
- 毎日髪の毛を洗わない
- 1日に何度もシャンプーする
- 頭皮をゴシゴシ擦る
- 洗髪後に自然乾燥させる
毎日髪の毛を洗わずに不潔にしていると、古くなった皮脂と汚れ、剥がれ落ちた角質などが混じり合って毛穴をふさぎ、炎症を起こすなど頭皮環境の悪化を招く恐れがあります。
反対に1日に何度もシャンプーすると、頭皮を守るべき皮脂まで失われるため注意が必要です。洗髪の際は頭皮をゴシゴシ擦らず、マッサージするように優しく洗うのがポイントです。
洗髪後に自然乾燥させると、ぬれた頭皮に雑菌が繁殖して頭皮環境を悪化させるため、ドライヤーで乾かすようにしましょう。
AGA治療をする
セルフケアで抜け毛や薄毛がまったく改善しない方は、AGAを発症している可能性も疑われます。AGAは進行型の脱毛症で、いったん発症すると完治する可能性はありません。
そのため、AGAの発症が疑われる際には可能な限り早く専門のクリニックを受診し、治療を始めるのがおすすめです。早く治療を始めると薄毛の早期改善が期待できます。
AGAクリニックの多くが無料カウンセリングを実施しているので、まずは電話かメールで問い合わせてみると良いでしょう。
薄毛に効果的なAGA治療は?
AGAは進行型の脱毛症のため、適切な治療を怠ると薄毛がゆっくりと確実に進行します。AGAクリニックでは、主に以下の治療薬で薄毛の改善を図っています。
プロペシア(フィナステリド)
プロペシアは、有効成分にフィナステリド含み、5αリダクターゼの働きを阻害する作用があるため、テストステロンがジヒドロテストステロンに変化するのを抑制し、抜け毛を予防する効果があります。
多くのAGAクリニックでも初月はジェネリック医薬品のフィナステリド錠を安価で提供しているため、薄毛が気になる方は、まずは1ヶ月フィナステリド錠の服用を試してみるのがおすすめです。
ミノキシジル
ミノキシジルはもともとアメリカで高血圧の治療目的で使用されていましたが、服用者に発毛が見られたため低用量のミノキシジル外用薬が開発されました。
日本では医療用医薬品としてのミノキシジル外用薬は認可されていませんが、大正製薬のリアップなど第一類医薬品として販売されています。
薄毛治療専門のクリニックでは、ミノキシジル内服薬を処方してAGAの改善に役立てているケースもあります。
ミノキシジル外用薬よりも高い発毛効果を期待できますが、副作用のリスクも高いため医師の指導下で服用するのがポイントです。
AGA治療に関するご相談なら新宿AGAクリニックへ
現在のところオナニーのやり過ぎで薄毛になる点に関して、エビデンスをともなうデータは存在しません。むしろ精子の質を保つため、無理な禁欲を避けるのが無難とされています。
男性が薄毛になる原因の1つがAGAです。AGAは進行型の脱毛症のため、発症が疑われる際には速やかに治療を始めなければなりません。
新宿AGAクリニックでは、600パターンの治療法から一人ひとりに最適な方法を提案しています。まずは無料カウンセリングを利用して、疑問や不安など何でもお問い合わせください。
【 経歴 】
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長、多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
【 資格 】
日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、麻酔科標傍医、日本レーザー医学会認定医
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