頭皮の湿疹はシャンプーやストレスが原因?薄毛との関係について
頭皮に湿疹ができた経験がある方もいるのではないでしょうか。頭皮に湿疹ができると、かゆみや痛みが生じることもあります。
「かゆいだけだから大したことがない」と放置したことで、悪化した場合、回復するまでに時間がかかる場合もあります。
また、湿疹の裏に薄毛が隠れているケースもあります。
本記事では、頭皮に湿疹ができてしまう原因や薄毛との関係についてご紹介します。
頭皮に湿疹ができる原因
頭皮に湿疹ができる原因について解説します。
頭皮に湿疹ができる場合、皮膚疾患を発症しているケースが多いと考えられます。
脂漏性皮膚炎
脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)は、皮脂が過剰に分泌した箇所に起こる炎症性の皮膚疾患です。
頭皮に限らず、皮脂の分泌量が多い箇所であれば、どこでも脂漏性皮膚炎を発症することがあります。
例えば、脇の下や背中、耳の下などに脂漏性皮膚炎を発症することもありますが、頭皮は、身体中で皮脂の分泌量が多い箇所であるため、脂漏性皮膚炎を発症するリスクが高いとされています。
脂漏性皮膚炎の原因については、明確なことが分かっていないのですが、次のような要因によって、脂漏性皮膚炎を発症するリスクが高まると考えられています。
過度なストレス
脂漏性皮膚炎を発症するリスクを高めるのが、ストレスです。
過度なストレスは、皮脂の分泌量を増大させます。
皮脂の貯留
頭皮を正しく洗っていなかったり、不潔にしていたりすると、皮脂が頭皮に貯留してしまい、脂漏性皮膚炎を発症するリスクが高くなります。
脂肪分の多い食事
普段から脂肪分の多い食事を好んで食べていると、皮脂の分泌量が増えることとなり、この結果、脂漏性皮膚炎を引き起こす可能性が高くなります。
接触性皮膚炎
頭皮に湿疹ができる原因としては、接触性皮膚炎も挙げられます。
接触性皮膚炎は、頭皮に対する刺激によって、頭皮にかぶれが生じます。
接触性皮膚炎の原因としては、次のようなことが挙げられています。
アレルギーに反応している
何らかのアレルギーを持っている場合、微量のアレルゲンに触れただけで、接触性皮膚炎を発症することがあります。
シャンプーが合っていない
シャンプーの成分が肌質に合っていないと、頭皮に炎症を起こすことがあります。
特に市販のシャンプーなど、洗浄力の強いシャンプーや、アルコールを含むシャンプーを使っていると、接触性皮膚炎のリスクが高まります。
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎も、頭皮に湿疹ができる原因の一つです。
元々、肌のバリア機能が弱いところに、アレルギーやストレスなどが重なることで、アトピー性皮膚炎を発症する可能性が高まると考えられています。
乾燥による皮膚炎
頭皮が乾燥すると、頭皮を守るべき存在でもある皮脂の量が減少し、少しの刺激で頭皮に炎症が起きやすくなります。
このような皮膚炎のことを、皮脂欠乏性皮膚炎と呼ぶこともあります。
頭皮湿疹の症状とは
頭皮に湿疹ができるのは、何らかの皮膚炎を発症していることが考えられます。
では、頭皮に湿疹ができた場合、どのような症状が見られるのでしょうか。
頭皮がかゆい
頭皮に湿疹ができた場合の代表的な症状が、頭皮のかゆみです。
また、無意識に頭皮を掻いてしまうと、知らない間にかさぶたができていることもあります。
頭皮のフケが増える
頭皮に湿疹が見られる場合、頭皮のフケの量が増えることも多いです。
脂漏性皮膚炎に伴う湿疹の場合、比較的大きくて黄色く、ベタベタとしたフケが見られる場合が多いです。
反対に、頭皮が乾燥している場合、比較的小さくて白く、カサカサとしたフケが見られる場合が多いです。
【関連記事】フケが大量に発生する粃糠性脱毛症の原因と対策とは?
頭皮が痛い
頭皮の湿疹に伴って炎症が生じると、痛みが出ることもあります。
炎症を引き起こすことで、熱感や痛みを伴うケースが多いです。
頭皮がベタつく
皮脂の過剰な分泌によって脂漏性皮膚炎を発症している場合、頭皮がベタつくこともあります。
髪の毛自体も皮脂によってベタつき、湿性フケが見られることも少なくありません。
頭皮の湿疹は薄毛と関係がある?
頭皮の湿疹は、頭皮環境が乱れていることを示しているため、発毛に対して影響があるとお考えの方もいるのではないでしょうか。
では、頭皮の湿疹と薄毛にはどのような関係があるのでしょうか。
湿疹があると薄毛になるわけではない
頭皮に湿疹があるからといって、必ず薄毛になるわけではありません。
薄毛には様々な原因がありますが、頭皮の湿疹のみが、薄毛の原因になるとは考えにくいです。
頭皮環境が悪いと薄毛のリスクを高める
頭皮の湿疹が、直ちに薄毛へと繋がるわけではありませんが、頭皮に湿疹ができるような頭皮環境が続く場合、薄毛を発症するリスクが高くなるでしょう。
髪の毛は頭皮から栄養を受け取り、成長を続けますが、この頭皮の環境が悪いと、髪の毛が育つための栄養を十分に供給できない可能性があります。
このような状態が長く続くことで、髪の毛が、徐々に減少する可能性はあるでしょう。
脂漏性脱毛症になる可能性がある
頭皮に湿疹を起こす原因の1つとして、脂漏性皮膚炎が挙げられていましたが、脂漏性皮膚炎は男性に見られる薄毛であるAGAと深く関わっていると考えられています。
このため、脂漏性皮膚炎によって引き起こす薄毛である、脂漏性脱毛症になる可能性もあります。
頭皮の湿疹を防ぐために必要なこと
頭皮に湿疹ができた場合、場合によっては薄毛を発症する可能性があります。
このため、頭皮の湿疹を予防、改善することが必要です。
では、どのように頭皮の湿疹を防ぐと良いのでしょうか。
頭皮環境を整える
頭皮の湿疹を予防、改善するためには、頭皮環境を良好に保つことが重要です。
頭皮環境を整えるためには、頭皮の状態を把握することが求められます。
頭皮にとって好ましくない状態の2つが乾燥と湿気です。
乾燥していると頭皮が傷つきやすくなりますし、湿った状態を放置すると雑菌の繁殖を引き起こします。
頭皮には、マラセチアという常在菌が棲んでおり、皮脂をエサとして繁殖します。
マラセチアもその他の細菌と同様に湿った環境を好むため、頭皮が湿っていると、脂漏性皮膚炎を発症するリスクが高まります。
髪の毛を洗ったら放置せず、ドライヤーで正しく乾かすことが大切です。
ただし、乾かしすぎると、頭皮が乾燥してしまうため、注意が必要です。
生活習慣を改善する
頭皮の湿疹を予防するためには、普段の生活習慣を見直すことが大切です。
次のようなことに気をつけることで、湿疹の予防に繋げることが期待できるでしょう。
食生活を見直す
脂質の多い食べ物を好んで食べていると、皮脂の分泌量が増大し、湿疹を引き起こすリスクが高くなります。
このため、栄養バランスの取れた食事を心がけましょう。
ストレスをため込まない
ストレスは、頭皮の湿疹を招くリスクファクターになります。
ストレスが溜まっていると感じたら、適度に発散するよう心がけましょう。
専門のクリニックで診てもらう
膚炎の明確な原因を自分で判断することは難しいでしょう。
このため、専門のクリニックで診てもらうようにしましょう。
原因が分かると、有効な対策を取ることが可能になります。
症状がなかなか治らないようであれば、まずは専門のクリニックで相談することが大切です。
頭皮トラブルについてのご相談は
頭皮に見られる湿疹の多くは、皮膚炎をはじめとした皮膚疾患によるものです。
ただ、皮膚炎の多くは明確な原因が分かりにくく、専門のクリニックを受診し、原因を究明することが必要です。
新宿AGAクリニックでは、頭皮のトラブルによる薄毛との関係など、あらゆるお悩みやご相談に応えております。頭皮の湿疹に伴い、抜け毛や毛量が薄くなってきたなどの症状が見られるようであれば、なるべくお早めにご相談ください。
また、薄毛の症状は出ていない場合でも、頭皮のトラブルがある場合は、お気軽にご相談ください。
【 経歴 】
平成14年 大阪医科大学卒業
平成14年 大阪医科大学形成外科
平成16年 城山病院形成外科・美容外科
平成17年 大阪医科大学救急医療部(形成外科より出向)
平成18年 大手美容外科形成外科部長、多数の美容外科、形成外科で毛髪治療、植毛治療を経験
平成28年 新宿AGAクリニック院長
【 資格 】
日本美容外科学会専門医、日本麻酔科学会認定医、麻酔科標傍医、日本レーザー医学会認定医
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